Flying Skynyrdのブログ

映画や音楽、本についての雑文

『ショッキング・ブルー(Shocking Blue)』を憶えていますか?

先日、1970年に大ヒットしたオリジナル・キャスト(The Original Caste)

ことについて書きましたが、同じ1970年に大ヒットを飛ばしたグループがあったことを思い出しました。

オランダ出身のグループ、ショッキング・ブルー(Shocking Blue)です。後に多くの人がカバーした曲『ヴィーナス』が世界中で大ヒットし、日本でも大人気になったグループです。

 

彼らは1967年、ハーグで結成されました。

当初のメンバーは

ロビー・ファン・レーベン(Robbie van Leeuwen,g,vo)

フレッド・デ・ワイルド(Fred de Wilde,vo)

クラーシェ・ヴァン・ダー・ヴァル(Klaasje van der Wal,b)

コーネリス・ファン・ダー・ビーク(Cor van der Beek,ds)

でした。

 

1967年と68年に2枚のシングルとファーストアルバムをリリースした後、フレッドがバンドを辞め、代わりにリスカ・ヴェレス(Mariska Veres,vo)が加入します。この女性ヴォーカリストの加入がグループを大きく前進させることになりました。

この女性は父親がジプシー・オーケストラのバイオリン奏者で幼いころから歌やピアノに才能を発揮しており、アムステルダムのクラブで歌っているところをロビーにスカウトされました。なんといってもエキゾチック(当たり前ですが)な顔とハスキーな歌声が魅力的です。

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1969年にオランダでリリースされたシングル「ヴィーナス(Venus)」はまたたく間にヨーロッパ中で大ヒットし、アメリカでも大ヒットし全米1位を記録しました。日本での発売は1970年に入ってからでした。

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とにかく毎日何回となくラジオから流れてきました。当時、洋楽の情報を聞くとなればラジオしかありませんでした。

 

そして、このヒットの後すぐに新しい曲が発売されました。それが「悲しき鉄道員(Never Marry a Railroad Man)」です。これは日本で大ヒットしましたが、アメリカではイマイチだったようです。もちろんオランダでも大ヒットです。この辺がアメリカと日本・ヨーロッパの音楽の好みの違いなのでしょう。オリジナル・キャストの「ミスター・マンディ」もそうでしたが、この「悲しき鉄道員」もマイナー調で哀愁があります。これは日本人好みです。私も大好きです。日本盤は速度が違います。

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その他にも「マイティ・ジョー(Mighty Joe)」「ショッキン・ユー(Shocking You)」「悲しき恋心(Blossom Lady)」などヒットを飛ばしました。

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しかし、1972年頃になると次第に失速し、まずクラーシェがグループを去り、1974年にはリーダー格のロビーも去り、すぐにヴォーカルのマリスカも辞めてグループは解散しました。マリスカはソロに転向します。

 

その後再結成したような話を聞いたこともありますが、詳しいことはわかりません。マリスカ・ヴェレスは2006年に59歳で亡くなっています。

 

今手元に彼等のベスト盤があって、聴き直していますが、サイケありブリティッシュ・ビートあり、フォークロック、ポップスありとバラエティに富んでいます。ベスト盤なので当然ですが彼らの音楽性も短い間に色々と変遷したんだな、ということがよくわかります。

 

1970年から71年にかけて日本中を沸かせたポップス・グループでした。当時が走馬灯のように蘇ります。この年は私にとっても忘れられない年です。

 


Venus / ヴィーナス [日本語訳付き]  ショッキング・ブルー


悲しき鉄道員 [日本語訳付き]  ショッキング・ブルー


Never Marry a Railroad Man [HQAudio MusicVideo] - Shocking Blue


Shocking You (ショッキング・ユー) / THE SHOCKING BLUE


ショッキング・ブルー 悲しき恋心 Shocking Blue Blossom Lady

 

それでは今日はこの辺で。