アメリカ・テキサスのバンド、サザンロックの大物『ZZ トップ(ZZ Top)』です。
バンド結成は1969年です。メンバーは
ビリー・ギボンズ(Billy Gibbons,g,vo)
ダスティ・ヒル(Dusty Hill,b)
フランク・ベアード(Frank Beard,ds)
のスリー・ピース、不動のメンバーです。
デビューは1970年、『ZZ Top's First Album』でした。しかし、このアルバムはヒットにはつながりませんでした。日本でも発売されませんでした。
続く1972年にセカンドアルバム『Rio Grande Mud』をリリースします。この中からシングル「Francine」がヒットしその知名度は上がりましたが、日本では未発売でした。
そして、1973年にはローリング・ストーンズのツアーにも参加し、スリーピースながら大観衆から喝采を受けるほどの人気になり、同年にサードアルバム『Tres Hombres』が発売されると、これが大ヒットし一躍人気グループの仲間入りを果たしました。このアルバムからのシングル「La Grange」もヒットし、アルバムもビルボード8位になりプラチナ・ディスクを獲得しました。
実は今回「この1枚で」でこのアルバムを取り上げようと迷ったのですが、後から挙げるアルバムに譲ることにしました。私も「ZZ トップ」のアルバム購入はこれが最初で、ブギとブルースを基調とした、イギリスの「フォガット」にも通ずるサウンドには惹かれました。
続く1975年の4枚目のアルバム『Fandango』は片面ライブという変則アルバムでした。しかしこのアルバムもリリースと同時にゴールドディスクを獲得し、ビルボードも10位になりました。
1976年には『Tejas』をリリース。このアルバムもゴールドディスクを獲得、ビルボードも17位と健闘しZZ トップは押しも押されぬ人気バンドになりました。
しかしここから約3年のブランクがあります。レコード会社もワーナーブラザースに移籍します。そして発表されたのが『Degüello』です。
Side A
1.I Thank You
2.She Loves My Automobile
3.I'm Bad, I'm Nationwide
4.A Fool for Your Stockings
5.Manic Mechanic
Side B
1.Dust My Broom
2.Lowdown in the Street
3.Hi Fi Mama
4.Cheap Sunglasses
5.Esther Be the One
凄いタイトルになっています。珍しくカバー曲が3曲入っています。A-1はSam & Dave、B-1はElmore Jamesの定番ブルース。
3年近いブランクがあったので心配しましたが、以前よりブルースに力を入れているように思えホッとしました。サウンドそのものは洗練されている部分もあり、テクノっぽかったりするところもありますが基本はブルース、ブギ、ロックンロールです。こういう頑固一徹なところもフォガットに似ていて好ましいです。
1980年代に入るとこの作品でもちょっとみられた、シンセサイザーを導入した音作りに入ります。それでもブギ・バンドの本質は変わらずに貫いていました。
『El Loco』はゴールド、『Eliminator』に至ってはダイアモンドディスクを獲得しました。その後80年代後半から90年代前半にかけても3枚のプラチナディスクを獲得しました。恐れ入りました。
ZZ Top 'A Fool For Your Stockings'
映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に使われました。
ヒット曲
それでは今日はこの辺で。