Flying Skynyrdのブログ

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この人の、この1枚 『トリーシャ・イヤウッド(Trisha Yearwood)/Trisha Yearwood』

メアリー・チェイピン・カーペンターと並んで、アメリカを代表する歌手になったトリーシャ・イヤウッド(Trisha Yearwood)のファーストアルバムをあえて取り上げます。

 

トリーシャは1964年にアメリカのジョージア州モンティセロで生まれました。父親は銀行員、母親は教師というどちらかというと平凡で堅い家庭に生まれました。

5歳の頃からエルヴィス・プレスリーのレコードに夢中になっていたそうです。

10代になるとボニー・レイットイーグルス、リンダ・ロンシュタッドなどのカントリーロックを聴いて育ったといいます。これらの影響がその後の彼女の音楽性に大きく影響しました。

トリーシャはベルモント大学でミュージック・ビジネスを学び卒業後はレコード会社で働きながら、無名のソングライターのデモ・テープで歌ったり、新人のバッキングヴォーカルなどをしていました。その中の一人にガース・ブルックス(Garth Brooks)がいました。ガース・ブルックスは彼女をバッキングヴォーカルで使うことを約束し、プロデューサーのガース・ファンディス(Garth Fundis)を紹介しました。ガース・ファンディスは気に入り、早速デモテープを作り、結局MCAレコードと契約を結ぶことになりました。

 

そして生まれたのが記念すべきファーストアルバム『Trisha Yearwood』です。1991年でした。

01.She's In Love With The Boy

02.The Woman Before Me

03.That's What I Like About You

04.Like We Never Had A Broken Heart

05.Fools Like Me

06.Victim Of The Game

07.When Goodbye Was A Word

08.The Whisper Of Your Heart

09.You Done Me Wrong (And That Ain't Right)

10.Lonesome Dove

 

プロデュースはガース・ファンディスです。アル・クーパーがオルガンで参加しています。

 

トリーシャはソングライターではありません。したがって彼女が憧れるリンダ・ロンシュタッドのように人の曲をどのように歌い込むかが生命線です。

このアルバムでも04,06はガース・ブルックスの曲です。バックグラウンド・ヴォーカルでも参加しています。

01の「She's In Love With The Boy」はいきなり全米No.1に輝き、その他3枚のシングルもヒットし、アルバムもビルボードのカントリー部門の2位になり、ポップチャートでも31位になり、200万枚を売上げ、ダブルプラチナに認定されました。

 

トリーシャの歌声はカントリーロックにふさわしい伸びのある声が特徴です。目をつぶって聴いていると時折リンダ・ロンシュタッドが出てきたような錯覚を起こします。

 

その後の彼女の躍進ぶりはもうご承知の通りでしょう。1993年のサードアルバム『The Song Remembers When』ではイーグルスの「ニュー・キッド・イン・タウン」を歌い、日本盤のボーナストラックではドン・ヘンリーとのデュエットが聴けます。

 

1996年のアトランタ・オリンピックの閉会式では大観衆を前にしてアカペラで歌いました。

グラミー賞も3度受賞、その他数々の賞を総なめにしました。

いまやおいそれとカントリーシンガーなどととは呼べません。国民的歌手なりました。

 

1994年にマーベリックスのボビー・レイノルズと2回目の結婚、1999年に離婚、2005年にガース・ブルックスとやっと結婚しました。長い付き合いでした。

 

 


Trisha Yearwood - She's In Love With The Boy


TRISHA YEARWOOD 'LIKE WE NEVER HAD A BROKEN HEART' 1991 (Garth Brooks)


Trisha Yearwood ~ The Woman Before Me (Vinyl)

 

それでは今日はこの辺で。