監督:デヴィッド・ロウリー
主演:ロバート・レッドフォード、ケイシー・アフレック、シシー・スペイセク
制作:2018年 アメリカ、2019年 日本公開
永遠のイケメン俳優、ロバート・レッドフォードの引退作のようです。ロバート・レッドフォードといえば1959年のデビューといいますから、俳優歴60年です。しかし、下積みが長く、1969年の『明日に向かって撃て』が出世作になりました。この映画は実在の銀行強盗を描いたアメリカン・ニューシネマの傑作でした。その後『スティング』や『華麗なるギャツビー』『大統領の陰謀』など多くの作品で主演しました。また、1980年には監督として『普通の人々』を制作し、アカデミー賞の最優秀監督賞を受賞しました。
私も『明日に向かって撃て』で彼を初めて見ましたが、本当にいい男でした。男が見ても惚れ惚れしました。
『明日に向かって撃て』から50年。今回の映画も実在の銀行強盗をモデルにした映画です。引退作に同じ銀行強盗役を選んだのも何かの縁でしょうか。
『さらば愛しきアウトロー』はロバート・レッドフォードが扮するのはフォレスト・タッカーという老年の銀行強盗です。仲間二人と共に銀行強盗を繰り返します。しかし、なかなか捕まりません。手口が巧妙で、銀行員は異口同音に「紳士的な人だった」と言います。
そしてこの強盗を追いかけるのがジョン・ハントという若手の刑事です。タッカーは若い頃から強盗を繰り返し、16度逮捕され、そのたびに脱獄していました。
途中でタッカーはジュエルという老婦人と知り合い、意気投合します。タッカーは結局逮捕されてしまいます。しかし、ジュエルの助言通り今回は脱獄をせず、刑期を終え出所しました。そしてジュエルと穏やかな生活を始めました。
しかし、タッカーの強盗癖は治っていませんでした。ハントに電話をし、銀行に向かいます。4つの銀行強盗をはたらき逮捕されます。それでもタッカーは笑っていたようです。『明日に向かって撃て』のような悲惨な最期ではありませんでした。
ロバート・レッドフォード、83歳です。さすがに年はとりました。しかし、その魅力は保ったままのようです。『明日に向かって撃て』のサンダンス・キッドのようなわけにはいきませんが、年を取った分、渋さというものが、それをカバーしているようです。これで引退とはちょっともったいないような気もします。長いことお疲れさまでした。あの皺は本物でしょうか、それともメイキャップでしょうか。
映画にはタッカーの仲間役でトム・ウェイツも出演しています。それと挿入歌でキンクスの「ローラ」が使われていました。思わずにやけてしまいました。
老人同志の恋愛というのも「あり」ですか。もちろん「あり」でしょうね。
それでは今日はこの辺で。