今日は、たった1枚のアルバムを出しただけで解散した幻のバンド、『ヘヴィステレオ』について書いてみたいと思います。以前の記事でちょっとだけ触れていますので参考までにその記事を載せておきます。
『ヘヴィステレオ』はイギリスのバンドです。
メンバーは
ゲム・アーチャー(Gem Archer,vo,g,p)
ネズ(Nez,b)
ピート・ダウニング(Pete Downing,g)
ニック・ジョーンズ(Nick Jones,ds)
の4人組です。彼らは1995年にクリエイション・レコードの社長に見いだされ、1996年にデビューアルバム『Deja Voodoo』を発表します。
このアルバムは、グラム・ロックの再来などと言われ、一時期騒がれました。確かに70年代のグラム・ロックの雰囲気は多分に漂っています。が、それ以上にこの時代としてはブリティッシュ・ロックぽさが出ていてかなりいい出来になっています。
楽曲は全曲ゲムの作品です。6曲目の「Mouse In A Hole」はドラマティックな名曲です。1曲目はロックンロール、2、3曲目はポップなメロディ、5曲目はアコースティックナンバーと、さらにビートルズを思わせる曲などもあったりしてバラエティに富んでいて飽きません。ゲムの声や歌い方が、デヴィッド・ボウイやマーク・ボランに少し似ているところがあって、グラムロックの再来などと呼ばれたのかもしれません。
しかしその後、ベンドはクリエイション・レコードから一方的に契約を打ち切られてしまいます。
フロントマンのゲムは同じくクリエーション・レコードに在籍する『オアシス』に加入することになります。2001年の『オアシス』の5枚目のアルバムから参加し、『オアシス』の解散まで在籍します。
2002年と2008年にはポール・ウェーラーのアルバムに、2004年にはなんとあのスティーヴ・マリオットのメモリアルコンサートに参加しています。
2009年に『オアシス』のリーダーノエル・ギャラガーがグループ脱退を宣言、弟のリアム・ギャラガーは止む無くグループの解散を宣言します。ゲムはリアム・ギャラガーが結成する『ビーディーアイ』に同じく『オアシス』のメンバーのアンディ・ベルと共に合流します。そして2011年と2013年に2枚のアルバムを発表します。
このバンドはイギリスでも日本でもよく売れました。しかしながら、2014年に解散を宣言します。
その後、ゲムは2017年にノエル・ ギャラガー率いる『ハイフライング・バード』に加入した模様です。
たった1枚とは、もったいないバンドでした。一方的な解約解除とは何があったのでしょうか。
03 - Deja Voodoo - Heavy Stereo
それでは今日はこの辺で。