今日は 玄 様の記事に触発されて『クワイアーボーイズ』を取り上げてみます。クワイアーボーイズはどちらかというとヘヴィメタにジャンル分けされていることが多いですが、私はブリティッシュ・ハード・ロックの正統派だと思っています(ジャンル分けというのはあまり意味がないし、好きではありませんがレコード屋で探す時に知っていないと不便)。彼らの最初の解散までの記載になります。
ザ・クワイアーボーイズ(The Quireboys)
クワイアーボーイズは80年代半ばごろから活動を開始しました。その当時のメンバーはスパイク(Spike Gray,vo)、ガイ・ベイリー(Guy Bailey,g)、ジンジャー(Ginger,g)、ナイジェル・モグ(Nigel Mog,b)、クリス・ジョンストン(Chris Jhonston,key)、ニック・コンネル(Nick Connel,ds)でした。ナイジェル・モグの伯父はあのUFOのフィル・モグです。マネージャーにはオジー・オズボーンの妻シャロンを迎え、レコード会社はEMIに決まりました。ところがファーストアルバムのレコーディングを前にジンジャーがザ・ワイルドハーツを結成するため脱退し(彼はEMI前の2枚のシングルに参加後退団)、さらにドラマーのニックを解雇します。ジンジャーの替わりにガイ・グリフィン(Guy Griffin)、ドラムにセッションマンのイアン・ウォーレス(Ian Walace)を採用しレコーディングを開始します。そして発表されたのが『A Bit Of What You Fancy』です。1990年です。
このアルバム、初めて聞いたときにロッド・スチュアートとフェイセスを思い浮かべなかった人はいないんじゃないかと思えるくらい、よく似ているし、ご機嫌なロックンロールを演っていました。特にオープニングの「7O'clock」はご機嫌そのものです。そしてバラードも光っていました。アルバムは大ヒットしました。
同じ1990年にライブアルバム『Live Compact Disc(Recorded Around The World)』が発売されます。
これは世界各地でのライブを集めたコンピレーションのようなものです。具体的にどの曲がどこでのライブかはわかりません。ロンドン、東京、ロサンゼルス、ハンブルクでのライブであるということはわかっています。ストーンズの「ハートブレイカー」をカバーしています。ライブのせいか声がますます枯れ枯れになっています。
続いて1992年に『Bitter Sweet And Twisted』をリリースします。
日本盤にはミニCDが付属しています。ライブが3曲です。
このアルバムからドラムをルディ・リッチマン(Rudy Richman)に替えました。プロデューサーがボブ・ロックに替わりました。
ファースト同様ロックンロールとバラード。見方によっては進歩なしですが、頑なにロックンロールをやり続ける姿は微笑ましいです。1曲を除いて全てオリジナルですが、その1曲がホット・チョコレートの曲でストーリーズで大ヒットした「Brother Louie」です。あの「ルイ、ルイ、ルイルア~・・・」です。これがカッコいい。ストーリーズのヴォーカルもしゃがれ声でいいですが、全然負けていません。
しかし、このあとバンドはあえなく解散します。時代が彼らの音楽を必要としなくなっていたのでしょうか。世の中はグランジブームに沸きあがっていました。
その後2000年代になって再結成されたようです。あのロックンロールとバラードをまだ続けていてくれたら嬉しいですが。自然に体が動いてしまうロックンロールをまた聴きたいですね。
それでは今日はこの辺で。