今日の「この人の、この1枚」はポール・バターフィールド・ブルースバンド(The Paul Butterfield Blues Band)の『East-West』です。
1965年、デビュー・アルバムで華々しくデビューしたポール・バターフィールド・ブルースバンドは勢いに乗って翌年セカンド・アルバム『East-West』をリリースしました。ドラムのサム・レイが病気のため、代わりにビリー・ダヴェンポート(Billy Davenport,ds)が加わりました。
Side A
1.Walkin' Blues
2.Get Out Of My Life, Woman
3.I Got A Mind To Give Up Living
4.All These Blues
5.Work Song
Side B
1.Mary, Mary
2.Two Trains Running
3.Never Say No
4.East-West
ポール・バターフィールド(Paul Butterfield,vo,harmonica)
マイク・ブルームフィールド(Mike Bloomfield,g)
エルビン・ビショップ(Elvin Bishop,g)
ジェローム・アーノルド(Jerome Arnold,b)
ビリー・ダヴェンポート(Billy Davenport,ds)
マーク・ナフタリン(Mark Naftalin,org,p)
プロデュースはポール・ロスチャイルド(Paul Rothchild)とマーク・アブラムソン(Mark Abramson)です。
A1はロバート・ジョンソンの有名なブルース・ナンバー。
A2はアラン・トゥーサンの曲です。リー・ドロシーでヒットしました。
A3は日本語タイトルが「絶望の人生」。私のフェヴァリット・ナンバーです。
A4はトラディショナル。
A5はナット・アダレイの曲。キャノン・ボールの弟です。ジャズ・ナンバーです。ポールのハーモニカ、そしてマイクのギターがブルース風にアレンジています。新加入のビリーがジャズ畑のせいもあって、アルバム全体にジャズのフィーリングが漂います。
B1はモンキーズのマイク・ネスミスの曲。
B2はマディ・ウォーターズのブルース。ブルース・プロジェクトも取り上げたナンバー。
B3はトラディショナル
B4はマイクとニック・グレイヴナイツの問題の曲。13分に及ぶ演奏はインドのラーガ音楽で、マイクはギターでシタールのまねをしています。LSDでトリップしたときの印象を曲にしたそうです。
このアルバムはビルボードの65位でした。しかし、前作同様に順位以上の影響がその後のロック界にはあったと思います。
この後、マイク・ブルームフィールドはバンドを去りエレクトリック・フラッグ(Electric Flag)を結成します。そしてアル・クーパー(Al Kooper)とのスーパーセッションへと向かいます。
バンドのリードギターはエルヴィン・ビショップに代わります。しかし、エルヴィンも2枚のアルバムリリース後のソロに転向、バンドはその後1枚のアルバムをリリースしますが解散します。
ポール・バターフィールドはウッドストックでベター・デイズ(Better Days)を結成します。
こうして比較的短いバンド生命でしたが、ロック界には大きな足跡を残したブルース・バンドでした。
Work Song - The Butterfield Blues Band
The Paul Butterfield Blues Band - I Got A Mind To Give Up Living
Paul Butterfield Blues Band - Two Trains Running
それでは今日はこの辺で。