今日の「この人の、この1枚」はブッカー・T&ザ・MG's (Booker T. & the M.G.'s)の『グリーン・オニオン(Green Onions)』です。
MG'sは1962年にメンフィスで結成されました。スタックス・レコードの専属バンドとして主にソウル系のミュージシャンのバックを務めました。
メンバーは
ブッカー・T・ジョーンズ(Booker.T.Jones,organ)
スティーヴ・クロッパー(Steve Cropper,g)
ルイス・スタインバーグ(Lewie Steinberg,b)
アル・ジャクソン(Al Jackson,ds)
です。
昔のソウルやR&B系のレコードを見るとMG'sの名前をいくらでも見つけることができます。それだけスタジオ・ミュージシャンとしての彼らは欠かせない存在でした。
そんな彼らが1962年に発表した自身名義のアルバムが『Green Onions)』でした。
全曲インストルメンタルです。ヴォーカルがいませんので当然ですが。
Side A
1.Green Onions
2.Rinky Dink
3.I Got a Woman
4.Mo' Onions
5.Twist and Shout
6.Behave Yourself
Side B
1.Stranger on the Shore
2.Lonely Avenue
3.One Who Really Loves You
4.You Can't Sit Down
5.A Woman, a Lover, a Friend
6.Comin' Home Baby
プロデュースはジム・スチュワート(JIm Stewart)です。
アルバムは全米で33位、シングルのタイトル曲は全米で3位になりました。R&Bチャートでは1位になりました。
オープニングのタイトル曲は、多くの人が聴いたことがあると思うのではないでしょうか。それだけ有名な曲です。
ブッカー・Tのオルガンで始まり、スティーヴ・クロッパーのギターが絡んで、ベースが入って来るという、今聴いてもとにかくカッコいい曲です。この曲は多くの人にカバーされました。
A3はレイ・チャールズのヒット曲。
A5はビートルズも歌っていました。アイズレー・ブラザーズのヒット曲。
B2もレイ・チャールズでヒットしました。
B3はスモーキー・ロビンソンの曲でメアリー・ウェルズでヒットしました。
B6はメル・トーメでヒットしました。
1965年にはルイスに代わりドナルド・ダック・ダン(Donald"Duck"Dunn,b)が加入しました。
60年代後半にはロック・ミュージシャンとの交流も深まりました。モンタレー・ポップ・フェスティバルにはオーティス・レディングのバックも務めました。
1971年にバンドは一旦解散します。
1975年にはアル・ジャクソンが殺害されるという悲劇が起こりました。
その後、残った3人はレヴォン・ヘルムのバンドやブルース・ブラザーズに加わったりと活動の場を広げ、バンドも再結成したりと、現在まで活動し続けています。
ドナルド"ダック"ダンは2012年に亡くなっています。
彼らの名前は今でもいたるところで見かけられます。
Booker T and The MG'S One Who Really Loves You
それでは今日はこの辺で。