ブリットポップのブームの最中に現れたバンド、『ジーン(Gene)』です。このバンドのデビューアルバム『オリンピア(Olympian)』は中古レコード屋さんでも廉価版の代表選手のように放出されています。まあそれだけ日本でも売れたという事なのでしょう。100円だったら絶対に損はしない、どころか儲けもののアルバムだと思います。個人的感想ですが。
ジーンは1993年に結成、1994年にインディーレーベルからシングルデビューし、3枚のシングルで大きな注目を集めます。その後メジャーのポリドールと契約し、1995年に待望のデビューアルバム『Olympian』をリリースします。
メンバーは
マーティン・ロッシター(Martin Rossiter,vo,key)
スティーヴ・メイソン(Steve Mason,g)
ケヴィン・マイルス(Kevin Miles,b)
マット・ジェイムス(Matt James,ds)
の4人組です。
01.Haunted by You
02.Your Love, It Lies
03.Truth, Rest Your Head
04.A Car That Sped
05.Left-Handed
06.London, Can You Wait?
07.To the City
08.Still Can't Find the Phone
09.Sleep Well Tonight
10.Olympian
11.We'll Find Our Own Way
12.How Much For Love
ジーンと言えばすぐにザ・スミスとモリッシーの名前が出て来ます。それくらいザ・スミスに比較されました。マーティンの声がモリッシーにそっくりだということもあったのでしょう。そういえばこのジャケットも何となくスミスらしいような感じもしてきます。
オープニングのポップでどこか憂いのあるメロディーでぐっと引き付けられます。02や03はアコースティックで静かに始まります。そこから次第に盛り上がりを見せるという構成。06のイントロなどはアメリカを思わせます。09はジャジーなイントロで始まりますがいかにもブリットポップな曲。
アルバム全体を聴くとやはりザ・スミスやザ・ジャム、スタイル・カウンシル、ザ・クラッシュなどの影響が大きいのを感じます。
このアルバムは全英8位を記録する大ヒットとなりました。
翌1996年に未発表曲やシングルなどを集めたコンピレーション『To See The Light』を発表。
1997年にはセカンドアルバム『Drawn To The Deep End』をリリースします。
このアルバムも全英8位を記録します。悪くはありませんが、ファーストのような輝きはありません。
この後1999年にサードアルバム『Revelations』し全英25位とそこそこ健闘します。
そして、2000年にライブアルバム『Rising For Sunset』、2001年には『Libertine』をそれぞれリリースしますが、商業的には失敗に終わります。特にライブアルバムは日本での発売もありませんでした。
これらのどのアルバムも悪くはありませんが、ブリットポップの衰退とともに姿を消していった多くのバンドと同じ運命をたどることになりました。2004年に解散を宣言します。
それでもバンドとして10年は続いたわけですから頑張ったほうなのかもしれません。こうしてみると何十年も続けられるバンドというのはまさに驚異的というほかありません。
01 Haunted By You Gene Olympian
それでは今日はこの辺で。