Flying Skynyrdのブログ

映画や音楽、本についての雑文

この人の、この1枚 『ジェリー・ジェフ・ウォーカー(Jerry Jeff Walker)/ Great Gonzos』

名曲「ミスター・ボージャングル(Mr.Bojangles)」の作者、ジェリー・ジェフ・ウォーカー(Jerry Jeff Walker)です。

 

私がこの曲を知ったのは、高校生の頃、ハリー・ニルソン(Harry Nilsson)のアルバム『ハリー・ニルソンの肖像(Harry)』を聴いた時でした。いい曲だな、と思い作者をみるとジェリー・ジェフ・ウォーカーとありました。早速レコード屋さんに行って探してみましたがありません。私が住んでいた田舎町にはジェリー・ジェフ・ウォーカーのレコードなど置いてあるはずがありません。ましてや、当時(1970年頃)彼のレコードなど日本では発売されていなかったのではないかと思います。代わりにニッティ・グリッティ・ダート・バンド(Nitty Gritty Dirt Band)がカバーしているというのでそちらを買いました。これも素晴らしいアルバムでした。

東京へ上京してからも、中古レコード屋でレコード漁りをしてもこの曲が入ったアルバムはなかなか見つかりませんでした。その内にすっかり忘れて、年月が経ち、世の中はCD時代に入り、彼のアルバムも続々CD化されてきました。そして見つけたのが『Great Gonzos』というコンピレーションアルバムです。1991年の発売でした。

 

01.Gettin' By

02.Sangria Wine

03.Mr. Bojangles

04.Desperados Waiting for a Train

05.Pick Up the Tempo

06.Up Against the Wall, Redneck Mother

07.London Homesick Blues

08.Takin' It as It Comes

09.Backslider's Wine

10.Old Five and Dimers Like Me

11. Charlie Dunn

12.Railroad Lady

13.L.A. Freeway

14.Don't It Make You Wanna Dance?

 

ジェリー・ジェフ・ウォーカーは本名ロナルド・クライド・クロスビーといい、1942年ニューヨーク州オネオンタで生まれました。彼の家は音楽一家で、彼も10代後半からバンドのメンバーになっていました。

1960年代に半ばにサーカス・マキシマムというバンドを結成し、アルバムを2枚リリースしました。その後ソロに転向し、1968年アルバムMr.Bojangles』をリリースします。ここにはデヴィッド・ブロンバーグ(David Bromberg)がギターで参加しています。この中のタイトル曲をハリー・ニルソンやニッティ・グリッティ・ダート・バンドがカバーし、特にダート・バンドのそれは全米ベストテンに入る大ヒットをしました。なんとボブ・ディランまでカバーしています。

 

"Mr.Bojangles"というのは飲んだくれのボードビリアンです。ジェリー・ジェフが彼に監獄で会った時のことを歌にしたようです。

その後も彼はアルバムを発表し続けます。カントリー部門ではチャートの上位を占めるアルバムを次々と発表します。

代表的なものだけでも、1972年の『Jerry Jeff Walker』、1973年の『Viva Terlingua』、1975年の『Ridin' High』、1976年の『It's a Good Night for Singin' 』などがあります。

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アルバム『Great Gonzos』は

アルバム『Viva Terlingua』から01,02,04,07,09

アルバム『Ridin' High』から05

アルバム『A Man Must Carry On 』から06,12

アルバム『Reunion』から0 8

アルバム『It's a Good Night for Singin' 』10

アルバム『Jerry Jeff Walker』から 11,13

14はアルバム未収録。

そして肝心の「ミスター・ボージャングル」はライブ音源でした。どこから取ってきたのかは不明です。

最高傑作といわれる『Viva Terlingua』から5曲選曲されているのは頷けます。ここにはロスト・ゴンゾー・バンド(Lost Gonzo Band)のメンバーが参加しています・

 

ガイ・クラーク(Guy Clark)、ウィリー・ネルソン(Willie Nelson)、マイケル・マーフィー(Michael Murphey)、ジミー・バフェット(Jimmy Buffet)、ビリー・ジョー・シェイヴァー(Billy Joe Shaver)などのカバー曲が含まれています。いわゆるアウトロー・カントリーと呼ばれた連中の曲を積極的に取り上げていました。

 

朴訥で素晴らしいメロディと歌声です。現在76歳、健在です。

 


Jerry Jeff Walker Mr. Bojangles 1968


Jerry Jeff Walker - Desperados Waiting For A Train


Jerry Jeff Walker - L.A. Freeway


Pick Up The Tempo - Jerry Jeff Walker

 

 

それでは今日はこの辺で。