デイブ・エドモンズは1944年、イギリス・ウェールズ、カーディフの生まれです。作詞作曲、ヴォーカル、ギタリスト、プロデューサーで1960年代から活躍し、70年代以降はパブロックやニューウェイヴに大きな影響を与えた人です。
1968年にジョン・ウィリアムス(John Williams,b,vo,p)とボブ・ジョーンズ(Bob"Congo"Jones,ds,vo)と共に『ラヴ・スカルプチャー(Love Sculpture)』を結成します。
そしてファーストアルバム『Blues Helping』を発表します。
これは完璧なブルースアルバムです。大好きです。フレディ・キング、B.B.キング、レイ・チャールズ、エルモア・ジェイムス、フロイド・ジョーンズ、ジミー・ジョンソン、ウィリー・ディクソンなどのカバーで埋め尽くされ、白人ブルースの極致です。その中にガーシュインの「Summertime」が入ったりしてジャズの趣もあって最高です。
1970年にはセカンドアルバム『Forms & Feelings』をリリースします。
この中ではハチャトリアンの『剣の舞』やビゼーの『ファランドール』などクラシックをロックにアレンジして演奏しています。『剣の舞』はヒットしました。前作とは打って変わって当時でいうところのアートロックになっています。
ここでデイブ・エドモンズはあっさりと『ラブ・スカルプチャー』を解散してソロに転向します。そしてスマイリー・ルイスの「I Hear You Knocking」をカバーしたシングルが大ヒット、アメリカでも大ヒットします。
1972年にこのヒット曲を含むアルバム『Rockpile』をリリースします。
ここには「ラブ・スカルプチャー」のジョン・ウィリアムス、ペダル・スティールでB.J.コール、ギターでアンディ・フェザー・ロウ、ドラムスでテリー・ウィリアムスが参加していますが、ほとんどはデイヴ・エドモンズが手掛けています。
ニール・ヤング、ボブ・ディラン、チャック・ベリー、ジェイムス・バートンをカバーしています。ノリノリのロックアルバムです。
一方プロデュース面でも活躍し、ニック・ロウのプリンズレイ・シュウォルツなどのプロデュースを手掛けています。
そして1976年にはニック・ロウ、テリー・ウィリアムス、ビリー・ブレムナーと共に「ロックパイル」を結成します。
1980年にアルバム『Seconds of Pleasure』をリリースします。
ここではジョー・テックスやチャック・ベリーをカバーしています。
翌年には解散し、「ロックパイル」名義ではこの1枚だけになりました。
その後もデイヴ・エドモンズはソロ活動、プロデュースと活躍しました。さすがに近年の活動は耳にしませんが、元気で頑張っていることと思います。73歳です。
当時(1970年代前半)はデイヴ・エドモンズやラブ・スカルプチャーのレコードが入手しづらく苦労した思い出があります。どうしても昔の音源が聴きたくて随分探しました。1970年代後半にもなると結構コンピレーション物が出てきて助かりました。
だいぶ後になってからですがこんなものまで買ってしまいました。別に目新しい未発表音源が入っているわけでもないのに、正気の沙汰ではありません。
才能あふれる人というのは、やっぱりいるんですね。
全く違う音楽が聴けます。
Dave Edmunds - I hear you knocking ( Original Footage 1970 High Quality )
Dave Edmunds & Love Sculpture - Come Back Baby
それでは今日はこの辺で。