ブルース・シンガー兼ギタリストとして1971年にデビューした『ボニー・レイット(Bonnie Raitt)』。
デビューアルバムの『Bonnie Raytt』は日本では発売されず、2作目の『Give It Up』が日本でのデビュー作となりました。
ファーストアルバムはブルースマンのジュニア・ウェルズを迎えるなどブルース色の濃いアルバムとなりました。続くセカンドではウッドストックでの録音でエリック・カズやジャクソン・ブラウンの曲なども取り上げ、ウッドストック色の強いアルバムとなりました。この2作とも非常に好きなアルバムです。が、商業的には成功しませんでした。
その後も1986年までに合計9枚のアルバムを発表しましたが、いまいちレコードの売り上げは上がりませんでした。ここでワーナーブラザーズは契約を打ち切りました。
代わってキャピトルと契約を交わします。そしてプロデュースにウォズ・ノット・ウォズのドン・ウォズを迎えて10作目の『ニック・オブ・タイム(Nick Of Time) 』をリリースします。1989年のことでした。
01.Nick of Time
02.Thing Called Love
03.Love Letter
04.Cry on My Shoulder
05.Real Man
06.Nobody's Gir
07.Have a Heart
08.Too Soon to Tell
09.I Will Not Be Denied
10.I Ain't Gonna Let You Break My Heart Again
11.The Road's My Middle Name
ゲストにデヴィッド・クロスビー、グラハム・ナッシュ、ファビュラス・サンダーバーズやウォズのメンバー、ジャズ界からハービー・ハンコックなどを迎えレコーディングされました。
ブルースを基調としながらも幅広いジャンルの音楽が聴けます。そしてより聴きやすくなっています。特異のスライドギターも十分楽しめます。
ちょうどAORが盛んな頃で、そんな流行にも乗ったのでしょう、全米1位を獲得し、3部門でグラミー賞を獲得しました。
ここからボニー・レイットの快進撃が始まります。
1991年には『Luck of the Draw』をリリース。
このアルバムも全米2位、グラミー賞も3部門で獲得します。
続いて1994年には『Longing in Their Hearts』をリリース。
このアルバムも全米1位を獲得します。レヴォン・ヘルムやリチャード・トンプソンも参加しています。
1995年には初のライブ『Road Tested 』をリリースします。しかも2枚組です。
ゲストにブライアン・アダムスやジャクソン・ブラウン、大御所ルース・ブラウン、ブルース・ホーンスビーなどを迎えています。
その後も活躍し現在68歳。1980年にはジャクソン・ブラウンが企画・主催した反原発コンサート「ノー・ニュークス」にも参加したり、社会活動にも熱心にかかわっています。
それにしてもレコード会社とプロデューサーの変更がここまでアーティストの運命を変えるとは驚きです。
それでも初期の傑作2枚は忘れることはできません。
Bonnie Raitt - Thing Called Love
Bonnie Raitt - Runaway (Live 1977)
Bonnie Raitt - Love Letter (Live at Farm Aid 1990)
それでは今日はこの辺で。