今日の「この人の、この1枚」はアラン・プライス(Alan Price)の『パフォーミング・プライス(Performing Price)』です。
アラン・プライスはエリック・バードン(Eric Burdon)とともにジ・アニマルズ(The Animals)を結成した人物です。アラン・プライスのバンド、アラン・プライス・コンボにエリック・バードンが加入し、バンド名をジ・アニマルズに変更したのでした。1963年のことでした。翌年には「朝日の当たる家」が大ヒットし、その後も日本でも大ヒットした「悲しき願い(Don't Let Me Be Misunderstood)」など、続々とヒットを飛ばしました。
しかし、プライスは1965年、音楽性の相違とツアー疲れでバンドを去りました。
翌年、プライスはアラン・プライス・セット(The Alan Price Set)を結成します。ジェイ・ホーキンスの「I Put a Spell on You」を歌ってヒットさせます。また、当時無名だったランディー・ニューマンの楽曲を取り上げたりしていました。なかでもハリー・ニルソンも取り上げた「サイモン・スミスと踊る熊」は全英でも4位になりました。2枚目のアルバムでは13曲中なんとランディ・ニューマンの曲を7曲も取り上げています。
結局2枚のアルバムを発表してバンドは解散します。1968年からはソロ活動となります。
ソロ転向の最初のアルバム『This Price Is Right』でも彼はランディー・ニューマンの曲を積極的に取り上げました。
セカンド・アルバムではあのジョージ・フェイム(George Fame)と組んでアルバム『Price & Fame / Together』をリリースします。ジョージ・フェイムはイギリスでは大変な人気でしたが、日本での知名度は低かったように思います。
1973年には『オー、ラッキーマン(O Lucky Man!)』のサウンドトラックを担当し、このテーマ曲が当たります。監督は『IF もしも...』などで知られる
1974年には自伝的アルバム『をリリースます。A面が昨日、B面が今日となっている、コンセプトアルバムです。 Between Today And Yesterday)』
そして、1975年にライブアルバム『パフォーミング・プライス(Performing Price)』がリリースされました。
Side A
1 Arrival
2 O Lucky Man
3 Left Over People
4 Away Away
5 Under The Sun
6 In Times Like These
Side B
1 Simon Smith And The Amazing Dancing Bear
2 Poor People
3 Sell Sell Sell
4 Justice
5 Look Over Your Shoulder
6 Too Many People
7 Nobody Can
Side C
1 Keep On Rollin'
2 City Lights
3a You're Telling Me
3b Is There Anybody Out There
4 Hi-Lili, Hi-Lo
Side D
1 Sweet 'P'
2 I Put A Spell On You
3 It Takes Me Back
4 Between Today And Yesterday
5 Changes
6 O Lucky Man (Reprise)
パーソナルは
Vocals, Piano – Alan Price
Bass – Dave Markee
Drums – Barry Morgan
Drums, Percussion – Tony Carr
French Horn – Fred Crosman, Peter Civil
Harp – Skaila Kanga
Lead Guitar – Alan Parker
Rhythm Guitar – Paul Keogh
Strings – Pat Halling's String Ensemble
Trombone – Chris Pyne, Derek Wadsworth
Trombone, Euphonium – Bill Geldard
Trumpet – Derek Watkins, Kenny Baker, Kenney Wheeler
プロデュースはAlan Price、Keith Grantです。
1975年1月22日、ロンドンのロイヤル・シアターでのライブです。
選曲は直前のアルバム『人生は長い物語』と『オー、ラッキーマン』から多く選ばれています。また、この後に発表されるアルバム『Metropolitan Man』からも取り上げられています。その他、「I Put a Spell on You」や「サイモン・スミスと踊る熊」、「Hi-Lili, Hi-Lo」などのヒット曲も歌っています。
アラン・プライスはピアノを弾きながら歌います。歌は風刺の効いた曲が多く、その点でランディー・ニューマンに通ずるものがあるのでしょう。
その後もソロ活動を続け、多くのアルバムをリリースしています。1994年にはボビー・テンチ(Bobby Tench)やズート・マネー(Zoot Money)らと共にThe Electric Blues Companyを結成し2枚のアルバムをリリースしています。
78歳になりました。今でも現役です。頭が下がります。
Alan Price - O Lucky Man LIVE (1975)
"I put a spell on you" LIVE by Alan price
Simon Smith and the Amazing Dancing Bear (Live)
Alan Price - Between Today and Yesterday LIVE (1975)
それでは今日はこの辺で。