天才スライド・ギタリスト、デレク・トラックス(Derek Trucks)です。「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」の2011曲年版で16位に入った人です。
1979年、フロリダ州ジャクソンヴィルの出身です。彼はオールマン・ブラザーズ・バンド(The Allman Brothers Band)のドラマー、ブッチ・トラックス(Butch Trucks)の甥です。ギターは9歳ごろから始めました。13歳にはバディ・ガイと演奏したと言いますから驚きです。
1994年にデレク・トラックス・バンド(The Derek Trucks Band)を結成しました。
メンバーは
トッド・スモーリー(Todd Smallie,b,vo)
ヨンリコ・スコット(Yonrico Scott,ds,vo)
でスタートし、途中から
コフィー・バーブリッジ(Kofi Burbridge,key,flute,vo)
が加わります。
さらに
マイク・マッティソン(Mike Mattison,vo)
カウント・ムブトゥ(Count M'Butu,perc)
が加わり、2010年までに9枚のアルバムをリリースします。
その間、デレク・トラックスは10代前半からゲスト参加していたオールマン・ブラザース・バンドに1999年から正式メンバーとなりました。
オールマン・ブラザースの方は2014年にウォーレン・ヘインズ(Warren Hynes,g,vo)と共に脱退します。ちなみにウォレン・ヘインズは彼のセカンドアルバムにゲスト出演しています。
2010年にはデレク・トラックスバンドを解体し、3枚目のアルバムでゲスト参加し、2001年に結婚した女性ブルースシンガーのスーザン・テデスキ(Suzan Tedeschi)とテデスキ・トラックス・バンド(Tedeschi Trucks Band)を結成します。そこで現在までに5枚のアルバムをリリースしています。
その中から今日はデレク・トラックス・バンドの8枚目のアルバム『Already Free』を紹介します。リリースは2009年です。
01.Down In The Flood
02.Something To Make You Happy
03.Maybe This Time
04.Sweet Inspiration
05.Don't Miss Me
06.Get What You Deserve
07.Our Love
08.Down Don't Bother Me
09.Days Is Almost Gone
10.Back Where I Started
11.I Know
12.Already Free
メンバーはフルメンバーです。ホーン・セクションも入っています。スーザン・テデスキがバッキングヴォーカルで参加、10ではリードヴォーカルです。また、元ファビュラス・サンダーバード、アーク・エンジェルの
プロデュースはデレク・トラックスです。
01の「Down In The Flood」はボブ・ディランの曲です。タイトルを見るまで分かりませんでした。凄いアレンジです。ちなみにデレク・トラックスは20歳の頃からディランと競演しています。
04はダン・ペンとスプナー・オルダムの曲です。
アルバム全体にブルース色が強く、南部の匂いと、デレク・トラックスのスライド・ギターが何とも言えません。
このアルバムはグラミー賞のベストブルースアルバム賞を受賞しました。翌々年にもテデスキ・トラックスバンドで同じ賞を獲得しています。
叔父さんのブッチ・トラックスは昨年ピストル自殺しています。昨年はグレッグ・オールマンもなくなっており、オールマン・ブラザーズの血が徐々に消えていくようで寂しい限りです。デレク・トラックスには何とか頑張ってもらいたいものです。
The Derek Trucks Band - Down In The Flood (Audio)
Sweet Inspiration-The Derek Trucks Band
the Derek Truck Band - something to make you happy - (2 of 12)
the Derek Trucks Band - where I started - (10 of 12)
それでは今日はこの辺で。