イギリスはロンドンのサイケデリック・バンド、ピンク・フェアリーズ(Pink Fairies)です。
元は1967年に結成されたデヴィアンツ(The Deviants)のメンバー、ポール・ルドルフ(Paul Rudolph,g,vo)、ダンカン・サンダーソン(Duncun Sanderson,b)、ラッセル・ハンター(Russell Hunter,ds)とトゥモロウ(Tomorrow)からプリティ・シングス(Pretty Things)のトゥインク(Twink)ことジョン・アルダ―(John Alder)の4人がピンク・フェアリーズを結成しました。ディヴァインツのヴォーカル、ミック・ファーレン(Mick Farren,vo)もいたようなのですがクレジットはありませんでした。
1971年にポリドールかファーストアルバム『Neverneverland』がリリースされます。
このバンドはサイケデリックというよりはハードロック、パンクロックです。
このアルバムの直後にトゥインクは脱退します。
そして1972年にセカンドアルバム『What A Bunch Of Sweeties』をリリースします。
このアルバムはイギリスでも50位に入るヒットになりました。
この後、ポール・ルドルフはホークウィンド(Hawkwind)に移ってしまいます。代わりにUFOのラリー・ウォリス(Larry Wallis,g,vo)が加わります。
そして1973年にサードアルバム『Kings of Oblivion』がリリースされます。
Side A
1.City Kids
2.I Wish I Was A Girl
3.Whens The Fun Begin
Side B
1.Chromium Plating
2.Raceway
3.Chambermaid
4.Street Urchin
プロデュースはデヴィッド・ヒッチコック(David Hitchcock)です。
ここでもやはりパンキッシュなハードロックに徹しています。ひょっとしたらこのバンドがパンクロックの始まりだったかもしれません。このアルバムは彼らの3枚のアルバムの中では最高の作品だと思います。
しかし、この後バンドは解散してしまいます。ラリー・ウォリスはモーターヘッド(Motorhead)に加入します。サンダーソンはThe Lightning Raidersに参加し、ハンターは音楽業界から抜けました。
1975年には過去のメンバーが勢揃いして再開コンサートを開きました。この模様は後にライブレコードとなりました。
1977年には元レッド・ホット・チリ・ペッパーズのマーティン・ストーン(Martin Stone,g)を加えて活動しましたが、たいした話題にもならず解散しました。
ピンク・フェアリーズは薬物使用などで話題を振りまきましたが、音楽的には少し早すぎたのかもしれません。時代の方が追い付いていませんでした。
Pink Fairies - I wish I was a Girl
The Pink Fairies - When's The Fun Begin?
それでは今日はこの辺で。