Flying Skynyrdのブログ

映画や音楽、本についての雑文

『シルクロード』 をご存じですか?

シルクロード』というグループをご存じでしょうか、ご存じの方でも憶えているでしょうか。『シルクロード』といっても喜多朗ではありません。ヴォーカルに長南百合子という女性を配した、2ホーンのブラス・ロック・バンドです。私も当初知らなかったのですが、私の大学時代の友人・T君が「今度このバンドのメンバーになるから」と聞かされて、初めて知りました。1978~9年頃だったと思います。彼は学生時代からロックグループを組んで活動していましたが、卒業後はスタジオミュージシャンなどをやって、このグループ参加しました。

このグループは昔でいうペドロ&カプリシャスのようなバンドです。長南百合子はハスキーヴォイスで歌が上手いです。ラテンミュージックを取り入れながらの演奏はなかなか聴かせます。彼がこのグループに参加したというのは、ちょっと意外でしたが、「ライヴをやるので是非見に来い」と誘われ、今は亡きロックの殿堂「新宿ルイード」に大学時代の仲間達や嫁さんと何度か足を運びました。長南百合子嬢の歌に惚れ惚れしたのを憶えています。

そうこうしているうちにアルバムが発表されました。

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これは『シルクロード』にとって3枚目のアルバムです。私はそれまでこのグループの存在さえ知らなかったのですが、なんと嫁さんが知っていて、なおかつセカンドアルバムを持っていました。それがこれ『終章』です。いやー、びっくりしました。洋楽ばっかり聴いていたので、国内は疎かになっていました。このセカンドの時は、まだT君は在籍していませんでした。嫁さんに言わせるとこれは名曲揃いだと、私も同感です。

 

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さて、このサードアルバム『情熱の花』のオープニングはあのザ・ピーナッツで有名な「情熱の花」のリバイバルですが、歌詞は違います。その他に当時流行っていた映画『スーパーマン』のテーマ曲「スーパーマン 愛のテーマ」をなかにし礼が訳詞した曲も歌っています。

その他、「南の風はジンクス通り」「愛のルミエール」「パークサイドマンション707」「ワン・モア・チャンス」など名曲が目白押しです。

にもかかわらず、アルバムの売れ行きは芳しくなく、T君もグループを離れ、『シルクロード』も解散したと思います。その後、長南百合子嬢の噂も聞かなくなり、『シルクロード』は歴史の渦の中に飲み込まれてしまいました。

せめて映像が無いものかと探しましたが、『情熱の花』時代のものはありませんでした。わずかにライヴでよく演っていた「堕ちる女」の音源だけがありましたので載せてみます。T君はいません。カプリシャスのようです。アルバムには入っていませんがライヴでは必ず最後に演奏する「バイ・バイ・バイ」という曲もお気に入りでした。


堕ちる女

さらに、CD化されているか探しましたが、わずかに『終章』だけがCD化されたようですが。現在廃盤です。

 

いい曲が出来ても即売れるものではない、当たり前のことです。が、ヒットするというのは曲、詩、編曲、演者、プロデュース、プロモーションなどなど、いろいろな要素が組み合わさって出来るものですが、そこに偶然という計り知れないものが結びつかないと生まれてこないという事なのでしょう。

 

それでは今日はこの辺で。