Flying Skynyrdのブログ

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ビッグ・サー・フェスティバル『Big Sur Festival/One Hand Claping』

1971年に開催されたビッグ・サー・フェスティバル(Big Sur Festival)の模様をレコード化したアルバムです。

このフェスティバルは1964年から毎年開催されており、この年1971年が最後の開催となりました。

 

もともとこのフェスティバルはジョーン・バエズが「ニュー・フォーク・ミュージック」の講習会を開いてくれないかと頼まれたときにエサレンに勤めていたナンシー・カレンがビッグ・サーのエサレンの土地を週末だけ貸してくれるということを友人のジョーン・バエズに伝え、そこから近所の人たちを集まめ、エサレンのプールサイドをステージに仕立て、みんなで楽しむようになりました。これが始まりでした。

 

その後この集まりが膨らみ、フェスティバルという形になっていきました。出演者も次第に増え、ジョン・セバスチャン、インクレディブル・ストリング・バンド、デラニー&ボニー、ジュディ・コリンズ、アル・クーパー、アーロ・ガスリー、ジョニ・ミッチェル、CSN&Y、フライング・バリット・ブラザース、ビーチ・ボーイズ、ジョン・フィリップス、クリス・クリストファーソン、カントリー・ジョー・マクドナルド、リンダ・ロンシュタッドなどなど、回を重ねるごとにどんどん増えていきました。

 

1969年の模様は映画にもなりました。観ていませんが。日本未公開だったのではないでしょうか。公開は1971年だったようです。但し、1969年はウッドストックがあった年です。こちらはほとんど話題にならなかったようです。

Big Sur FilmPoster.jpegのお祝い

 

そして1971年に最終回を迎えました。9月25日でした。

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Side A

1.Oh! Happy Day - Joan Baez

2.Love Is Just A Four-Letter Word - Joan Baez

3.Song Of The French Partisan - Joan Baez

4.The Pilgrim:Chapter 33 - Kris Kristofferson

5.Jesse Younger - Kris Kristofferson

6.Hello In There - Kris Kristofferson

7.Me And Bobby McGee - フェスティバル全員

 

Side B

1.Nobody's Business But My Own - Taji Mahal

2.Corinna - Taji Mahal

3.San Francisco Mabel Joy - Mickey Newbury with Joan Baez

4.The Thirty-Third Of August - Mickey Newbury

5.Lucretia Mac Evil - Blood, Sweat And Tears(B.S.T)

 

A-1はジョーン・バエズの「オー・ハッピー・デイ」で幕を開けます。エドウィン・ホーキンス・シンガーズのヒット曲。誰でも聴いたことがあるほどのヒットをしました。

A-2はこれもジョーン・バエズボブ・ディランの曲「恋はただの4文字言葉」です。『ドント・ルック・バック(Don't Look Back)』で歌われていました。途中でディランの物まねをしています。笑っちゃいます。

A-3は「フランス・パルチザンの歌」。このような曲を取り上げるのもバエズらしい。

A-4,5,6はクリス・クリストファーソンです。A-4は彼の3枚目のアルバム『The Silver Tongued Devil and I 』より。A-5は彼のヒット曲。A-6はジョーン・バエズと歌っています。

A-7もクリスの代表曲ですが全員の合唱になっています。

 

B-1,2はタジ・マハールアメリカのブルースマンライ・クーダージェシエド・デイヴィスらとも懇意にしています。B-2は彼のファーストアルバム『The Natch'l Blues』より。

B-3,4はミッキー・ニューベリーです。アメリカのシンガー・ソングライターです。B-3は彼の3枚目のアルバム『'Frisco Mabel Joy』より。ジョーン・バエズと歌っています。彼の歌は多くのミュージシャンに取り上げられています。

B-5はブラッド・スェット&ティアーズ(BS&T)です。BSTの3枚目のアルバム『Blood, Sweat & Tears 3』より。ヴォーカルのデヴィッド・クレイトン・トーマスの曲。BS&Tはここではちょっと異色です。

 

このコンサートは入場は無料。出演料はすべて50ドル(当時)でした。BS&Tの出演料はバングラデシュに寄付されたそうです。

ジョーン・バエズは1回目から最終回まですべてに出演しました。社会派シンガーらしい彼女の思いがこもったフェスティバルだったのではないでしょうか。

 

どうやらCD化はされていないようです。

 

1969年の模様 CSN&Y。これはいい。


Crosby Stills Nash and Young 1969 12 14 Big Sur Festival - Down By The River

 


Kris Kristofferson & Joan Baez - Hello In There (Live at the 8th Big Sur Festival 1971)


Mickey Newbury - The Thirty-Third Of August (Live at the 8th Big Sur Festival 1971)


Blood, Sweat & Tears - Lucretia Mac Evil (Live at the 8th Big Sur Festival 1971)

 

 

それでは今日はこの辺で。