今日の「聴き比べ」は『亜麻色の髪の乙女』です。
「亜麻色の髪の乙女」とくれば私などは当然ヴィレッジ・シンガーズを思い浮かべます。
ところが原曲は違うんです。1966年に青山ミチという、巨乳歌手の元祖が「風吹く丘」というタイトルでレコーディングし、ポリドールから発売されました。しかし、青山ミチが覚せい剤で逮捕され、さらに彼女がクラウンへ移籍したため、レコードは回収。幻のレコードとなりました。
青山ミチはミッチーの愛称で人気があり、エミー・ジャクソンの「涙の太陽」のカバーでヒットを飛ばしました。父親が在日米軍の黒人で、母親は日本人。私が小学生の頃には人気がありました。復帰後も1974年には万引きで、1978年には再び覚せい剤で逮捕され、芸能界から追放。さらに1999年には三度覚せい剤で逮捕され、実刑判決を受けました。その後、娘と二人で生活保護を受けて生活していることも判明。2017年に67歳で亡くなりました。壮絶な人生でした。
1968年、グループサウンズの人気も絶頂期。「バラ色の雲」の大ヒットで一躍スターになったヴィレッジ・シンガーズが「好きだから」に続くシングルとして発表したのが「亜麻色の髪の乙女」でした。ヴィレッジ・シンガーズはグループサウンズの中でも、髪は短く、どちらかというとフォーク系のバンドでした。グループサウンズらしからぬバンドで大人からも人気がありました。清水道夫の正統派のヴォ―カルが受けていました。
それからなんと34年経って、再びこの歌が脚光を浴びました。島谷ひとみがカバーしてヒットしたのです。そしてこの曲でその年の「紅白歌合戦」にまで出場しました。
なんとも不思議な現象です。青山ミチやヴィレッジ・シンガーズを知っている人は、もう残り少なくなってきているでしょう。
橋本淳作詞・すぎやまこういち作曲
亜麻色の 長い髪を
風が やさしくつつむ
乙女は胸に 白い花束を
羽根のように 丘をくだり
やさしい 彼のもとへ
明るい歌声は 恋をしてるから
バラ色のほほえみ 青い空
幸せな二人は よりそう
亜麻色の 長い髪を
風が やさしくつつむ
乙女は 羽根のように
丘をくだる 彼のもとへ
バラ色のほほえみ 青い空
幸せな二人は よりそう
亜麻色の 長い髪を
風が やさしくつつむ
乙女は 羽根のように
丘をくだる 彼のもとへ
彼のもとへ
島谷ひとみ / 「亜麻色の髪の乙女」【OFFICIAL MV FULL SIZE】
それでは今日はこの辺で。