Flying Skynyrdのブログ

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スイスの英雄 『ゴットハード(Gotthard)』 

今日はスイスで国民的人気を博するハードロックバンド、ゴットハードについて知っているところを書いてみたいと思います。私のフェバリット・グループの一つです。

1991年に結成、メンバー構成は

スティーヴ・リー(Steve Lee,vo)

レオ・レオーニ(Leo Leoni,g)

マーク・リン(Marc Lynn,b)

ヘナ・ハーベッガー(Hena Habegger,ds)

の4人でスタートします。

1992年、ファーストアルバムGotthardでデビューします。

プロデュースは同じスイスの大御所バンドクロークス(Krokus)クリス・フォン・ロア(Chris Von Rohr)が担当します。このクリスが曲作りの面で大きな力となります。さらにゲスト・ギタリストでシン・リジイやディオ、デフ・レパードのヴィヴィアン・キャンベルも2曲参加します。ヴィヴィアンのギターはもちろんいいんですが、レオのギターも素晴らしいです。さらに、スティーヴのヴォーカルがデヴィッド・カヴァーデイルばりで凄いです。ディープ・パープルでおなじみの「ハッシュ」も取り上げています。とにかくストレートなハードロックで気持ちいいです。この頃はまだまだ日本での人気は無く、3、4枚目あたりからメロディアスになってきてその頃から日本でも少し人気が出るようになってきたと思います。

 

続いてセカンドアルバムは1994年の『Dial Hard』です。

前作の延長でゴリゴリのハードロック、いいですね。ビートルズの「カム・トゥゲザー」を見事なアレンジで驚かせれます。さらにボーナストラックではツェッペリンの「ロックンロール」も演ってます。ロバート・プラントにも負けていません。曲はほとんどがスティーヴとレオとクリスの共作です。

 

そして、1996年に第3作、『G』がリリースされます。

 この3作目は、ハードさが若干引っ込み、メロウさが出てきた感じがします。それでも「Make MY Day」などのロックンロールはカッコいいです。さらにボブ・ディランの「マイティ・クイン」も申し分なしです。

 

続いての4作目はアコースティック・ライブです。『D frosted』、1997年です。

これがゴットハードのターニングポイントになったアルバムでしょう。素晴らしいアコースティックライヴです。おそらくこれほどのライブは聴けないのではないでしょうか。アコースティックだからといって軽くなるわけでもなく、ハードな曲はハードに、リラックスした曲はさわやかにと飽きさせません。そして全体としてはメロディアスになっています。ギターにクロークスやエイジアにいたマンディ・メイヤーが参加しています。観衆と完全に一体化しています。とにかく文句なしにいい。ただし、ファンの間では賛否両論でした。

 

続いて、1998年に『Open』がリリースされます。

このアルバムから前作で参加していたマンディ・メイヤーが正式に加入します。基本は前作を踏襲するという方針が採られたようなメロディ重視の作品になっています。初期の作品でファンになった人たちからの不評も目立ちました。私などはこれはこれでいいと思っています。アーティストが同じ路線を貫くのも、それはそれでいいし、方向転換もそれはそれでいいと思います。本人がやりたいようにやり、聞き手が判断する、それだけです。ザ・ムーヴの「Blackberry Way」をカバーしています。彼らは必ずカバー曲を挿入します。サービスなんでしょうか。「Let It Rain」などを聴いていると本当に癒されます。名曲です。

 

続いて、2001年に『Homerun』をリリースします。

 ハードさを残しながらもますます美しいメロディーが目白押しになってきました。

名曲「Heaven」やハードロックの「Light In Your Eyes」、叙情的で重い「Eage」など佳曲ぞろいです。今回のサーヴィスはアンディ・テイラーの「Take It Eazy」です。

 

続いてのアルバムは2003年の『Human Zoo』です。

このアルバムらプロデュースがクリス・フォン・ロアに別れを告げ、マーク・タナ―に替わります。曲作りもほとんどがマーク・タナ―とリーとレオの共作になります。

果たしてどうなるのかと、不安と期待で聴きました。基本路線は変わらず、ハードとメロディアスの組合せです。初期のゴットハードらしさも随所に見られます。

このあとマンディ・メイヤーが退団し、フレディ・シエラー(Freddy Scherer)が加入します。

次の2005年の『Lipservice』は残念ながら未購入です。

Lipservice

 

そして2007年の『Domino Effect』がリリースされます。

これは素晴らしい出来に仕上がったんじゃないでしょうか。メロディアス・ハードの完成です。間違いなく日本人受けするでしょう。初期のハードロックからはだいぶ変わりましたがやはりこれはこれでよかったのです。人に歴史あり、バンドにも歴史ありです。

実は私がゴットハードを購入できたのはここまでなのです。これ以降は未購入です。飽きたわけではなく欲しかったのですが、残念ながら手に入らなかったのです。

そして2010年に悲報が入ります。ヴォーカルのスティーヴ・リーがトレーラーに飛ばされたバイクの直撃で即死しました。悲嘆にくれたメンバーは2012年にニック・メーダーを後任のヴォーカリストとして迎え再起しました。

残念ながらそのアルバムは未だ聴けていません。早く見つけないと。

 


Gotthard - Let It Rain

ボブ・ディランの「マイティ・クイン」カッコいい。


Gotthard - Mighty quinn HQ (Original)

 

ゴットハード、いいですね。

 

それでは今日はこの辺で。