Flying Skynyrdのブログ

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この人の、この1枚 『パット・トラヴァース(Pat Travers)/Crash And Burn』

カナダ出身のブルース・ハード・ロック・ギタリスト、パット・トラヴァース(Pat Travers)です。

 

 10代前半からギターを習っていた彼は、ジミ・ヘンドリックスの公演を観てミュージシャンになる決心をしました。それから地元でバンドを組んで演奏するようになると、ロニー・ホーキンスに夢中になりました。

20代になるとイギリスはロンドンに渡り、ポリドール・レコードと契約を結び、1976年にファーストアルバム『Pat Travers』をリリースします。

この時のメンバーはピーター・コウリング(Peter Cowling,b)ロイ・ダイク(Roy Dyke,ds)です。ロイ・ダイクは以前紹介した『アシュトン・ガードナー・ダイク』の人です。

1977年にはセカンドアルバム『Makin' Magic』をリリースします。

ここではドラムがニコ・マクブレイン(Nico McBrain,ds)に代わっています。 この人はこのあとアイアン・メイデン(Iron Maiden)に移ります。

 

続けてサードアルバム『Putting It Straight』をリリースします。

 

そして1978年のアルバム『Heat in the Street』では正式にパット・トラバース・バンドと名乗ります。

2番目のギタリストとしてパット・スロール(Pat Thrall,g,vo)、ドラムにトミー・アルドリッジ(Tommy Aldridge,ds)がメンバーになります。ピーター・コウリングはそのままです。

パット・スロールはサンタナマイケル・シュリーヴ(Michael Shrive)のバンド、オートマティック・マン(Automatic Man)に参加後、パット・トラヴァース・バンドへ来ました。この後はグレン・ヒューズ(Glen Hughes)とのプロジェクト、エイジア(Asia)ミート・ローフ(Meat Loaf)へと移ります。

トミー・アルドリッジはブラック・オーク・アーカンソー(Black Oak Arkansas)から移ってきて、この後はオジー・オズボーン(Ozzy Osbone)ゲイリー・ムーア(Gary Moore)、ホワイトスネイク(White Snake)マニック・エデン(Manic Eden)へと移っていきます。

 

翌年、このバンドで初のライブアルバムを発表します。『Live! Go for What You Know』です。

このアルバムはアメリカでプラチナアルバムになりました。

そして1980年に6枚目のアルバム『Crash And Burn』がリリースされます。

 

01.Crash & Burn

02.Can't Be Right

03.Snortin' Whiskey

04.Born Under A Bad Sign

05.Is This Love

06.The Big Event

07.Love Will Make You Strong

08.Material Eyes

 

プロデュースはデニス・マッケイ(Dennis Mackay)パット・トラヴァースです。

マイケル・シュリーヴがパーカッションで参加しています。

 

このアルバムは全米で20位と、パット・トラヴァースのアルバムでは一番売れました。

この頃はもうブルースというよりはハードロックが中心で、いくらかポップで聴きた水アルバムになっています。

03のSnortin' Whiskeyは大ヒットしました。

 

しかし、このアルバムがこのメンバーによる最後のアルバムになってしまいました。

 

トミー・アルドリッジとパット・スロールがバンドを去り、サンディ・ジェナロ(Sandy Gennaro,ds)が加わりました。そしてアルバム『Radio Active』がリリースされます。

アルバムは全米37位を記録しますが、レコード会社の思惑とはかけ離れており、ポリドールは契約を打ち切りました。契約違反でパットはポリドールを訴え、勝訴します。

そして2枚のアルバムをリリースします。

 

1982年の『Black Pearl』と1984年の『Hot Shot』です。

   

アルバム『Black Pearl』では新しくドン・ハリス(Don Harriss,key)を迎えます。

アルバム『Hot Shot』の前には長年一緒だったピーター・コウリングがバンドを去りました。メンバーも一新されました。

 

しかしこれ以降。80年代のリリースはありませんでした。

 

そして1992年にアルバム『Blues Tracks』でブルース・ロックに戻ってきました。

カバー曲を中心にブルース満載です。が、単なるブルースのカバーではなく、そこはパット・トラバースなりのアレンジが施されています。

このアルバムでトラバースの評価は見直されました。

 

続く、『Just A Touch』を翌年にリリースします。

前作に引き続きブルースロックです。パット・トラヴァースはやはりブルースロック、ロックンロールが良く似合います。

 

この後も元気に活動し続けています。

実は私は一時期、パット・トラヴァースのアルバムをすべて処分してしまいました。何故だったかはよく憶えていいないのですが、おそらく期待していたブルースロックじゃなかったからだと思いますが、最近になって買い直しています。バカなことをしたと後悔しきりです。まだまだ回収できていませんが、気長に探していこうと思ってます。

 

 


Pat Travers Band - Snortin' Whiskey


Pat Travers Band * Crash And Burn 1980 HQ

 


Pat Travers - The Pain

 

それでは今日はこの辺で。