アーロ・ガスリー(Arlo Guthrie)は自身の体験を歌った、18分に及ぶ曲『アリスのレストラン』がヒットし、それを基にアメリカン・ニューシネマの生みの親、『俺たちに明日はない』のアーサー・ペン監督が映画『アリスのレストラン』を制作し、そこで主演・音楽を担当し、一躍有名になりました。父親はあのフォーク界の大御所ウディ・ガスリーです。
アルバム『アリスのレストラン(AliAlice's Restaurant)』のリリースは1967年、映画化は1969年でした。映画も観たのですがあまり印象に残っていません。この年はアメリカン・ニューシネマでも『イージー・ライダー』や『明日に向かって撃て』の印象が強すぎたのかもしれません。
アーロはこの後1970年までに3枚のアルバムを出します。
そして1972年に『放浪者の子守唄(Hobo's Lullabye)』をリリースします。
Side A
1.Any Time
2.City of New Orleans
3.Lightning Bar Blues
4.Shackles and Chains
5.1913 Massacre
6.Somebody Turned on the Light
Side B
1.Ukulele Lady
2.When the Ship Comes In
3.Mapleview (20%) Rag
4.Days Are Short
5.Hobo's Lullabye
プロデュースは敏腕レニー・ワロンカー(Lenny Waronker)とジョン・ピラ(John Pilla)です。
何といっても参加ミュージシャンの顔ぶれです。どうやってこんな人を集めてきたのだろう、という感じです。主だったところは
ホイト・アクストン、バイロン・バーライン、ロジャー・ブッシュ、ライ・クーダー、ニック・デ・カロ、ダグ・ディラード、クリス・エスリッジ、ギブ・ギルボウ、リッチー・ヘイワード、ジム・ケルトナー、クライディ・キング、スプナー・オルドナム、リンダ・ロンシュタッド、クラレンス・ホワイト、その他大勢
私などはこれだけで満足です。(笑)
オリジナルはSide-Bの3,4のみになっています。ホイト・アクストンの曲が2曲(A-3,6)、父親のウディの曲(A-5)、ボブ・ディランの曲(B-2)、その他スティーヴ・グッドマン(A-2)、ジミー・デイヴィス(A-4)、リチャード・ウィトニングとガス・カーンの共作(B-1)、それとウディ―・ガスリーが好きだったゴーベル・リーヴスのタイトル曲(B-5)と佳曲揃いです。A-1はハーバード・ロウソンの曲。エディー・アーノルドがヒットさせた曲。ライ・クーダーのスライドが聴けます。
『アリスのレストラン』以降、今一つ花開かなかったアーロですが、このアルバムで開花しました。
次作の『The Last of the Brooklyn Cowboys』も素晴らしい出来でした。
そしてなんといっても1976年発表のロック色が強まった『Amigo』はアーロの最高傑作との呼び声高いアルバムです。
ワディ・ワクテルがギターを弾いています。
アーロ・ガスリーは現在70歳。音楽活動のほかにも政治活動など、父親似で反骨精神旺盛でまだまだ現役バリバリです。
- アーティスト: Arlo Guthrie
- 出版社/メーカー: Warner Bros / Wea
- 発売日: 1990/10/25
- メディア: CD
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Arlo Guthrie - When the Ship Comes In
shackle and chains Arlo Guthrie
Somebody Turned On The Light by Arlo Guthrie
それでは今日はこの辺で。