Flying Skynyrdのブログ

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この人の、この1枚 『エリック・クラプトン(Eric Clapton)/レインボー・コンサート(Rainbow Concert)』

1970年頃のクラプトンは多忙を極めていました。スティーヴ・ウィンウッドらとのスーパーグループ、「ブラインド・フェイス」の終焉、渡米後「デラニー&ボニー」のツアーに参加、初のソロアルバムの制作、デュアン・オールマンらと「デレク&ザ・ドミノス」の結成、レコーディング等々。疲れ切ってしまったのか、ミュージシャンの行きつく先はドラッグ。約2年間の沈黙。

これを見るに見かねた、ザ・フーのリーダー、ピート・タンジェントの呼びかけで、開催されることになったレインボー・シアターにおけるクラプトンの復活コンサートが『レインボー・コンサート』です。

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Side A

1.Badge
2.Roll It Over
3.Presence of the Lord

 

Side B

1.Pearly Queen
2.After Midnight
3.Little Wing

 

参加したメンバーは

ピート・タンジェントザ・フー) ギター、ヴォーカル

スティーヴ・ウィンウッドトラフィック) キーボード、ヴォーカル

リック・グレッチ(トラフィック)  ベース

ジム・キャパルディ(トラフィック) ドラムス

ジム・カーステイン  ドラムス

リー・ボップ(トラフィック)  パーカッション

ロン・ウッド(フェイセス) ギター、ヴォーカル

 

A-1 ジョージ・ハリソンとの共作。クリームのアルバム『グッバイ・クリーム』に 収録。

A-2 デレク&ザ・ドミノスでのボビー・ウィットロックとの共作。

A-3 ブラインド・フェイス時代の曲。ヴォーカルはスティーヴ・ウィンウッド。名 曲です。「神の前では生きる道は、たった一つ。それがわかったよ。」

B-1 トラフィックの曲。スティーヴ・ウィンウッドとジム・キャパルディの共作。 トラフィックセカンドアルバムに収録。ヴォーカルはスティーヴ。

B-2 J.J ケイルの曲。彼のファーストアルバムに収録。

B-3 ジミ・ヘンドリックスの名曲。『Axis:Bold As Love』に収録。デレク&ザ・ド ミノスでもカバーしています。

 

このアルバムは発売当初は音質の悪さと曲数の少なさ、それに演奏のだるさで酷評されました。

確かに音質は悪いです。演奏のだるさも、クラプトンのヨレヨレだった体調を考えると致し方ないのかもしれません。それでも私はクラプトンが復活してくれ、実際にギターと声を聴けたことで十分満足でした。

 

その後、1995年になって、8曲追加されリマスター盤でCD化されました。

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01. Layla
02. Badge
03. Blues Power
04. Roll It Over
05. Little Wing
06. Bottle Of Red Wine
07. After Midnight
08. Bell Bottom Blues
09. Presence Of The Lord
10. Tell The Truth
11.  Pearly Queen
12. Key To The Highway
13. Let It Rain
14. Crossroads

オープニングが「レイラ」だったわけです。

ドミノスでの曲が、03,08,10,12が追加されました。

06はデラニー&ボニーとの共作でドミノスのライブで演奏していました。

13はファーストソロから。

14はブルースナンバーでクリームの『Wheels Of Fire』に収録。

 

こうしてみるとデレク&ザ・ドミノスからライブを含めると実に8曲、クリーム時代が2曲、ブラインド・フェイスが1曲、ソロが2曲。その他が1曲。という構想になっています。クラプトンの2年間を考えれば、新曲が無いのも致し方ないのかもしれません。08などは大好きな曲なので聴けるだけで申し分なしです。

クラプトンはこの翌年、レイドバックの傑作、『461 Ocean Boulevard』を発表します。

そしてその年初来日を果たします。夢中で観ていました。

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その後のクラプトンの活躍は言うまでもありません。随分追いかけました。

 

クラプトンについては少しだけ書いた記事がありますので参考までに。

lynyrdburitto.hatenablog.com

lynyrdburitto.hatenablog.com

当時のクラプトンに関するアルバムです。順に『ブラインド・フェイス』『ファースト・ソロ』『デラニ―&ボニー・オン・ツアー』『いとしのレイラ』。デラックスエディションなど大幅に未発表音源を追加して発売されています。こういうのは嬉しいやら、今さらなんだよ、と複雑な気持ちです。

     

 

まだまだ元気いっぱいのエリック・クラプトン、72歳。いつまでも元気で頑張ってもらいましょう。

 


Eric Clapton - Layla (Eric Clapton's Rainbow Concert)

 


Eric Clapton 's Rainbow concert - Badge

 


Eric Clapton-Pete Townshend-07-Little Wing-Live Rainbow 1973

 

それでは今日はこの辺で。