Flying Skynyrdのブログ

映画や音楽、本についての雑文

この人の、この1枚 『エレクトリック・プルーンズ(The Electric Prunes)/ Mass In F Minor』

サイケデリック・バンドの雄、エレクトリック・プルーンズ(The Electric Prunes)です。

彼らは1965年にロサンゼルスで結成されました。

当初のメンバーは

ジェームズ・ロウ(James Lowe,vo,harmonica)

マーク・テューリン(Mark Tulin,b,key)

ケン・ウィリアムズ(Ken Williams,g)

ウィーゼル・スパグノーラ(Weasel Spagnola,g,vo)

マイク・ウィークリー(Michael "Quint" Weakley,ds)

でした。

 

彼らはローリング・ストーンズのエンジニア、デイヴ・ハッシンジャーに認められ、リプリーズと契約しました。ファーストシングル「Ain't It Hard」こそチャートインしませんでしたが、第2弾の今夜は眠れないI Had Too Much to Dream (Last Night)』は全米11位の大ヒットとなりました。この時点でマイク・ウィークリーはバンドを去り、代わりにプレストン・リッター(Preston Ritter,ds)が加わりました。

バンドの曲はほとんどがアネット・タッカー(Annette Tucker)ナンシー・マンツ(Nancie Mantz)のコンビで書かれていました。レコーディングはレオン・ラッセルのスタジオでした。

 

そして1967年にファーストアルバム『The Electric Prunes』がリリースされます。

I Had Too Much to Dream (Last Night)」の他にGet Me on the World」もシングルカットされました。この曲も27位まで上昇しました。アルバム自体は全米113位とまずまずの成功でした。

 

続いて同年セカンドアルバム『Underground』がリリースされます。

このアルバムの途中でプレストン・リッターがバンドを去り、代わりに前のドラマー、マイク・ウィークリーが復帰しました。

このアルバムではオリジナル曲が増えました。キャロル・キングの曲なども取り上げています。しかし、商業的には全米172位と振るいませんでした。

 

これを受けて、デイヴ・ハッシンジャーは起死回生を狙ってコンセプト・アルバムの計画を立てました。そしてそのアレンジ一切をデヴィッド・アクセルロッドに任せました。そして出来上がったのが『Mass In F Minor』です。

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Mass in F Minor

Mass in F Minor

 

 

Side A

1.Kyrie Eleison

2.Gloria

3.Credo

 

Side B

1.Sanctus

2.Benedictus

3.Agnus Dei

 

プロデュースは デイヴ・ハッシンジャー(Dave Hassinger)です。

作詞・作曲・アレンジはデヴィッド・アクセルロッド(David Axelrod)です。

 

詩はラテン語ギリシャ語で作られ、曲はクラシックとロックを組み合わせた音楽です。多分に宗教的な内容になっています。

アクセルロッドのアレンジは複雑でメンバーたちの力量ではついていけません。結局スタジオミュージシャン達の手を借りて完成させました。

しかしそれでも世間の反応は良く、前作を上回る成功を収めました。オープニングの曲は映画『イージーライダー』にも使われ評判になりました。

 

しかしこの試みによってバンドは解散へと向かってしまいます。もう彼らがやりたがっていた音楽とは全く違う方向に向かってしまったからです。

 

次に出たアルバムには彼らの名前はありませんでした。デヴィッド・アクセルロッドとスタジオミュージシャンの名前があるだけです。

 

その後は全く新しいメンバーを募集しアルバムを1枚残しました。そしてエレクトリック・プルーンズは解散しました。

 

今日は彼らにとって何とも皮肉な結果を生んだアルバムを取り上げました。

 


The Electric Prunes- I Had Too Much To Dream (Last Night)

 

 

それでは今日はこの辺で。

山崎ハコ ライヴ!

昨日、久しぶりに山崎ハコちゃんのライヴに行ってきました。

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場所は亀戸文化センター・カメリアホールです。ハコちゃんにしては珍しい場所でやるな~、という感じでしたが、いかにも公共の施設という感じのホールでした。

 

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席はやや後ろめのド真ん中でした。

 

午後6時ピッタリに開演。幕が上がって右に山崎ハコちゃん、左に旦那様の安田裕美さんが座っています。

 

セットリスト

 

01.望郷

02.織江の唄

03.ヨコハマ

04.稲の花

05.未来の花

 

15分休憩

 

06.横浜ホンキートンク・ブルース

07.ざんげの値打ちもない

08.上級試験

09.ごめん・・・

10.Snow

11.BEETLE

12.縁

 

アンコール

13.横浜から

14.気分を変えて

 

1曲目はオープニングの定番、「望郷」です。サビの高音部にきて、あれっ!、何か変、声が聞こえません。声が出ていないのです。歌い終わってMCで、1月7日に体調を壊し、声が出無くなってしまったとのこと。その日にもライヴがあったのですが点滴を打って凌いだとのこと。今日もその影響が出てしまっているとのことでした。大丈夫かな~、心配です。

 

2曲目はこれも定番の「織江の唄」。安田さんのギターは相変わらず素晴らしい。大分での思い出話を披露。

 

3曲目も代表曲「ヨコハマ」。高校入学で親の都合で大分から横浜へ。ばあちゃんと離れるのが辛かったなど。かすれ声が妙にこの曲にあっていました。

 

4曲目は「稲の花」です。アルバム『なわとび』から。ハコちゃんの歌には花がいっぱい登場しますが、この曲もその一つ。大分の田舎の風景。

 

前半最後は明るい曲「未来の花」で締めくくりです。のどを治してきますと言って休憩。あっという間の45分間。

 

後半スタートは「横浜ホンキートンク・ブルース」です。この曲もライヴの定番になっています。原田芳雄直伝。松田優作も歌っています。元々はエディ潘の曲に藤竜也が詩をつけたものでした。ハコちゃんにとって原田芳雄は命の恩人ですから。

 

7曲目は「ざんげの値打ちもない」。阿久悠作詞で北原ミレイで有名な曲です。しかし、この曲に隠された4番の歌詞があったのです。それをハコちゃんが聞いて是非歌いたいということで何年か前からライヴでは歌っていました。北原ミレイもその歌詞のことは知らず、ハコちゃんに聞いて知ったようです。今ではその4番を付け加えて再度録音し直したようです。北原ミレイもハコちゃんの「白い花」などをカバーしています。

この4番の歌詞は当時、放送倫理上芳しくないという理由でレコーディング直前にカットされたようです。ですから北原ミレイもその存在は知らなかったようです。「鉄の格子の空を見て、月の姿が寂しくて」。今思えばどうして芳しくないのか分かりませんが、女性が犯罪を犯して鉄格子のなかにいるというのは当時ではあまり考えられなかったのかもしれません。

 

8曲目は「上級試験」です。これは阿久悠の詩にハコちゃんが曲をつけたものです。昨年、阿久悠の未発表の詩にハコちゃんが曲をつけたアルバムが発表されました。その中の1曲です。「ざんげの値打ちもない」を歌って以降、阿久悠の詩に魅入られたようです。

 

9曲目はアルバム『私のうた』から「ごめん・・・」です。震災後の東北を訪れた時に出来た曲です。

 

10曲目はアルバム『縁(えにし)』から「Snow」です。これぞハコちゃん節。彼女の作るメロディーはどうしてこんなに心に沁みるのでしょう。

 

11曲目は比較的最近の名曲「BEETELE」。何年か前にTBSテレビの番組のメインテーマになりました。残念ながら番組名は忘れました。素晴らしい曲です。

 

12曲目はアルバム『縁』からタイトルナンバーの「縁」です。この曲もすぐにハコちゃんの曲と分かるメロディーと詩です。

 

ここで一旦退場。アンコールの拍手・手拍子。再登場。

 

13曲目はこれも阿久悠作詞、山崎ハコ作曲の「横浜から」。アルバム『横浜から 阿久悠未発表作品集』から。珍しく立って歌いました。

 

そしてラストナンバーは予想通り「気分を変えて」です。声も限界なのか、「バイバイ~」の部分が出ません。

 

最後にハコちゃんが客席に向かって謝っていましたが、「気にするな!」「よく頑張った!」の温かい声援・拍手。微笑ましいひと時でした。かすれ声のハコちゃんの声もそれはそれで魅力的で、貴重な体験となりました。なんとか最後まで歌い切りました。よく頑張りました。やっぱり彼女のライヴは歌はもちろんですがボソボソと話す喋りがまたいいんですね。思わず笑ってしまい、癒されます。楽しい約2時間でした。

 

たった2本のアコースティックギターでこれだけの世界を作り上げるのですから、安田さんの力量は凄いし、二人の息の合ったプレイにはいつもながら感心させられます。安田さんは井上陽水のデビュー当時のギターを担当していました。その関係から、ハコちゃんのライヴでも陽水の曲は良く取り上げています。

 

 

この後も、いくつかライヴの予定が入っているようです。しばらく間隔が空いてしまいましたが機会があったらまた行こうと思います。

 

 


Hako Yamasaki - Yokohama


山崎ハコさん「稲の花」


Hako Yamasaki - BEETLE


山崎ハコさん「気分をかえて07」

 

 

それでは今日はこの辺で。

亡くなっていたのか!一龍齋貞鳳さん 

昨日の新聞の訃報欄に小さく一龍齋貞鳳が亡くなった記事が載っていました。よく読んでみると亡くなったのは2016年12月27日です。なんと2年も前です。どうして今頃発表されたのか疑問もわきますが、あくまでも遺族の意志なのでやむを得ないでしょう。逆に言えばそれだけ世間からは忘れられた存在だったのでしょう。あまりにも寂しい訃報記事でした。享年90歳。

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一龍齋貞鳳と言えばNHKのバラエティ番組『お笑い三人組』で三遊亭小金馬(現四代目三遊亭金馬)、三代目江戸家猫八とともにお茶の間に笑いを届けてくれた人でした。毎週、家族一同楽しみにしていました。この番組が終わると『事件記者』が始まります。記憶が正しければの話ですが。

また同じNHKの人形劇『チロリン村とくるみの木』で声優も担当しました。歌番組の司会などもやられていたと思います。

そして1971年には参議院選挙に立候補し当選しました。ちょうど立川談志が当選した選挙だったと記憶しています。

参議院を一期だけ務めて、その後は講談界にも芸能界にも復帰しませんでした。

「一龍齋貞鳳」の画像検索結果

 

私は小学校の頃から落語好きでしたが、講談はどうも堅苦しいイメージがあってあまり好きになれませんでしたが、一龍齋貞鳳の講談を聴いて講談が好きになりました。それまでの講談のイメージを一遍に払拭するような痛快な面白さがありました。

「一龍齋貞鳳」の画像検索結果

 

当時の記憶として、参議院議員に立候補したのが理由で講談界を追放されたというような噂を聞いたことがあったような気がします。真偽のほどは定かではありません。それ以降、貞鳳の講談を聴けなかったのが残念です。

また彼の著書『講談師ただいま24人』では講談界の将来を案じていました。

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簡単な略歴は

一龍齋貞鳳(本名は今泉正二)福島県出身

1926年(大正15年)9月1日生まれ

1938年(昭和13年)わずか13歳で一龍齋貞丈に一時入門 戦争のため中断

1946年(昭和21年)4月 貞鳳を名乗り、正式入門

1954年(昭和29年)10月 真打昇進 

1956年(昭和31年)NHKお笑い三人組』に出演 1966年まで

1965年(昭和40年)芸術祭賞奨励賞受賞

1971年(昭和46年)参議院議員当選 環境政務次官 一龍齋を返上

1977年(昭和52年)参議院選挙落選 引退

2016年(平成16年)12月27日 脳梗塞により死去

 

政界引退後は評論や講演を行っていたようです。それと句会を主宰していたようです。

 

昭和のテレビの黎明期のお笑いと古典芸能を併せて私たちに知らしめてくれた役割は大きかったと思います。政界引退後の彼の人生は知る由もありませんが、彼なりの人生哲学を通したのだと思います。

一龍齋貞鳳の講談をもう一度聴きたかった。それだけが心残りです。CDもDVDもありません。

 

お笑い三人組』も三遊亭金馬さんだけになってしまいました。3人で歌う主題歌「アハハ、 ウフフ、 エヘヘの オホホで アハハのハ 、僕らはお笑い三人組」の歌と振りが懐かしいです。その他楠トシエ、桜京美、音羽美子の女3人組、おふでばあさん役の武智豊子などが出演していました。私が観ていたのはおそらく昭和38年頃からだと思います。

 

あまりにも遠い記憶なので、まとまらない文章になってしまいました。ご容赦願います。

 

改めてご冥福をお祈りいたします。合掌。

 

それでは今日はこの辺で。

 

思い出の映画 ヨーロッパ編

今日は昨日に引き続き『思い出の映画』のヨーロッパ編をお届けします。これも数が多いので収拾がつかなくなるかもしれません。あくまでも高校・大学生時代に観たものに限ります。

こちらも監督別に書いてみたいと思いますが、どうなることやら心配です。

 

ジャン=リュック・ゴダール

まずはこの人から。フランス・ヌーヴェル・ヴァーグの旗手です。一時期夢中になって観た監督です。結局はよくわかりませんでしたが。

 

勝手にしやがれ

 

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主演:ジャン・ポール・ベルモンドジーン・セバーグ 1960年公開

ゴダールの長編デビュー作。ドキュメンタリー・タッチの映像表現が斬新でした。ハンフリー・ボガードの真似をして、たばこを吸うベルモンドがいかしてました。

 

女と男のいる舗道

「映画 『女と男のいる舗道』 画像」の画像検索結果

主演:アンナ・カリーナ、音楽はミシェル・ルグラン 1962年公開

ゴダールの長編第4作目。最初の奥さんであるアンナ・カリーナが主演。この頃はアンナ・カリーナは必ず出演していました。

 

気狂いピエロ

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主演:ジャン・ポール・ベルモンドアンナ・カリーナ 1965年公開

ベルモンドが顔にペンキを塗りたくり、ダイナマイトまで巻き付け爆死する。この映画でゴダール人気は高まりました。映画の中に映画が出てくる手法をこの頃から使っていました。

 

男性・女性

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主演:ジャン・ピエール・レオ、マルレーヌ・ジョベール 1966年公開

ヌーヴェル・ヴァーグには欠かせない俳優、「大人は判ってくれない」のジャン・ピエール・レオを起用。この辺になってくると訳が分からなくなってきました。

 

彼女について私が知っている二、三の事柄

「映画 『彼女について私が知っている二、三の事柄』 画像」の画像検索結果

主演:マリナ・ヴラディ 1967年公開

団地妻が売春を繰り返す話。

 

ウイークエンド

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主演:ジャン・ヤンヌミレーユ・ダルク 1969年公開(日本)

この作品はリアルタイムで観たかもしれません。大渋滞に巻き込まれる夫婦。その後はとんでもないことが次から次へ。観ている方もクタクタ。

 

その他多数ありますがこの辺にしておきます。ゴダールの映画は70年代あたりまでは大体見ていると思います。60年代後半から70年代は政治性の強い作品ばかりになりました。

考えてみればゴダール映画は簡単には説明できない、不可思議な魅力があります。訳の分からなさも却って病みつきになります。字幕の長さにも苦しめられ、1本観終わるとどっと疲れが出ます。けれどもそれがまた楽しいのです。

 

 

アラン・レネ

以前、このブログでも『去年マリエンバートで』を取り上げました。フランスの監督。

 

『夜と霧』

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1955年公開

32分の短いドキュメンタリー。ですが、中身は濃すぎます。ナチスアウシュヴィッツでの虐殺を告発した映画です。

 

二十四時間の情事

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主演:エマニュエル・リヴァ岡田英次

彼女が言う「私、ヒロシマを見たわ」。彼が言う「君は何も見ていない」。ヒロシマとは何だったのか。

 

去年マリエンバートで

これは以前の記事で。

lynyrdburitto.hatenablog.com

『戦争は終わった』

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主演:イヴ・モンタン、イングリット・チューリン

スペイン内戦時の中年革命家の3日間。

 

 その他『ミュリエル』などの名作があります。

 

 

ミケランジェロ・アントニオーニ

この監督には嵌りました。アントニオーニについては何度か書いていますので作品名だけ。イタリアの監督。

 

『情事』

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主演:ガブリエーレ・フェルツェッティ、モニカ・ヴィッティ 1960年公開

「愛の不毛3部作」の第1作目。

 

『夜』

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主演:マルチェロ・マストロヤンニジャンヌ・モローモニカ・ヴィッティ

1961年公開 「愛の不毛」第2作

 

 

太陽はひとりぼっち

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「愛の不毛」3作目

lynyrdburitto.hatenablog.com

赤い砂漠

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主演:モニカ・ヴィッティ 1964年公開

初のカラー作品。これを含めて「愛の不毛 4部作」。

 

『欲望』

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lynyrdburitto.hatenablog.com

アントニオーニは洋画にのめり込むきっかけになった監督でした。その他『さすらい』『砂丘などがありますがこの辺で。

 

 

フェデリコ・フェリーニ

 

イタリア映画の巨匠。

 

『道』

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主演:アンソニー・クインジュリエッタ・マシーナ 1954年公開

ザンパノとジェルソミーナの物語。感動的です。ニーノ・ロータの音楽が心に残る。

 

カビリアの夜

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主演:ジュリエッタ・マシーナ、フランソワ・ペリエ 1957年公開

これもニーノ・ロータ

 

甘い生活


主演:マルチェロ・マストロヤンニアニタ・エクバーグ、アヌーク・エーメ 1960年公開

フェリーニの代表作です。上流社会の退廃ぶりを描きます。

 

8 1/2

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主演:マルチェロ・マストロヤンニ、アヌーク・エーメ、クラウディア・カルディナーレ 1963年公開

主人公は映画監督で現実と虚構が入り乱れる。フェリーニの8本目の作品で共同監督を含めるとちょうど8 1/2となるということらしい。

 

その他魂のジュリエッタ』『サテリコンなどありますがこの辺で。

 

アンジェイ・ワイダ

ポーランドの監督。ポーランド映画はこの人によって知りました。

  

地下水道

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主演:タデウシュ・ヤンチャル、テレサ・イジェフスカ 1957年公開

「抵抗3部作」の2作目。1作目は『世代』でしたがこれは、ずっと後になって公開されました。第2次世界大戦末期、ドイツに抵抗するポーランド軍の悲劇。

 

灰とダイヤモンド

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主演:ズビグニェフ  ツィブルスキー、エヴァ・クジジェフスカ 1958年公開

この作品によって、アンジェイ・ワイダの名前を知りました。主人公がゴミの山で絶命するシーンが印象的でした。

 

 

ヴィットリオ・デ・シーカ

イタリアの監督です。

 

自転車泥棒

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主演:ランベルト・マジョラーニ 1948年公開

何度観ても悲しく、切なくなる映画です。戦後イタリアの貧困層の辛さがよくわかります。

 

昨日・今日・明日

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主演:ソフィア・ローレンマルチェロ・マストロヤンニ 1963年公開

3話構成のオムニバス。ソフィア・ローレンが迫力です。

 

『ひまわり』

主演:ソフィア・ローレンマルチェロ・マストロヤンニ 1970年公開

この映画はリアルタイムでした。老けたソフィア・ローレンです。ひまわり畑が見事でした。ヘンリー・マンシーニの音楽がいい。

 

 

ルイス・ブニュエル

スペイン、メキシコの監督

 

アンダルシアの犬

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1929年公開

衝撃的な短編・無声映画。眼玉を切り裂くシーン、今では気持ち悪くて見れないと思います。

 

忘れられた人々メキシコ映画です)

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1950年公開のメキシコ映画。どこかの名画座で観たような記憶。10代の少年たちの暴力。ネオレアリズモですか。

 

昼顔

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哀しみのトリスターナ

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この2作品は以前のブログで。

lynyrdburitto.hatenablog.com

lynyrdburitto.hatenablog.com

その他ブルジョワジーの秘かな愉しみなどがあります。

  

参りました。たった7人で27作品にもなってしまいました。これはどうやって締めくくりましょうか。まだまだ全然足りません。『日本映画編』と同じく羅列でいきましょう。

 

ルネ・クレマン 『禁じられた遊び』『太陽がいっぱい』『危険がいっぱい』他

ロマン・ポランスキー 『反撥』『袋小路』『吸血鬼』『ローズマリーの赤ちゃん』他

ロベール・ブレッソン 『スリ』『バルタザールどこへ行く

イングマール・ベルイマン 『野いちご』『処女の泉』『仮面/ペルソナ』他

ピエル・パオロ・パゾリーニ 『アポロンの地獄』『王女メディア』『豚小屋』他

イエジー・カワレロウィッチ 『夜行列車』『尼僧ヨアンナ』

ジャン・ピエール・メルヴィル 『サムライ』『影の軍隊』『仁義』

コスタ・ガヴラス 『Z』『告白』『戒厳令

フランソワ・トリュフォー 『大人は判ってくれない』『ピアニストを撃て』『突然炎のごとく』『柔らかい肌』『華氏451』『黒衣の花嫁』他

ルイ・マル 『死刑台のエレベーター』『鬼火』

ルキノ・ヴィスコンティ 『若者のすべて』『山猫』『地獄に落ちた勇者ども』他

ジョセフ・ロージー 『唇からナイフ』『暗殺者のメロディー』

フランシスコ・ロージー 『シシリーの黒い霧』『真実の瞬間』

アンリ・ヴェルヌイユ 『地下室のメロディー』『シシリアン 

ピエトロ・ジェルミ 『鉄道員』『刑事』『誘惑されて棄てられて』

マルセル・カミュ 『黒いオルフェ』『ふたりだけの夜明け』

ジャック・ドミィ 『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち

ロベール・アンリコ 『冒険者たち』『若草の萌えるころ』

ロジェ・ヴァディム 『危険な関係』『悪徳の栄え

ジャック・ドレー 『太陽が知っている』『ボルサリーノ』

ミシェル・ボワロン 『個人教授』『さらば夏の日』

クロード・ルルーシュ『あの愛をふたたび』『流れ者』

その他に『さらば友よ』『シベールの日曜日』『ブーベの恋人』『雪わり草』『赤いテント』『007シリーズ』『かくも長き不在』『抵抗の詩』『汚れなき悪戯』などなど。

 

番外編 アメリカ映画ですが監督はイギリス人ということで

チャーリー・チャップリン 『街の灯』『独裁者』『モダン・タイムス』その他多数

アルフレッド・ヒッチコック 『裏窓』『めまい』『見知らぬ乗客』『鳥』その他多数

 

思いつくまま書き出してみましたが、いくら挙げてもきりがないようです。何しろこの頃は年間100本以上は観ていたはずなので、思い出すのも大変ですが、絞るのも大変です。もうこのくらいにしておきましょう。皆それぞれ懐かしい思い出があります。これも第2弾が必要かもしれません。何か大事なものを忘れているような気がしてなりません。

 

こうして振り返ってみると、この頃は古い映画ばかり観ていたような気がします。それもそのはず、封切り映画を観る金銭的余裕などありませんでした。もっぱら国立フィルムセンターを含む名画座での観賞だったからです。これらは安かったですから助かりました。

昔はいい映画が多かった、などと言うと、また年寄りの懐古趣味だなんて言われそうですが、それでもやっぱりいい映画がたくさんあったような気がします。

思い出すだけでよい頭の体操になりました。

 

それでは今日はこの辺で。

思い出の映画 日本編

以前に、「懐かしの映画」シリーズを映画会社ごとに書きました。このシリーズは私の小・中学校時に観た映画を取り上げました。今回は高校・大学生時代に観た映画を「思い出の映画」と題して特集したいと思います。

中学を卒業して高校生になると、観る映画もだいぶ趣向が変わって来ました。一番の変化は洋画を観始めたということでしょうか。その辺のことは以前の記事でも何回か触れていますので割愛します。それとやはり以前の記事で「アメリカン・ニューシネマ」についても書いていますので、今回は日本映画とヨーロッパ映画に限定したいと思います。

50年近く経っても心に残っている映画ということになるとなかなか難しいですが、あの頃は映画監督に興味をもって観ていた時期なので監督を軸に取り上げてみたいと思います。それでは行ってみよう。

 

黒澤 明

まずはこの人でしょうか。それでも私が黒澤作品を観るようになったのは大学生になってからだと思います。

 

羅生門

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主演:三船敏郎京マチ子森雅之

原作:芥川龍之介「藪の中」「羅生門」より 1950年公開

いまさら何の解説も必要ありません。日本映画初のベネツィア国際映画祭金獅子賞。

 

『生きる』

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主演:志村喬小田切みき 1952年公開

平凡な役所の課長が癌を宣告され、最後の仕事に人生の価値を見つける。雪の降る公園でブランコに乗るシーンが忘れられない。

 

七人の侍

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主演:三船敏郎志村喬 1954年公開

ただただその迫力に圧倒されました。これが元で『荒野の七人』が製作されました。

 

用心棒

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主演:三船敏郎、仲代達也 1961年公開

三船敏郎の侍姿は他の追随を許しません。それでも仲代達也は良かった。

 

椿三十郎

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主演:三船敏郎、仲代達也、加山雄三 1962年公開

加山雄三が黒澤作品に初出演。ラストシーンは圧巻、息をのみました。

 

『天国と地獄』

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主演:三船敏郎、仲代達也、山崎努 1963年公開

エド・マクベインの原作『キングの身代金』より。

この映画は文句なしに面白い。煙突から赤い煙が出るところがパートカラー。三船敏郎山崎努のラストの対話シーンが素晴らしい。

 

黒澤作品はどれも素晴らしいので、挙げたらきりが無くなります。この辺で止めておきます。

 

 

大島 渚

この人も日本映画界には欠かせない人でした。高校生の頃から見始めました。松竹ヌーヴェルヴァーグの旗手と言われ、その後独立、創造社設立。妻は小山明子

 

青春残酷物語』 松竹映画

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主演:川津祐介桑野みゆき 1960年公開。

公開後10年程経ってから観たのですが衝撃的でした。60年安保の時代。怒りの矛先が見つからず、無鉄砲な生き方にのめり込む。病室で川津がリンゴを齧る長いシーンが怒りに満ちて印象的。

 

日本春歌考』 創造社

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主演:荒木一郎伊丹十三宮本信子吉田日出子小山明子

1967年公開。創造社制作。

エロ歌がいっぱい登場。高校生には面白くてたまりません。これは一種のメッセージソングなのでしょう。

 

絞死刑』 創造社 ATG

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主演:尹隆道、佐藤慶渡辺文雄戸浦六宏など創造社の面々。1968年公開。

創造社、ATG提携制作。ATG配給。

在日朝鮮人と死刑問題を描いた作品。死刑執行が失敗した話。考えさせられました。

 

新宿泥棒日記』    創造社 ATG

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主演:横尾忠則、横山リエ、唐十郎、創造社の面々 1969年公開

紀伊国屋書店の社長、田辺茂一が出演していました。本の万引き男と偽店員と本屋の社長が絡んでの奇妙奇天烈な映画。

 

少年』  創造社 ATG

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主演:渡辺文雄小山明子、阿部哲夫 1969年公開。

それまでの政治性の強い映画から、この映画では実際にあった当たり屋家族をモデルにした社会性の強いドラマになっています。実際の主人公の子役、阿部哲夫は孤児で養護施設にいました。映画公開後は養子の申出もありましたが、本人は施設に戻りました。全国を歩く、今で言うロードムービーです。

 

『東京战争戦後秘話』  創造社 ATG

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主演:後藤和夫、岩崎恵美子 1970年公開。

大島作品で私がリアルタイムで観た最初の作品だったと思います。私の脳ミソではよく理解できなかった、という思い出が残りました。

 

『儀式』  創造社 ATG

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主演:河原崎健三、中村敦夫、創造社の面々 1971年公開

日本の冠婚葬祭を通じて家族制度や日本人とは何かを問い直した映画。当時賛否両論に分かれた映画だったと思います。

 

その他『愛と希望の街』『太陽の墓場』『日本の夜と霧』『飼育』『白昼の通り魔』『無理心中 日本の夏』『帰ってきたヨッパライ』など数多くの名作がありますがこの辺にしておきます。

この後、大島渚栗田ひろみ『夏の妹』を撮って、しばらく沈黙します。その後はご承知のとおり愛のコリーダ戦場のメリークリスマスで世界的な監督になります。

当時の映画好き左翼系学生のシンボリックな存在だった大島渚監督。映画を観た後の議論はいつまでも続きました。それもまた懐かしい思い出です。

 

吉田 喜重

この人も松竹ヌヴェルヴァーグの旗手と言われた人でした。妻は岡田茉莉子。以下の作品はリアルタイムでした。ちょっと難しかったのを憶えています。

 

『エロス+虐殺』 現代映画社 ATG

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主演:細川俊之岡田茉莉子、楠木侑子 1970年公開。

吉田監督が松竹を辞めて「現代映画社」を設立。その現代映画社制作映画。ATG提携作品

無政府主義者大杉栄伊藤野枝に大杉の元愛人神近市子の3角関係の実話。神近市子は別の名前で登場していますが、彼女は名誉棄損で訴えを起こしましたが、既に既知の事実として退けられました。長い長い映画です。

 

戒厳令』 現代映画社 ATG

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主演:三国連太郎、松村康世 1973年公開

二・二六事件の陰の首謀者、北一輝の物語。勉強になりました。

 

吉田喜重の松竹時代の映画も結構見ているはずなのですが、あまり記憶に残っていません。『秋津温泉』『情炎』『煉獄エロイカ』『告白的女優論』など。

 

今村 昌平

何といってもこの人の作品は大好きです。この人の作品は大学生になってから観たと思います。

 

にあんちゃん』 日活映画

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主演:長門裕之吉行和子 1959年公開。

4人兄弟の兄弟愛、泣けてきます。

 

豚と軍艦』 日活映画

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主演:長門裕之、吉村実子 1961年公開

ラスト近く、長門裕之が機関銃をぶっぱなし、豚が道路いっぱいにあふれ出すシーンは凄かった。今村監督のリアリズムは半端ない。

 

『にっぽん昆虫記』 日活映画

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主演:左幸子北村和夫小池朝雄、吉村実子 1963年公開

田舎娘の一生を描く、壮絶なる女の生きざま。この映画は凄かった。左幸子がピッタリはまり役。

 

赤い殺意』  日活映画

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主演:春川ますみ西村晃露口茂 1964年公開

亭主の留守に強盗に襲われてしまった主婦が、死のうとするが死にきれず、やがてたくましく変貌していく。この映画も前作に引けを取らず凄い。春川ますみもこの頃からいい味を出していました。

 

その他エロ事師たち」より 人類学入門 』 『人間蒸発』『神々の深き欲望』など

社会人になってからも今村作品は必ず観ていました。復讐するは我にあり』『楢山節考』『黒い雨』『うなぎ』など名作が多かった。

この人の作品は人間臭さが滲み出て、なぜか心にストンと来るものかありました。

 

 

松本 俊夫

実験映画の松本監督。この人の作品は以前、訃報記事で書きましたので作品名だけ。 

lynyrdburitto.hatenablog.com

 

薔薇の葬列』 ATG

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主演:ピーター、土屋嘉男 1969年公開

ラストシーンは忘れられません。逆エディプス・コンプレックスです。

 

『修羅』 ATG

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主演:中村賀津雄、三条泰子、唐十郎 1971年公開

パートカラーが印象的でした。唐十郎は役者でも素晴らしい。

 

たった5人で、あっという間に20作品を超えてしまいました。この企画、ちょっと無理がありました。漏れた作品が多すぎます。今思いついた人をちょっと書いてみます。

 

 

溝口 健二 『雨月物語』『赤線地帯』

勅使河原 宏 『砂の女』『おとし穴』

成瀬 巳喜男 『放浪記』『乱れる』

岡本 喜八 『殺人狂時代』『肉弾』

浦山 桐郎 『キューポラのある街』『私が棄てた女』

川島 雄三 『幕末太陽傳』『女は二度生まれる』

増村 保造 『兵隊やくざ』『痴人の愛

黒木 和雄 『日本の悪霊』『竜馬暗殺

新藤 兼人 『第五福竜丸』『裸の19才』

熊井 啓 『帝銀事件』『地の群れ』

実相寺 昭雄 『無常』『曼陀羅

篠田 正浩 『心中天網島』『沈黙』

羽仁 進 『不良少年』『初恋・地獄篇』

寺山 修司 『書を捨てよ町を出よう』『田園に死す

若松 孝二 『赤軍 PFLP』『天使の恍惚』

山田 洋次 『下町の太陽』『男はつらいよ』シリーズ

加藤 泰 『人生劇場』『緋牡丹博徒』シリーズ 

鈴木 則文 『関東テキヤ一家』『トラック野郎』シリーズ

マキノ雅弘 『日本侠客伝』シリーズ

深作 欣二 『仁義なき戦い』シリーズ

鈴木 清順 『肉体の門』『東京流れ者

石井 輝男 『網走番外地』シリーズ

内田 吐夢 『飢餓海峡』『宮本武蔵』シリーズ(中村錦之助主演)

小林 正樹 『切腹』『人間の条件』シリーズ

野村 芳太郎  『影の車』『砂の器

森谷司郎 『首』『八甲田山

坪島 孝 『愛のきずな』『クレイジー・日本一』シリーズ

 

止まらなくなりました。一人2作品に絞ってこれですから、まだまだいっぱいあります。でもこの辺にしておきましょう。そのうち第2弾を書く必要がありそうです。

 

小津安二郎作品は何故か社会人になってから観るようになりました。若造では小津さんの良さは判りませんから、ちょうどよかったのかもしれません。

 

 

それでは今日はこの辺で。

この人の、この1枚 『C.A.クインテット(The C.A. Quintet)/ Trip Thru Hell』

今日のこの1枚は、アメリカ、ミネソタミネアポリス出身のサイケデリック・バンド、C.A.クインテット(The C.A. Quintet)です。

彼らが残したたった1枚のアルバムが『Trip Thru Hell』です。オリジナルは1968年にCandy Flossというレーベルからリリースされましたが、この時は700枚程度しかプレスされませんでした。ですから当時、このバンドを知っている人は地元の人ぐらいでした。

ところが1983年にイギリスのPhychoレコードから再発されました。さらに1993年にフランスのEvaレコードからCDが発売されました。しかしこれらは、いわば海賊版のようなもので正式な発売ではありませんでした。

1995年にアメリカのSundazed Musicから正規な音源と未発表曲を混ぜて発売されました。

従ってオリジナル盤は極レア盤で十万は下らないと言われています。

 

01.Trip Thru Hell, Pt. 1

02.Colorado Mourning

03.Cold Spider

04.Underground Music

05.Sleepy Hollow Lane

06.Smooth As Silk

07.Trip Thru Hell, Pt.

以下、ボーナストラック

08.Dr. Of Philosophy

09.Blow To My Soul

10.Ain't No Doubt About It

11.Mickey's Monkey

12.I Put A Spell On You

13.I Shot The King

14.Fortune Teller's Lie

15.Sadie Lavone

16.Bury Me In A Marijuana Field

17.Colorado Mourning (Alternate Version)

18.Underground Music (Alternate Version)

19.Smooth As Silk (Alternate Version)

 

 C.A.クインテットのメンバーは

ケン・アーウィン(Ken Erwin,tp,vo)

ダグ・レイノルズ(Doug Reynolds,key,vo)

ジム・アーウィン(Jim Erwin,b)

リック・ジョンソン(Rick Johnson,ds)

トム・ポーリン(Tom Pohling,g)

リック・パトロン(Rick Patron,ds on A-1)

ポール・サムエルス(Paul Samuels,ds on 19)

トニー・クロケット(Toni Crokett,backing vo)

 

オリジナルアルバムのプロデュースはケン・アーウィンです。

このCDのプロデュースはボブ・アーウィン(Bob Erwin)です。

 このアルバムは2枚組レコードでも発売されており、そちらはさらに2曲が追加されています。

 

C.A.クインテットは1966年にアーウィン兄弟を中心に結成されたバンドですが、元はR&Bなどを演奏していたバンドですが、サイケデリックブームに乗って一気にそのスタイルを変えたようです。リーダーのケン・アーウィンがトランぺッターというのも変わっています。

 

このジャケット同様、オープニングから不気味感満載です。暗いベースに女性コーラス、ドラム、オルガンと進んでいく9分にも及ぶ地獄を彷徨っているような感覚にとらわれる曲で始まります。

続いては、いかにも60年代のグループサウンズのような曲。A-3に至ってはケンの叫ぶようなヴォーカルにファズギターが絡みついて、いかにもサイケデリックです。この調子で最後までアングラ、サイケです。

オリジナルは30分にも満たないアルバムです。CDではそれにシングルや別テイクを収録しています。 

ボーナストラックに入るとまたちょっと違った雰囲気が出て来ます。ポップな曲もあり、サーフミュージックのようです。CCRで有名な「I Put A Spell On You」などもカヴァーしています。サイケデリックでも本編よりぐんと聴きやすくなっています。

 

1984年には1971年のライブ盤が発売されています。ただしこの時は3曲入りでしたが、2017年に曲を追加して発売されたようです。

 

不思議なものです。発売当時は全米でも知る人などなく、それがコレクターズアイテムとなって徐々に広がって、プレミア付きのバカ高い値段が付き、 ようやく正式にCD化されましたが、大した売り上げはなさそうです。現に日本盤も出ていないようですし、やはりオリジナルレコードじゃないと駄目なんでしょうか。

 


C.A. Quintet - Trip Thru Hell, Pt. 1


C.A. Quintet - Cold Spider


C A QUINTET - I PUT A SPELL ON YOU

 

それでは今日はこの辺で。

ブギ・ロックだ! 『ブラウンズヴィル・ステーション(Brownsville Station)/Smokin' in the Boy's Room』

ブギ・ロックというとどんなバンドを思い浮かべるでしょうか。イギリスならばサヴォイ・ブラウン(Savoy Brown)フォガット(Foghat)ステイタス・クォー(Status Quo)アメリカならキャンド・ヒート(Canned Heat)Jガイルス・バンド(J.Geils Band)ZZトップ(ZZ Top)あたりでしょうか。それともAC/DCヘラコプターズ(The Hellacopters)あたりでしょうか。

いやいや忘れてならないのが、ちょっと古いですがカブ・コーダ(Cub Koda)率いるブラウンズヴィル・ステーション(Brownsville Station)です。

彼らは徹底したロックンロール・ブギです。それはもう気持ちいいぐらいです。

 

彼らは1969年にアメリカ、ミシガンで結成されました。メンバーは

カブ・コーダ(Cub Koda,g,vo)

マイク・ルッツ(Mike Lutz,g,vo)

トニー・ドリギンズ(Tony Driggins,b,vo)

T.J.クロンリー(TJ Cronley,ds)

でした。

 

1970年にワーナー・ブラザースからファーストアルバム『No BS』をリリースします。

 ロックンロールオンパレードです。2曲がシングルカットされますが売れませんでした。この後T.Jクロンリーが脱退、代わりにヘンリー・ウェック(Henry "H-Bomb" Weck,ds)が加入します。

1972年にはセカンドアルバム『A Night on the Town』がリリースされます。

これもシングルが1曲出ますが売れませんでした。トニー・ドリギンズが脱退します。ベースはマイク・ルッツが担当します。

 

そして1973年にリリースされた『Yeah !』でようやくヒットが生まれました。

この中からシングルカットされた「 Smokin' in the Boys' Room」ビルボードの3位を記録しました。アルバムは98位でした。これで彼らも知られるようになりました。

 

1974年には4枚目のアルバム『School Punks』をリリースします。

このアルバムは全米170位と振るいませんでしたが、2曲のシングルが中ヒットしました。

 

1975年にはアルバム『Motor City Connection』、1977年には『Brownsville Station』をそれぞれリリースします。

 

アルバム『Brownsville Station』から2曲の中ヒットが生まれました。このアルバムからブルース・ナザリアン ( Bruce Nazarian,g)が参加しました。

 

そして1978年に最終アルバムAir Special』をリリースします。

1979年に ブラウンズヴィル・ステーションは解散します。

 

その後カブ・コーダはソロとしても、またカブ・コーダ&ザ・ポインツ(Cub Koda & The Points)を結成して活躍します。しかし、2000年に51歳の若さで他界してしまいます。

Welcome to My Job: The Cub Koda Collection 1963-93

そんなブラウンズヴィル・ステーションの足跡をよく表しているのが、彼らのベストアルバム『Smokin' in the Boy's Room: The Best of Brownsville Station』です。

01. Rock & Roll Holiday

02. Jailhouse Rock

03. Roadrunner

04. Rumble

05. Do The Bosco

06. That's Fine

07. Tell Me All About it

08. Wanted (Dead Or Alive)

09. Let Your Yeah Be Yeah

10. Smokin' In The Boy's Room

11. Barefootin'

12. I'm The Leader Of The Gang

13. Kings Of The Party

14. Mama Don't Allow No Parkin'

15. I Got It Bad For You

16. They Call Me Rock 'N' Roll   

    a. They Call Me Rock 'N' Roll, Part I

    b. God Bless Rock 'N' Roll

    c. Can't Wait For Friday Night

    d. Welcome/E. They Call Me Rock 'N' Roll, Part II

17. Lady (Put The Light On Me)

18. The Martian Boogie

 

A-3,4,5はファーストアルバム『No BS』から。

A-8はセカンドアルバム『A Night on the Town』から。

A-9,10,11はサードアルバム『Yeah !』から。

A-12,13,14,15は4枚目のアルバム『School Punks』から。

A-16は5枚目のアルバム『Motor City Connection』から。

A-17は6枚目のアルバム『Brownsville Station』から。

あとはアルバム未収録のシングルリリースです。

A-2は「監獄ロック」。A-3はボ・ディドリー。A-9はジミー・クリフ

全曲ロックンロール・ブギです。気持ちいです。

 

やっぱりブルース、ブギ、ロックンロールはロックの基本です。

 


BROWNSVILLE STATION SMOKIN' IN THE BOYS ROOM


Brownsville Station - Jailhouse Rock (live)


Brownsville Station - Roadrunner


Brownsville Station - Mama Don't Allow No Parkin'

 

 

それでは今日はこの辺で。