今日はイギリスはリバプール出身のバンド、ザ・ズートンズについて書いてみたいと思います。このバンドのことはいつか書かねばと思っていたのですが、なかなか筆をとれませんでした。それは、このバンドの何をどういう風に書けばいいのか、なかなか思いつきませんでした。というのは、このバンド、つかみどころがないのです。でもすごく魅力的です。以前の記事でちょっとだけ触れました。
ということで、頭の中はまとまっていませんが、とりあえず書き始めます。
メンバーは、
デヴィッド・マッケイブ (Dave McCabe,vo,g)
アビィ・ハーディング (Abi Harding,sax,backvo)
ラッセル・プリチャード (Russell Pritchard,b,backvo)
ショーン・ペイン (Sean Payne,ds)
ボーヤン・チョウドリー (Boyan Chowdhury,g,backvo)
の5人でスタートしますが、途中でボーヤンが脱退し、替わりにポール・モウリー (Paul Molloy)が加入します。
結成は2002年です。サックス(女性)入りの変わった構成です。
デビューアルバムは『Who Killed ...The Zutons(誰がザ・ズートンズを殺ったのか?』です。2004年でした。(邦題が凄いですね)
1曲目を聴いたときから、あれっ、似てる、と思いました。誰に?う~ん、キンクスだ。レイ・デイヴィスの声に似ているというのもありますが、曲がサイケあり、ソウルあり、ロックンロールあり、フォークあり、ジャズあり、となんでもありで、まさに60年代が戻ってきたような錯覚を起こします。彼らのことを「ゾンビミュージック」と呼ぶのもわかります。昔の音楽に新しいアレンジを加え呼び覚ます、という手法です。曲はほとんどがデヴィッド・マッケイブ 単独で、3曲が共作になっています。このデヴィッド・マッケイブという人、凄い才能の持ち主ではないかと想像します。レイ・デイヴィスも天才の名に値するミュージシャンでしたが、彼もレイに声だけではなく、曲作りの幅の広さがよく似ています。ということでこのアルバムは60万枚を超える大ヒットとなりました。シングルカットも5曲にのぼりました。
続いて2006年にセカンドアルバム『Tired of Hanging Around』をリリースします。
このアルバムは、一般的には懐古的部分が後退してオリジナリティが出てきたと評価されていますが、私にとっては充分ごった煮で懐古的です。幾分ポップになったかなという感じです。このなかの「Valerie」がマーク・ロンソンfeaturingエイミー・ワインハウスにカバーされ大ヒットとなりました。さらにもう1曲のシングル「Why Won't You Give Me Your Love?」もヒットしました。
2008年に3枚目のアルバム『You Can Do Anything』がリリースされます。
このアルバムからギタリストが替わります。さらにポップに磨きがかかり。でもやっぱりいいのです。 このアルバムでも全曲デヴィッド・マッケイブの曲になります(共作もあり)。この人の才能は計り知れません。サックスのアビィ・ハーディングの存在感が増しているようです。はじめはちょっと違和感を感じたのですが、今ではズートンズに無くてはならない存在になりました。
YouTubeで2本ほど紹介します。
The Zutons feat Mark Ronson Valerie Glastonbury 2008
The Zutons - Always Right Behind You
結局大した記事は書けませんでした。表現力の乏しさですね。映像を観て想像してください。これもズートンズの一面です。曲のバラエティーの広さはまだまだ紹介しきれません。
ズートンズを書いたということは、同じリバプール出身で同じレコード会社の先輩にあたる兄貴分の『ザ・コーラル(The Coral)』についても書かなければいけませんね
それでは今日はこの辺で。