今日の「この人の、この1枚」は引き続きアル・クーパー(Al Kooper)の『クーパー・セッション(Kooper Session)』です。
1968年の『スーパー・セッション(Super Sessin)』の大成功にあやかって、翌年にリリースしたライヴ・アルバム『フィルモアの奇蹟』も高評価。そして第3弾として企画したのが『クーパー・セッション(Kooper Session)』でした。
アル・クーパーが次に選んだのがシュギー・オーティス(Shuggie Otis)でした。シュギーはかの有名なジョニー・オーティス(Johnny Otis)の息子で、この時若干15歳でした。
シュギーはその父親のジョニー・オーティスのバンド、ジョニー・オーティス・ショーのアルバム『コールド・ショット(Cold Shot)』でレコード・デビューをしていました。
アルがこのレコードを聴いてシュギー・オーティスなる子供に興味を持ったのです。そして早速伝手を頼って彼に接触し、すぐさまセッションを始めました。
Side A The Songs
1.Bury My Body
2.Double Or Nothing
3.One Room Country Shack
4.Lookin' For A Home
Side B The Blues
1.12:15 Slow Goonbash Blues
2.Shuggie's Old Time dee-di-lee-di-leet-deet Slide Boogie
3.Shuggie's Shuffle
メンバーは
シュギー・オーティス(Shuggie Otis,g)
アル・クーパー(Al Kooper,p,organ,g on A3)
ストゥ・ウッズ(Stu Woods, b)
ウェルズ・ケリー(Wells Kelly,ds)
マーク・クリングマン(Mark "Moogy" Klingman,piano on A2, B1, B3)
ハリス・ロビンソン・シンガーズ(Harris Robinson Singers on A1, A4)
プロデュースはアル・クーパーです。
ジャケットに「スーパーセッションVOI.Ⅱ」と書かれています。
Side Aは「ザ・ソング」と銘打ってゴスペルやR&Bの曲を集めています。
A1はアル・クーパーの曲。ゴスペル調の曲。ハリスとアルバーティン・ロビンソンがバックヴォーカルです。
A2はブッカー.TとMG’Sの曲。
A3はマーシー・ディ・ウォルトンの曲。モーズ・アリソンで有名。
A4はエドワード・フォアハンドの曲。
Side Bは「ザ・ブルース」と銘打って、3曲ともブルースの即興演奏です。いずれも二人の共作です。
B1とB3はワン・テイクのジャム・セッションです。
このアルバムはまさにシュギー・オーティスのためのアルバムです。15歳の少年の才能が開花したアルバムでしょう。ブルースに限らず、ゴスペルやR&Bまで幅広くカバーしています。これはアルが型にはまらないようにとの配慮があったのかもしれません。いずれにしても天才だったことは間違いないでしょう。
シュギーはこの後ソロアルバムを3枚リリースします。
AL KOOPER & SHUGGIE OTIS - Bury My Body
Al Kooper & Shuggie Otis - Lookin' For A Home
Al Kooper & Shuggie Otis – Kooper Session - 12:15 Slow Goonbash Blues
それでは今日はこの辺で。