今日の「この人の、この1枚」はビリー・ジョエル(Billy Joel)の『ストレンジャー(The Stranger)』です。
今更ビリー・ジョエルについても、『ストレンジャー』についても書く必要ないくらい、有名な歌手であり、作曲家であり、ピアニストであり、アルバムであり、曲であります。
というわけで、簡単にビリーの概略だけ書いてみます。
1949年のニューヨーク市生まれで今年71歳になりました。両親はユダヤ人です。父親はピアノが好きで、その影響でビリーも幼少のころからピアノを習いました。
14歳ごろからバンド活動を開始し、アルバムを出したりしましたが、鳴かず飛ばずでした。この頃、ビリーは鬱病になり病院に入院したりしていました。
1971年には初のソロアルバムをリリースしますが、まったく売れず鬱病はますますひどくなりました。
レコーディングにはラリー・ネクテルやスヌーキー・ピートも参加しました。ビリーが売れ出した後に再発されそこそこ売れました。
転機は1973年でした。その頃はクラブでのライブ活動が中心でしたが、コロムビア・レコードとの契約でソロアルバムをリリースすることができました。『ピアノマン(Piano Man)』です。
この中のタイトル曲が売れ、アルバムもゴールド・ディスクに認定されました。レコディングにはラリー・カールトンやロン・タットも参加しました。
続いて1974年に『ストリートライフ・セレナーデ(Streetlife Serenade)』、1976年に『ニューヨーク物語(Turnstiles)』をリリースしました。
『ストリートライフ・セレナーデ』は発売当時、日本盤は出ませんでした。アメリカ本土ではアルバムチャートで35になりました。『ニューヨーク物語』は売れ行きは芳しくありませんでしたが、評価は高いものがありました。
そして1977年に『ストレンジャー(The Stranger)』がリリースされます。
Side A
1.Movin' Out (Anthony's Song)
2.The Stranger
3.Just the Way You Are
4.Scenes from an Italian Restaurant
Side B
1.Vienna
2.Only the Good Die Young
3.She's Always a Woman
4.Get It Right the First Time
5.Everybody Has a Dream
パーソナルは
リッチー・キャナタ(Richie Cannata,org,sax,flute)
リバティ・デヴィッド(Liberty" DeVitto,ds)
ダグ・ステッグメイヤー(Douglas Stegmeyer,b)
スティーヴ・カーン(Steve Khan,g)
のツアーメンバーの他に
フィル・ウッズやラルフ・マクドナルド、リチャード・ティーなども参加しています。バック・ヴォーカルではフィービー・スノウ、パティ・オースティンなどの顔も見られます。
プロデュースはフィル・ラモーン(Phill Ramone)です。
日本ではシングルの「ストレンジャー」が売れましたが、アメリカでは「素顔のままで(Just the Way You Are)」が全米で1位になりました。アルバムも全米2位を記録しました。売り上げはなんと1000万枚でした。自身最大のヒット曲になりました。そしてグラミー賞も受賞しました。
これでビリー・ジョエルは世界的大スターに上り詰めました。
続く、1978年の『ニューヨーク52番街(52nd Street)』も大ヒットし、グラミー賞で最優秀アルバム賞と最優秀ポップ・ヴォーカル・パフォーマンス賞部門を受賞し、ビルボードも1位に輝きました。もはや不動の人気を獲得するに至りました。
80年代以降の活躍はご承知の通りです。
個人的には『ストレンジャー』と『ニューヨーク物語』が好きです。
Billy Joel - Just the Way You Are (Official Audio)
Billy Joel - Movin' Out (Anthony's Song) [Official Audio]
Billy Joel - She's Always a Woman (Official Audio)
それでは今日はこの辺で。