カントリー・ジョー&ザ・フィッシュ(Country Joe & The Fish)が1970年に解散した後、カントリー・ジョー・マクドナルドはソロ活動を始めました。一方リードギタリストのバリー・メルトン(Barry Melton)もソロアルバムを発表するなど音楽活動を続けました。
1970年には早速ソロアルバム『Bright Sun Is Shining』を発表します。
ここではブルースナンバーやソウルナンバーを数多く取り上げています。
続いて1972年には自身のバンド『Melton, Levy & the Dey Bros.』を結成します。
メンバーはジェイ・レヴィ(Jay Revy,vo,key)、リック・デイ(Rick Dey,b,vo)、トニー・デイ(Tonny Dey,ds,vo)です。
そしてアルバム『Melton, Levy & the Dey Bros.』を発表します。
ここにはマイク・ブルームフィールド(Mike Bloomfield,g)がギターとプロデュースで参加しています。オリジナル作品が増えました。
次に1976年には『The Fish』なるアルバムを発表します。
ここではグレイトフル・デッドのミッキー・ハートとの共作が多くなっており、またデッドの作詞家ロバート・ハンターとの共作もあります。
そして1978年には2枚のアルバムを発表します。『We Are Like The Ocean』と『Level With Me』です。
そして1980年代に入って、1981年『Songs Of The Next Great Depression』を発表します。
全曲バリー・メルトンの曲です。ミュージシャンはスコット・ローレンス(Scott Lawrence,key)、メイン・スミス(Mayne Smith,dobro)、ピーター・ウォルシュ(Peter Walsh,b,slide)、グレゴリー・デューイ(Gregory Dewey,ds)です。
このアルバムはこの年に亡くなったマイク・ブルームフィールドと前年に亡くなったプロデューサーのブルース・ウォルフォードの「思い出」にとなっています。
その後しばらく間隔が空いて、以前にジョン・シポリナの記事で紹介したダイナソー(Dinosaurs)に参加します。
ここでアルバム『Dinosaurs』をリリースします。
後に編集盤や海賊版が出回ります。
この頃のバリー・メルトンのライヴアルバムが1997年に発表されます。
『The Barry "The Fish" Melton Band』と名付けられたバンドです。
メンバーはダイナソーとダブリます。
タイトルは『The Saloon Years』です。
バリー・メルトン(Barry Melton,g,vo)
ジョン・シポリナ(John Cipollina,g,vo)
ピーター・アルビン(Peter Albin.b.vo)
スペンサー・ドライデン(Spencer Dryden,ds)
ボブ・フルリー(Bob Flurie,g,vo)
ピーター・ウォルシュ(Peter Walsh,g,vo)
デヴィッド・ゲッツ(David Getz,guest ds)
1989年、1991年、1994年、1997年のライヴです。場所はサンフランシスコ、ノースビーチの「ザ・サルーン」です。
このメンバーを見ればわかるようにサンフランシスコのスーパー・グループです。
ジョン・シポリナがクイックシルバー・メッセンジャー・サーヴィス、ピーター・アルビンがイッツ・ア・ビューティフル・デイ、スペンサー・ドライデンがジェファーソン・エアプレイン、デヴィッド・ゲッツがビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニー、そしてバリー・メルトンがカントリー・ジョー&ザ・フィッシュです。夢のような組み合わせです。
1960年代のサンフランシスコの匂いがプンプンします。タイムスリップしたような感覚に捉われます。心が踊ります。1990年代にこのような音楽を聴けるというのも嬉しいものです。
バリー・メルトンはこうした音楽活動以外にも1982年には弁護士資格を取得し、刑事弁護士として活動しました。
バリー・メルトンの特異なギター・サウンドは今でも耳に残っています。
I've Been In Darkness - Barry Melton 1970
Barry Melton - The Time to Spend Together
それでは今日はこの辺で。