またしてもロック・ミュージシャンの訃報が入ってきました。１９６０年代に一世を風靡したスペンサー・デイヴィス(Spencer Davis)が亡くなってしまいました。８１歳でした。
スティーヴ・ウィンウッド(Steve Winwood)を世に送り出しただけでもその功績は偉大なるものでした。
実はスペンサー・デイヴィス・グループの記事を書いていなかったことに気がついて近々書こうと思っていた矢先でした。これも虫の知らせだったのでしょうか。近いうちに書こうと思います。
心よりご冥福をお祈りします。合掌。
訃報記事も今日で１２回になってしまいました。年々増えているような気がします。悲しいです。
今日の「聴き比べ」はその中の一人が歌った『みちづれ』です。
この曲はもともと先日亡くなった渡哲也さんが１９７５年にシングルで発表した曲でした。
一方、牧村三枝子さんは１９７２年にデビューしたもののこれと言ったヒット曲は生まれませんでした。それが１９７６年にテレビドラマ『大都会』に出演したのをきっかけに渡哲也の所属するポリドールに移籍しました。ポリドールのディレクターが牧村に『みちづれ』を歌うことを勧めると、牧村はいっぺんでこの曲を気に入り、渡哲也本人に歌わせてほしいと頼み込み、レコーディングが実現しました。
しかし、当初は売れませんでした。それを聞いた渡哲也は自分ではこの曲を歌わないと決めました。すると牧村の歌がじわじわと売れ始め大ヒットにつながりました。その後紅白歌合戦にも出場を果たしました。どうりで渡バージョンはテレビで聴かなくなりました。
渡哲也バージョンは彼の決してうまいとは言えませんが、朴訥としてはにかむ様な歌い方が好感を持たれました。
みちづれ
作詞：水木かおる
作曲：遠藤実
水にただよう 浮草に
おなじさだめと 指をさす
言 葉 少なに 目をうるませて
俺をみつめて うなづくおまえ
きめた きめた おまえとみちづれに
花の咲かない 浮草に
いつか 実のなる ときをまつ
寒い夜更けは お酒を買って
たまのおごりと はしゃぐ姿に
きめた きめた おまえとみちづれに
根なし明日なし 浮草に
月のしずくの やどるころ
夢の中でも この手をもとめ
さぐりあてれば 小さな寝息
きめた きめた おまえとみちづれに
牧村三枝子バージョンは色っぽい演歌です。この頃はまだアイドルっぽさが残っていましたが、近年は貫禄十分です。
渡哲也さんの歌声が懐かしいです。
それでは今日はこの辺で。
