お気に入りだったバンド、リリアン・アクス(Lillian Axe)を書いてみたいと思います。
リリアン・アクスは1983年にスティーヴィー・ブレイズ(Stevie Blaze,g,key,vo)とダニー・キング(Danny King,ds)を中心に結成されます。RATTのオープニング・アクトを務めたことで注目され、RATTのマネージャー、マーシャル・パールと契約し、MCAとも契約が成立します。
またSHIFTというバンドと合体し、ロン・テイラー(Ron Taylor,vo)、ロブ・ストラットン(Rob Stratton,b)、ジョン・スター(Jon Ster,g,key)との5人編成になります。
デビューアルバム『Lillian Axe』は1988年のリリースでした。
RATTのギタリスト、ロビン・クロスビーがプロデュースします。
哀愁漂うメロディーはアメリカのバンドとは思えませんでした。案の定アメリカでは売れませんでした。
翌年にはセカンドアルバム『Love and War』をリリースします。
ジャケットがイケてます。プロデュースはクロークスやチープ・トリックを手掛けているトニー・プラットです。前作以上の出来だと思いますが、これもアメリカでの評判が良くなく、結局MCAとの契約は解消されてしまいます。
おまけにリズムセクションのダニー・キングとロブ・ストラットンが脱退してしまいます。
そしてジーン・バーネット(Gene Barnett,ds)とダーレン・ディラット(Darrin DeLatte,b)を加入させ、3年の沈黙を経てサードアルバム『Poetic Justice』をリリースします。1992年です。
中身は最高ですが、ジャケットがいただけません。これがマイナスしていると思います。
プロデュースはレイフ・メイセフです。この作品はアメリカでも高評価を得ました。実際リリアン・アクスの最高傑作との呼び声高いアルバムでした。グランド・スラム・レコードからのリリースでした。
そして、翌1993年に4作目『Psychoschizophrenia』がリリースされます。
01.Crucified
02.Deepfreeze
03.Moonlight In Your Blood
04.Stop The Hate
06.The Needle And Your Pain
07.Those Who Prey
08.Voices In My Walls
09.Now You Know
10.Deep Blue Shadows
11.The Day I Met You
12.Psychoschizophrenia
13.Here Is Christmas *
* 日本盤ボーナストラック
このアルバムからドラムがトミー・スコット(Tommy Scott,ds)に代わっています。
プロデュースは前作同様レイフ・メイセフです。タイトルは医学用語を組み合わせたようです。ジャケットもなんとも摩訶不思議な感じです。
スティーヴ・ブレイズが全曲作詞・作曲しています。私は何故かこのアルバムが彼らの作品の中では一番好きです。
叙情的メロディーに磨きがかかりました。作曲の力は上がっていると思います。しかしただ単にメロディが良くなっただけではなく、力強さが加わりました。ただし、ロン・テイラーのヴォーカルはハスキーで哀愁味があっていいのですが、もう一つ迫力に欠けます。そこがちょっと物足りない感じです。
ボーナストラックはハートのカバーです。必要ないかもしれません。
しかしこの後、レコード会社の倒産などがあって、1995年に解散してしまいます。
1999年に再結成したようです。アルバムもリリースしていますが未購入です。
あくまでB級バンドの域は出ませんが、なぜか気に入ったバンドでした。
それでは今日はこの辺で。