ジョージア(グルジア)出身でイギリスのシンガーソングライター、ケイティ・メルア(Katie Melua)です。
一度聴いたら、虜になること請け合いです。それほど素晴らしいシンガーです。ロックともフォークともジャズともジャンル分けが出来ません。顔も好きです。
ケイティは1984年、ソ連から独立したグルジア、現在のジョージアで生まれました。父親は医師で、グルジアの内戦の煽りを喰って北アイルランドのベルファストへ移住しました。ケイティが9歳の時でした。そして13歳の時にロンドンへ引っ越しました。16歳になるとブリット・スクールに通いました。ここで音楽の勉強を始めました。在学中にエヴァ・キャシディやジョニ・ミッチェル、トム・ウェイツ、エラ・フィッツジェラルド、などを好んで聴くようになりました。
この学校在学中にプロデューサーのマイク・バットと運命的な出会いをします。マイク・バットは彼女の歌声を聴いて感動し、レコーディングを勧めます。
マイク・バットはスティールアイ・スパンやアート・ガーファンクル等多数のプロデュースや作曲を手掛けた有名人です。
そして彼女が希望するシンプルなレコーディングが始まりました。しかしレコード契約がなかなかうまくいかず、マイク・バットは自身でレーベル「Dramatico Records」を立ち上げ、ファーストアルバム『Call Off The Search』をリリースしました。2003年でした。若干19歳でした。
01.Call Off the Search
02.Crawling up a Hill
03.The Closest Thing to Crazy
04.My Aphrodisiac Is You
05.Learnin' the Blues
06.Blame It on the Moon
07.Belfast (Penguins and Cats)
08.I Think It's Going to Rain Today
09.Mockingbird Song
10.Tiger in the Night
11.Faraway Voice
12.Lilac Wine
13.Deep Purple *
*日本盤ボーナストラック
このアルバムにはギターでなんとあのクリス・スぺディング(Chris Spedding,g)が参加しています。
プロデュースはマイク・バットでピアノ。オルガンでもプレイしています。
02はジョン・メイオール、08はランディ・ニューマン、12はジェイムス・シェルトン、07と11がケイティ・メルア、残りがマイク・バットです。
11の「Faraway Voice」は尊敬するエヴァ・キャシディに捧げた曲です。この曲を聴いてマイク・バットは彼女の才能を確信したそうです。
彼女の歌声は初めて聴くとちょっと頼りなく、気怠くコケティッシュな感じを受けますが、聴いていくうちに、これは只者ではないと気がつきます。ジャジーな雰囲気はノラ・ジョーンズを思わせます。
このアルバムは発売と共に全英チャートで6週連続ナンバー1を記録し、全英で180万枚を記録する6✖プラチナに輝きました。世界中で360万枚の大ヒットです。それだけの値打ちがあるアルバムだと思います。
エリザベス女王出席の「チャリティコンサート」に出演した際も女王から直接「素敵な歌声はラジオでも聴いていますよ」という最大級の賛辞を得ました。
その後も2003年に『Piece by Piece』、2007年には『Pictures』をリリースします。
いずれもマイク・バットのプロデュースで大ヒットとなりました。
まだ33歳です。これからますます円熟味を出していくのでしょうか。楽しみです。
Katie Melua - Call Off The Search
Katie Melua - Belfast Penguins and Cats
それでは今日はこの辺で 。