Flying Skynyrdのブログ

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惜しまれる早世 『ジム・クロウチ(Jim Croce)/去りし男の伝説(Photographs & Memories(His Greatest Hits))』

今や伝説と化してしまった男、ジム・クロウチ(Jim Croce)。彼がこの世に残したのは実質上3枚(自主制作と夫婦デュオアルバム除く)のソロアルバム。そして愛妻のイングリッドと息子のエイドリアンでした。

 

ジム・クロウチは1943年、フィラデルフィアに生まれました。家はイタリア系の中流家庭です。

大学に進学すると、ザ・スパーアーズというバンドに所属します。そしてこのバンドのリーダーだったトミー・ウェストと知り合います。

大学卒業後は選抜されて中東、アフリカに遊学します。ここでの体験が後に彼の作る歌に大きな影響を与えたと本人も告白しています。

イタリア系の家庭がたいていそうであるように、卒業後は良い仕事に就くように望まれていました。在学中からさまざまな仕事をこなし、家にお金を入れる傍ら、音楽活動も続けており、レコーディングなどもしていました。

一方トミー・ウェストはABCレコードに仕事を得て、ここでテリー・キャッシュマンと知り合いプロデュースの仕事を初め、これがうまくいってジム・クロウチをニューヨークに呼び寄せました。

このころジムはイングリッドと結婚しており、彼女と共にニューヨークへ向かいました。結婚時にはお祝い金で自主制作盤『Facets』を作っていました。

1969年にイングリッドとのデュオアルバム『Croce』をリリースしました。しかしこれは全く売れず、ジムは失意のどん底に叩き落されます。そしてペンシルベニアの田舎に引っ込んでしまいます。そして食うためにさまざまの仕事をこなします。

そして再びフィラデルフィアに戻ったジムはシンガー兼リードギタリストのモーリー・ミューライゼンと知り合い、いくつかの曲を書くようになります。そしてそれをトミー・ウェストに送ります。トミーはそれに感じるものが有り、ABCレコードとの契約を結ぶことにしました。

 

そして1972年にファーストソロ『ジムに手を出すな(You Don't Mess Around with Jim)』がリリースされます。この中のタイトル曲がブレイク、全米8位を記録します。さらに「Operator」も17位とヒットします。

続いて1973年に『Life And Times』をリリース。この中から『リロイ・ブラウンは悪い奴』が全米1位の大ヒットになりました。

これによってジム・クロウチは押しも押されぬ人気歌手になりました。

そして3枚目のアルバム『美しすぎる遺作(I Got A Name)』のレコーディングが終わった1週間後、1973年9月20日、ジムの乗った飛行機が墜落、死亡しました。僅か30歳の若さでした。残されたのは3枚目のアルバムと愛妻と愛息でした。

死亡の翌日に発売されたのが、シングル「I Got A Name」でした。当然ながらヒットしました。さらにファーストアルバムの中の「Time In A Bottle」が全米1位の大ヒットとなりました。

  

 

 

 そして亡くなった翌年に発売されたのが『去りし男の伝説(Photographs & Memories(His Greatest Hits))』です。 

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Side A

1.Bad, Bad Leroy Brown(リロイ・ブラウンは悪い奴)

2.Operator

3.Photographs And Memories(写真と思い出)

4.Rapid Roy (The Stock Car Boy)

5.ime In A Bottle

6.New York's Not My Home(ニュートークは好きじゃない)

7.Workin' At The Car Wash Blues

 

Side B

1.I Got A Name

2.I'll Have To Say I Love You In A Song(歌にしたくて)

3.You Don't Mess Around With Jim(ジムに手を出すな)

4.Lover's Cross

5.One Less Set Of Footstep(朝の足音)

6.These Dreams

7.Roller Derby Queen

 

3枚のアルバムから選択されたベスト盤です。

リードギターモーリー・ミューライゼン(Maury Muehleisen)です。

プロデュースはテリー・キャッシュマン(Terry Cashman)トミー・ウェスト(Tommy West)です。

 

ファーストからA-2、A-3、A-4、A-5、A-6、B-3

セカンドからA-7、B-5、B-6、B-7

サードからA-1、A-7、B-2、B-4

となっています。

 

ヒット曲目白押しの文句なしのベスト盤です。

A-1やA-5、B-3を聴くとジム・クロウチの何とも言えない、人の好さそうな顔が浮かんできます。歌は悲しくて哀愁のある、一方で元気が出る独特のメロディーと張りのあるヴォーカルがとても心地よく聞こえます。

 

飛行機事故で亡くなったミュージシャン。バディー・ホリー、オーティス・レディング、ロニー・ヴァン・ザント、スティーヴ・ゲインズ、キャシー・ゲインズ(以上レナード・スキナード)、スティーヴィー・レイ・ヴォーン、ランディー・ローズ、坂本九などなど。なんとも惜しい人たちばかりです。

 

ジム・クロウチ、苦労を重ねて、人気が出てからあっという間の1年間でした。愛息エイドリアンはミュージシャンとしてA.J. Croceの名前で頑張っています。

 


Jim Croce - Bad Bad Leroy Brown


Jim Croce - Time in a bottle - 1973


Jim Croce - I Got a Name (1973)


Jim Croce - You Don't Mess Around with Jim

 

それでは今日はこの辺で。