監督・脚本:ウォッシュ・ウェストモアランド
原作:スザンナ・ジョーンズ
主演:アリシア・ヴィキャンデル、ライリー・キーオ、小林 直己
製作:2019年 アメリカ
アメリカ映画ですが舞台は日本です。小林直己は「三代目 J Soul Brothers」のリーダーです。
ネタバレご容赦願います。
映画は1989年の東京が舞台。
スウェーデンから5年前にやって来たルーシーはひょんなことから蕎麦屋で働く禎司という男と知り合い恋仲になります。同じころ友人から日本にやって来たリリーという女性の面倒を見てくれと頼まれ世話をします。やがてルーシーと禎司の間にリリーも加わって行動するようになり、ルーシーは禎司とリリーの間を疑い妬むようになります。
そんな時リリーが行方不明になり、女の死体が東京湾に死体が浮かびます。リリーが最後に言葉を交わした相手としてルーシーが警察の取り調べを受けます。そしてルーシーは「殺したのは自分だ」と告白するのですが・・・。
ルーシーには幼少の頃から自分の周りで起こる人の死が彼女の心に大きな傷を残していたのでした。8歳の時に兄が事故死。14歳の時に自分を犯した男が自殺。東京に来てからも知人宅の階段から女性が転落死した場面に遭遇。すべて自分に原因があると思い込んでいたのでした。そしてリリーには激しい嫉妬心を燃やし、「死ねばいいのに」と思ったことが彼女を死に追い込んだと思い自白したのです。
しかしそれはルーシーの妄想でした。幼少時に受けた心の傷が癒されていなかったのです。そんな自分を理解してくれるのが禎司だと思ったのです。その禎司を奪われると思って激しく嫉妬したのでした。しかも実際に奪われてしまったのです。
やがてルーシーはリリーを殺した犯人が禎司だったことを知るのです。それを知ったルーシーは禎司に別れを告げますが、禎司はいきなり襲いかかり殺されそうになります。ルーシーは必死に抵抗し、反対に殺害してしまいます。当然正当防衛で罪には問われませんでしたが、彼女はこれまでと同じように責任を感じていました。
知人の女性から「あなたの責任ではないわ」、そして「階段から転落した女性は、自分がたまたまワックスがけをしたことを彼女に知らせなかったのが原因。その彼女の死は私の責任かしら」と涙ぐみます。二人は手を取り合い泣くのでした。
禎司という男は写真を撮ることを生きがいとした、一風変わった男です。撮った写真は公開することもなくロッカーに保存してあります。その写真の中に禎司の秘密が隠されていたのです。
アメリカ映画なのに舞台は東京と佐渡島です。古い日本屋敷、アパート、蕎麦屋、佐渡金山、お祭り風景、着物の着付け等々、これでもかというぐらい日本らしさ?をアピールしています。字幕は英語です。
そしてなんと佐久間良子が出演していました。最初にタイトルに「佐久間良子」の名前があったので同姓同名の俳優かと思っていましたが本人でした。それもチョイ役であっさり死んでしまいます。さすがアメリカ映画です。日本映画ではなかなかこうはいきません。大女優に対して失礼です。もっとも最近はあまり見かけませんが。
ラブ・サスペンスといった感じの映画でした。
それでは今日はこの辺で。