今や国民的歌手にまで上り詰めたメアリー・チェイピン・カーペンター(Mary-Chapin Carpenter)はアメリカのシンガー・ソングライターです。
メアリーは1958年、ニュージャージー州プリンストンの生まれです。父親は『LIFE』誌のパブリッシング・エグゼクティブで、彼女が幼少の頃は日本の東京に引っ越してきて2年間日本で暮らしていました。
彼女はママス&パパスやジュディ・コリンズ、ビートルズのレコードを興味を持って聴いていました。
その後一家はワシントン.D.Cに移り、彼女もブラウン大学に進学しました。その頃は音楽に夢中になっており、見かねた父親が近くのバーでオープン・マイクをやっているから歌ってみたらと勧め、初めて人前で歌うようになりました。
しかし彼女は歌を本業とする気はなく、就職を探していました。しかし、バーで歌う習慣が抜けきれず、アルコール中毒症状を起こすようになっていました。これではだめだと、再び就職を探し、見つかりかけた時にパニックに陥り、やはり音楽の道に進むしかないと決断します。そしてアルコールもきっちりと断ちます。
そのうちにギタリストのジョン・ジェニングスと出会い、本格的に音楽に打ち込むようになりました。
やがて彼女はジョンの自宅でレコーディングを開始しました。しかしレコード会社のあてもなく、金が貯まったら録音するということを繰り返しました。そうこうするうちにコロムビアレコードが興味を持ち、契約に至りました。
そしてこれまでに録音したものを『Hometown』というタイトルでリリースしました。1987年でした。
しかし、これは2万枚ほどしか売れず、2枚のシングルも売れませんでした。
しかし、コロムビアは彼女を見捨てませんでした。1989年にはセカンドアルバム『State Of The Heart』をリリースします。
これは彼女にとって初めてのまともなレコーディングでした。このアルバムは25万枚を売り上げ、4枚のヒットシングルも生まれました。
翌年にはアカデミー・オブ・カントリー・ミュージックの最優秀新人賞も獲得しました。
1990年にはサードアルバム『Shooting Straight in the Dark』をリリースします。
この中からシングル「Twist at Twist and Shout」が全米2位の大ヒットとなり、グラミー賞のベスト・カントリー・ボーカル・パフォーマンスを受賞。アルバムもゴールドディスクとなりました。
こうして勢いに乗ったとこれで発表されたのが4枚目のアルバム『Come On Come On』です。
01.The Hard Way
02.He Thinks He'll Keep Her
03."Rhythm of the Blues
04.I Feel Lucky
05.The Bug
06.Not Too Much to Ask
07.Passionate Kisses
08.Only a Dream
09.I Am a Town
10.Walking Through Fire
11.I Take My Chances
12.Come On Come On
プロデュースはメアリーとジョン・ジェニングス(John Jennings)です。
05はマーク・ノップラー、07はルシンダ・ウィリアムス、その他はメアリーのオリジナルまたは共作です。
04と07で1993年と94年のグラミー賞ベスト・カントリー・ヴォーカル賞を獲得しています。7曲ものシングルヒットが生まれ、すべて20位に入るという快挙を成し遂げました。アルバムもプラチナディスクになりました。
もう彼女の勢いは止まりませんでした。
その後もアルバムを出すごとにヒットを飛ばしました。
1995年の5枚目のアルバム『Stones in the Road』ではとうとうグラミー賞のアルバム賞とベスト・カントリー・ボーカル・パフォーマンスのダブル受賞となりました。
2000年代に入っても良質なアルバムを出し続け音楽活動を継続しています。
この人も正統派女性カントリーシンガーの貴重な存在です。
Mary Chapin Carpernter - I Feel Lucky
Mary Chapin Carpenter - Passionate Kisses
Mary Chapin Carpenter - "He Thinks He'll Keep Her" Lyrics
それでは今日はこの辺で。