Flying Skynyrdのブログ

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この人の、この1枚 『カウボーイ(ボイヤー&タルトン)/Cowboy(Boyer & Talton)』

今日紹介しようと思っているのが、「カウボーイ」なのですが、40年も前にいなくなった、それも当時も大した人気でもなかったバンドのCDなどあるわけないよな、と無駄だとは思いながら、Amazonで検索したら、なんと当時(1970年の半ば頃)は外国盤でも廃盤で手に入らなかった、このバンドのファーストとセカンドが最近CD化されているではないですか。これは驚きです。

さらに驚いたのが、今日紹介する「カウボーイ」の『ボイヤー&タルトン』を調べたら(ちょっと複雑なので詳細は後述)、それはさすがに無かったのですが、カウボーイがリユニオンしてアルバムを出しているのです。長生きはしてみるものです。こんなことがあるなんて信じられません。

カウボーイの結成は1970年です。メンバーは

スコット・ボイヤー(Scott Boyer,g,vo,violin)

トミー・タルトン(Tommy Talton,g,vo)

ビル・ピルモア(Bill Pillmore,p,g,vo)

ジョージ・クラーク(George Clark,b,vo)

トム・ウィン(Tom Wynn,ds)

ピーター・コワルク(Pete Kowalkie,g,vo)

の6人で始まりました。

オールマン・ブラザースのいるキャプリコーン・レコードと契約した彼らは、オールマンのプロデューサーでもあるジョニー・サンドリンのプロデュースの元、先ほどのファーストとセカンドを1970年と翌年にそれぞれ発表します。これにはデュアン・オールマンやチャック・リーベルも参加しています。

しかし、その後スコット・ボイヤーとトミー・タルトンを残しメンバーは去り解散同然の状態になります。が、残った二人が「カウボーイ」として活動を再開し、今日紹介する『Boyer & Talton』(残念ながCD化されていません)を発表します。1974年です。しかし、日本では全くの無名でした。

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Side A

1.Patch & Pain Killer

2.Coming Back To You

3.Everyone Has A Chance To Feel

4.Where Can You Go?

5.I Heard Some Man Talking

(a)Love40

 

Side B

1. Road Gravy Chase

2. Something To Please Us

3. Long Ride

4. Message In The Wind

5. Houston

(a)Houston Vamp

 

プロデュースは今までどうりジョニー・サンドリンです。

参加メンバーはキャプリコーン・レコードの面々が顔を揃えます。ランドール・ブラムレッド、デヴィッド・ブラウン、ビル・スチュワート、オールマンからはチャック・リーヴェル、ジェイモ、マーシャル・タッカー・バンドからトイ・コルドウェルなどなどです。内容は申し分ありません。期待通りの、ポップでジャジーでブルージーな、聴きやすいアルバムです。

しかしこの時点でも、日本では発売されません。

その風向きが変わったのが、グレッグ・オールマンのライブ・アルバム『The Gregg Allman Tour』の発売です。このアルバムの中の「カウボーイ」の名演で、1年遅れで日本でも発売されることになりました。

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この中でカウボーイがゲストとして招かれ、2曲演奏しています(うち1曲はA-4です)。もちろんツアーメンバーでもあります。この2曲が実に素晴らしい楽曲で、私もいっぺんで好きになり、早速彼らのレコ―ドを捜し歩きましたが、冒頭に書いたように既に廃盤でありませんでした。ところが、面白いことにファーストとセカンドを併せて2枚組にして再発されていたのです。これでもいいや、と即買いました。それがこれです。

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冒頭に書いたCD化されたのがファースト『Reach For The Sky』とセカンド5'll Getcha Ten』です。

 

 

グレッグ・オールマンについての過去記事もあります。

lynyrdburitto.hatenablog.com

このセカンドアルバムにはグレッグ・オールマンのファーストソロ『レイドバック』に収められた感動的な「All My Friends」が、それとエリック・クラプトンの『461 Ocean Boulevard 』に収められた「Please Be With Me』が入っています。

 

カウボーイはサザンロックと言っても、ブルースやR&Bというものがあまり有りません。ポップで憶えやすく、メロディーラインがきれいな曲が多いのです。『ボイヤー&タルトン』のA-1などもその代表でサザンとウェストコーストを足して2で割ったような感じです。

この『ボイヤー&タルトン』はバンド名なのかアルバム名なのかよくわからないところがあります。「カウボーイ」は依然として名乗っていますが、「ボイヤー&タルトン」がアルバム名というのもなかなか納得できません。どうでもいいことですが。

 

このあと二人は一旦分かれます。トミー・タルトンの方は、プロデューサーのジョニー・サンドリンとキャプリコーン・レコードのスタジオ・ミュージシャンでグレッグ・オールマンのツアーメンバーでもあるビル・スチュワートと「T. Talton/B. Stewart/J. Sandlin (T.S.S)」なるバンドを結成し『Happy To Be Alive』をリリースします。1976年です。残念ながら未CD化のようです。

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これにはスコット・ボイヤーもゲスト参加していますが、実質トミー・タルトンのソロアルバムのようです。

そして再びこの二人は新たなメンバーを加えてカウボーイを復活させます。

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しかし、この1枚だけで解散となります。「新たな道」はありませんでした。

それが2010年に再結成です。驚くほかありません。買うつもりはありませんが。

 


Cowboy - Patch & Pain Killer

 

グレッグ・オールマン・ツアーでの名演をどうぞ。


Cowboy - Time Will Take Us - The Gregg Allman Tour (1974)

 

それでは今日はこの辺で。