Flying Skynyrdのブログ

映画や音楽、本についての雑文

映画『ウィスキーと2人の花嫁』を観る

今日のキネ旬シアターは『ウィスキーと2人の花嫁』でした。

f:id:lynyrdburitto:20180511120313p:plain

 

監督:ギリーズ・マッキノン

主演:グレゴール・フィッシャー、ナオミ・バトリック、エリー・ケンドリック

制作:イギリス 2016年公開

 

この映画は実話に基づいています。1947年に書かれたベストセラー小説「Whisky Galore」をもとに1949年に映画化され、それのリメイク版らしいです。その映画は日本未公開なので観ていません。

 

ときは第2次世界大戦中、ところはスコットランドのトディー島。

主人公は島の郵便局長のジョセフ・マクルーン。彼には2人の娘、ペギーとカトリーナがいます。2人には恋人がいて結婚したがっています。しかしジョセフも恋人たちの親も反対しています。

 

本土では、戦火が激しくなり、島へのウィスキーの配給が止まるという決定が出ました。ウィスキーをこよなく愛する島民たちの失望は激しく、中にはがっくりして死亡したり病気になったりするものまで出て、島全体が無気力状態に陥ってしまいました。

 

そんな時、輸出用の貨物船が島の近くの小島に座礁し、その貨物船にウィスキーが5万ケースも積んであるとの情報がもたらされました。

島民は俄かに色めき立ち、すぐにでもその貨物船に小舟で乗り込もうとしますが、あいにく安息の日曜日でした。日曜日には何もしてはいけないという厳しい戒律がありました。島民たちは何もできずにイライラ1日を過ごすしかありませんでした。

しかしただ一人、民兵隊の大尉ワゲットだけは軍に忠実で、取り締まりを強化しようと、島中を警戒して歩き回ります。そしてペギーの恋人オッド軍曹にも取り締まるよう命令します。ジョセフはオッドに対し娘と結婚したいならウィスキーなしの結婚式などありえないからな、と脅します。

1日我慢して島民たちは早速乗り込みました。オッド軍曹は見て見ぬふりを決め込みました。船に乗り込むと可能な限りウィスキーケースを持ち出し、島に持ち込みました。そして生き返ったように飲んで騒いで大騒ぎでした。

画像5: © WhiskyGaloreMovieLimited2016

ウィスキーの隠し場所がなかなか見つからず焦るワゲットは遂には関税消費税庁に密告します。その情報をつかんだジョセフと娘たちは、それを島民に知らせ、みんなでウィスキー隠しを画策します。ジョセフの郵便局は電話交換所も兼ねているので電話の盗み聞きが出来るのです。

島民たちの見事な連係プレーでウィスキーは見つからず、関税署員たちは帰っていきました。

 

そして2人の娘たちの結婚が決まり、ウィスキーを飲みながらの踊って歌っての結婚式が始まりました。

最後まで反対していたカトリーナの恋人の母親も最後は息子の剣幕に負け、ウィスキーを飲んで参加しました。

ジョセフは一遍に2人の娘を嫁に出す寂しさが募りますが、ウィスキーと仲間がいればと思い、踊り出すのでした。

「ウイスキーと2人の花嫁」

この映画、戦争中とは思えないくらいのんびりした島の生活が描かれています。島の民兵たちもまるで切迫感も悲壮感もありません。ただひたすらウィスキーが飲みたい、それだけです。ウィスキーが飲めるとなったら病気まで治ってしまいます。ほんとかいな、と思ってしまいます。

そしてウィスキーを守るための、島民たちの団結力の強さはお見事でした。映画『大脱走』のシーンを思い出しました。

 

さすがスコットランド、ウィスキーの国。「ウィスキーは命の水」と呼ばれているようですが、それでもここまで凄いとは、感服しました。戦争よりウィスキーだ、というのが傑作です。

それとスコットランドのダンスミュージックはやっぱりいいですね。

 

なにやらウィスキーが飲みたくなりました。今晩はウィスキーにしようっと。


映画『ウイスキーと2人の花嫁』予告編

 

それでは今日はこの辺で。