ロサンゼルスのロックンロール・バンド、バックチェリー(Buckcherry)です。
バックチェリーはジョシュ・トッド(Josh Todd,vo)とキース・ネルソン(Keith Nelson,g,vo)の出会いから始まります。
共通の刺青師を通じて知り合った二人は、1995年頃から曲作りを始めます。そして新たに知り合ったジョナサン・ブライトマン(Jonathan Brightman,b,vo)、さらにオーディションでデヴォン・グレン(Devon Glenn,ds)を加えて『Sparrow』というバンド名で活動を始めました。
彼等はすでにデビュー前からライブ活動で評判になっていました。多くのレコード会社からもオファーがありました。最終的にDreamworks Recordsと契約しレコーディングの開始となりました。当初のプロデューサーはデヴィッド・ビアコンでしたが意見の対立が発生、代わってテリー・デイトが担当することになりました。
さらにアルバムの完成後に『Sparrow』というバンド名が既に存在することが発覚、急遽バンド名を『Buckcherry』に変更します。アルバムリリース前にはもう一人のギタリストのヨギ(Yogi,g)が加入します。
リリース前にはKISSとのヨーロッパツアーを敢行し、アルバムデビュー前から人気を博すという現象が起きていました。
紆余曲折を経て1999年にファーストアルバム『Buckcherry』がリリースされます。
01.Lit Up
02.Crushed
03.Dead Again
04.Check Your Head
05.Dirty Mind
06.For the Movies
07.Lawless and Lulu
08."Related
09.Borderline
10.Get Back
11.Baby
12.Drink the Water
13.Late Nights in Voodoo *
* 日本盤ボーナストラック
プロデュースはテリー・デイト(Terry Date)とスティーヴ・ジョーンズ(Steve Jones)です。
このアルバムから「Lit Up」「For the Movies」「Dead Again」「Check Your Head」シングルカットされます。アルバムも75万枚を売り上げゴールドディスクとなりました。
パンキッシュなロックンロールでゴリ押しです。ロックロール馬鹿野郎たちのノリノリのアルバムです。ヴォーカルのジョシュの声がハスキーで悲しげなのがアンバランスで、逆にメロディックな曲ではいい味になっています。
それとこのアルバムジャケットが何とも衝撃的です。
2001年にはセカンドアルバム『Time Bomb』をリリースします。
前作同様、パンキッシュ・ロックンロール全開です。
しかし、ここからジョナサン・ブライトマン、ヨギ、デヴォン・グレンが次々と脱退、2002年にとうとう解散に至ります。
解散後、ジョシュとキースはヴェルヴェット・リヴォルヴァーの結成に参画します。ガンズ&ローゼスのスラッシュ、ダフ・マッケイガン、マット・ソーラムの3人と「Buck N' Roses」なるバンド名で活動を開始します。しかし、ジョシュの声がどうしてもバックチェリーに聞こえるという理由から外されてしまいます。キースはジョシュと共にバンドを離れます。ヴェルヴェット・リヴォルヴァーの方はデイヴ・ナヴァロン・バンドのデイヴ・クシュナーとストーン・テンプル・パイロットのスコット・ウェイランドを迎えてスタートします。
その後2005年にバックチェリーの再結成が発表されます。メンバーはジョシュとキースの他にスティーヴィー・D(Stevie D,g,vo)、ジミー・アシュハースト(Jimmy Ashhurst,b)、ザビエル・ムリエル(Xavier Muriel,ds)が加わりました。
そして同年サードアルバム『15』がリリースされます。
プロデュースはマイク・プロトニコフ(Mike Plotnikoff)、ポール・デカーリ(Paul DeCarli)、それにキース・ネルソンです。
たった15日間でレコーディングを完成させたというから驚きです。タイトル名もそこからきているのでしょうか。
ここから「Crazy Bitch」「Next 2 You」「Everything」「Broken Glass」 「Sorry」 がシングルカットされています。アルバムも100万枚を売り上げプラチナディスクとなりました。全米で39位まで上がりました。
パンキッシュ・ロックンロールは相変わらずですが、ブルージーな曲やカントリータッチの曲、バラードもあったりでバラエティに富んだアルバムとなっています。なかなかのお気に入りです。アルバム全体からみるとこちらの方が好きかもしれません。
その後は順調にアルバムをリリースしています。
2013年からベースがケリー・ミュレー(Kelly LeMieux,b)に代わっています。
キース・ネルソンとザビエルは昨年バンドを脱退しています。現在は3人編成のようです。
それでは今日はこの辺で。