懐かしの映画、今日は『大映編』です。大映と言えば、子供にとっては『ガメラ』と『大魔神』ですね。それから勝新太郎のシリーズものです。
『大怪獣ガメラ』
ガメラシリーズの第1作。白黒映画だったと思います。その白黒が逆に効果的にガメラの不気味さを表していました。空を飛ぶし、火は吹くし、甲羅は固いし、これはゴジラと戦ったらどちらが強いだろうなどど真剣に考えました。
バルゴンは背中から光線を放つし、口からは冷凍液を吐く、強敵です。ガメラは早くも正義の味方、ヒーローになりました。
ギャオスはコウモリのお化けです。超音波を出します。正義の味方ガメラがギャオスと対決します。もちろん勝ちます。
『大魔神』
1966年公開、監督:安田公義、主演:高田美和
珍しい時代劇の怪獣映画です。多分『ガメラシリーズ』と同時上映だったと思います。山の武神像を代々崇めてきた村人と、それを排除しようとする役人たち。役人は武神像に鏨を打ち込みます。するとそこから血が流れだします。普段は埴輪のような穏やかな顔をした武神の形相が変わり動き出します。悪代官たちを退治した後は再び穏やかな顔に戻ります。勧善懲悪の代表的作品。大魔神は人気者になりました。
『大魔神怒る』
今度の武神は水の中から現れます。湖の中の島に奉られた武神像を攻め込んできた武将が爆破してしまいます。しかし武神は不滅です。湖の中から現れ、武将たちを退治します。
『大魔神逆襲』
1966年公開、監督:森一生、主演:二宮秀樹
この年3本目の『大魔神』です。凄いペースです。この頃のシリーズ物は平気で年に2本ぐらいは上映していました。3本というのはさすがに凄い。しかし、この3本でおしまいです。あっけない終わりでした。
『座頭市シリーズ』
子母澤寛原作、勝新太郎の代表作。このシリーズは『大魔神シリーズ』よりもっと凄いペースでした。年間3本はざらで、時には4本なんていう年もありました。私が最初に観たのはおそらく1965年あたりだったと思います。何かとの同時上映だと思います。タイトルは憶えていません。その後も何本か観ました。とにかく数が多いので中身とタイトルが一致しません。全部で26作品です。全盲の按摩さんがとてつもない剣の達人です。この太刀捌きが凄く、惚れ惚れします。
『悪名シリーズ』
今東光原作、勝新太郎と田宮二郎のコンビ。河内の極道、八尾の朝吉が主人公。田宮二郎が大映を去るまでに14作品。その後は2作上映するも、1974年シリーズ終了。このシリーズも年間3~4本上映していました。勝新太郎は寝る暇があったのでしょうか。このコンビは好きでした。
『兵隊やくざシリーズ』
勝新太郎、田村 高廣のコンビ。戦争物です。無学のやくざ者とインテリ上等兵の活躍。このシリーズも面白かった。このシリーズは1965年のスタートで、前の二つのシリーズと比べると遅いです。よって1971年の大映の倒産までに9本しかありませんでした。しかも9本目は大映倒産後だったため、勝プロが制作し東宝配給になりました。
大映はあまり子供向けの映画は少なかったように思います。怪獣映画も東宝に触発されて制作しましたが、やはり本家には敵いませんでした。どちらかというと文学作品が多かったように記憶しています。大映のスターと言えば市川雷蔵でしょうか。『眠狂四郎シリーズ』『陸軍中野学校シリーズ』などがありました。『赤胴鈴之助シリーズ』は古すぎて観ていません。
それでは今日はこの辺で。