Flying Skynyrdのブログ

映画や音楽、本についての雑文

『アトランタ・ポップ&ワイト島』フェスティバルのレコード

有名なロックフェスティバルとしては、1967年の『モンタレー・ポップ・フェスティバル』、1969年のハイドパークのストーンズ・イン・ザ・パーク』ウッドストック、そして同じ1969年の「オルタモントの悲劇」と言われた『オルタモント・フリー・コンサート』などがあります。これらはいずれも映像化されたりレコードになっています。

 

そして1970年に開かれた大きなイベントとして、第2回アトランタ・ポップ・フェスティバル(Atlanta International Pop Festival)第3回ワイト島フェスティバル(The Isle of Wight Festival 1970)の模様をカップリングして3枚組のレコードが1971年に発売されました。

何故この2つのコンサートを1組のレコードにしたのかは分かりません。でもちょっと面白いので取り上げてみました。

タイトルは『First Great Rock Festivals Of The Seventies - Isle Of Wight / Atlanta Pop Festival』です。

 

f:id:lynyrdburitto:20180721085518j:plain

f:id:lynyrdburitto:20180721113809j:plain

Record 1  アトランタ・ポップ・フェスティバル

Side A

1.Mean Mistreater - Johnny Winter And

2.Kind Woman - Poco

3.Grand Junction - Poco

4.The Love, Peace And Happiness - The Chambers Brothers

5.Statesborough Blues - The Allman Brothers Band

 

Side B

1.Whippen Post - The Allman Brothers Band

2.Stormy Monday - Mountain

 

Record 2  ワイト島フェスティバル

 

Side C

1.Stand!  - Sly & The Family Stone

   You Can Make It If You Try - Sly & The Family Stone

2.No Need To Worry - Cactus

   Parchman Farm - Cactus

3.Mr. Bojangles - David Bromberg

 

Side D

1.I Can't Keep From Cryin Sometimes - Ten Years After

2.Salty Dog - Procol Harum

 

Record 3  ワイト島フェスティバル

 

Side E

1.Tonight Will Be Fine - Leonard Cohen

2.Power To Love - Jimi Hendrix

   Midnight Lightning - Jimi Hendrix

   Foxy Lady - Jimi Hendrix

 

Side F

1.Blame It On The Stones - Kris Kristofferson

   The Pilgrim - Chapter 33 - Kris Kristofferson

2.Call It Anythin' - Miles Davis

 

レコード1の『アトランタ・ポップ』のA-1はジョニー・ウィンタージョニー・ウィンターのライブアルアムでも取り上げていたブルースナンバー。カッコいい。

A-2、3はポコバッファロー・スプリングフィールド時代のリッチー・ヒューレイの名曲が聴けます。

A-4はゴスペル、ソウルのチェンバー兄弟のヒット曲。

A-5、B-1はオールマン・ブラザースのおなじみの曲。デュアン・オールマンはこの翌年亡くなります。

B-2はマウンテン。長尺で新味の「ストーミー・マンデー」。レスリー・ウェスト(g)とフェリックス・パパラルディ(b)の掛け合いがいい。そこにコーキー・レイン(ds)が絡みます。

レコード2,3の『ワイト島』のC-1はファンクの王者スライ・アンド・ファミリー・ストーンです。

C-2はカクタス。ヘヴィなブルースに始まって、お得意の「パーチマン・ファーム」です。このあとティム・ボガードとカーマイン・アピスジェフ・ベックと合流。

C-3はデヴィッド・ブロンバーグ。酔っぱらったような歌い方でジェリー・ジェフ・ウォーカーの名曲「ミスター・ボー・ジャングル」を歌います。

D-1はテン・イヤーズ・アフター。得意のジャズ・ブルース・ロック。途中でクリームの「サンシャイン・ラヴ」などを入れて遊んでいます。

D-2はプロコル・ハルムの名曲。アルバム『ソルティ・ドッグ』のタイトル曲。ですがこれはやっぱりスタジオ録音がいいです。

E-1はシンガーソングライターのさきがけ、レナード・コーエンです。張り切っています。

E-2は言わずと知れたジミヘン。この3曲は凄いです。ブルース感覚が凄い。死の直前です。

F-1はクリス・クリストファーソン。テンションが高いです。SSW陣は先ほどのレナード・コーエンもそうですがロック陣に負けじとテンション高めです。

F-2はジャズ界からマイルス・デイヴィス。といってもこの頃のマイルスはジャズロックフュージョンに傾倒し始めた頃です。アルバム『ビッチェス・ブリュー』が出た後です。

 

この3枚組レコードですが、どうしてこのような選曲になったのかは不明です。もっとたくさんのミュージシャンが出演していたのに、何か中途半端です。しかしレコード時代ですからやむを得ないかもしれません。それでもこれはこれで貴重です。

 

この二つのロックフェスティバルは共に20~60万人(推定)といわれ、ウッドストック以上の観客動員を記録しました。残ったのはゴミの山でした。とにかくロック・フェスティバルの全盛期でした。

 

この年のアトランタ・ポップ・フェスティバル』の模様は後にジミ・ヘンドリックスの4枚組ボックスセット『Stages』の4枚目で聴けます。また、オールマン・ブラザーズについては『Live at the Atlanta International Pop Festival』が発売されています。

「jimi hendrix stages」の画像検索結果    「allman brothers atlanta pop festival」の画像検索結果

 

ジミ・ヘンドリックス・ステージ

ジミ・ヘンドリックス・ステージ

 

 

Live at the Atlanta International Pop Festival

Live at the Atlanta International Pop Festival

 

 

また、この年の『ワイト島フェスティバル』の模様は後に『Message To Love』というタイトルでCD及びDVDが発売されています。

f:id:lynyrdburitto:20180721144611j:plain「Message To Love」の画像検索結果

 

Message To Love: The Isle Of Wight Festival 1970

Message To Love: The Isle Of Wight Festival 1970

 

 

Message to Love: Isle of Wight Festival [DVD] [Import]

Message to Love: Isle of Wight Festival [DVD] [Import]

 

 

それとこの年の『ワイト島』でのライブはそれぞれのミュージシャンが独自でレコードやCDを出しています。

ザ・フーEL&P、ザ・ドアーズ、テイスト、フリー、ムーディー・ブルースレナード・コーエンマイルス・デイヴィスなど。

 


The Jimi Hendrix Experience - Purple Haze (Live at the Atlanta Pop Festival)


Allman Brothers Band Statesboro Blues


The Doors - Light My Fire (Live At The Isle Of Wight Festival 1970) 


Taste - What’s Going On - Live At The Isle Of Wight Festival / 1970


Isle of Wight Festival (1970) - Ten Years After - I Can't Keep From Crying (Live)

 

それでは今日はこの辺で 。