今日の『この人の、この1枚』はブライアン・オーガー&ザ・トリニティ(Brian Auger & the Trinity)の『Streetnoise』です。
イギリスのロック草創期に早くもデビューし、単なるロックに留まらずジャズ・ロックへの道筋を開いた人物です。
1963年に当初はジャズ・ピアニストとして活動を開始しました。その時に自身のバンド、トリニティ(Trinty)を結成します。当初は3人組みでした。
メンバーは
ブライアン・オーガー (Brian Auger) - organ ,piano
リック・レアード (Rick Laird) - b
フィル・キノッラ (Phil Kinorra) - ds
その後、何度かメンバー・チェンジがあり1966年からは次の通りのメンバー構成になりました。
ブライアン・オーガー (Brian Auger) - organ ,piano
ジュリー・ドリスコール (Julie Driscoll) - vo
クライヴ・タッカー (Clive Thacker) - ds
デイヴ・アンブローズ (Dave Ambrose) - b
ジュリー・ドリスコールは現在はジュリー・ティペッツ(Julie Tippetts)として歌手兼女優として活動中です。
トリニティは1967年にデビューアルバム『オープン(Open)』を発表します。
次いで1968年にはセカンドアルバム『Definitely What!』を発表します。
また、この年ボブ・ディランの『火の車(This Wheel's On Fire)』をカバーしてシングル・ヒットを飛ばしました。
そして翌年、2枚組アルバム『Streetnoise』が発表されます。
Streetnoise
SIde A
How Good It Would Be To Feel Free
1.Tropic Of Capricorn
2.Czechoslovakia
3.Take Me To The Water
4.A Word About Colour
Side B
Kiss Him Quickly, He Has To Part
2.Indian Rope Man
3.When I Was A Young Girl
4.Flesh Failures (Let The Sunshine In)
Side C
Looking In The Eye Of The World
1.Ellis Island
2.In Search Of The Sun
3.Finally Found You Out
4.Looking In The Eye Of The World
Side D
Save The Country
1.Vauxhall To Lambeth Bridge
2.All Blues
3.I've Got Life
4.Save The Country
メンバーは
Brian "Auge" Auger - B-3 organ, piano, electric piano, vocals
Julie "Jools" Driscoll - lead vocals, acoustic guitar
David "Lobs" Ambrose - 4- and 6- string electric basses, acoustic guitar, vocals
Clive "Toli" Thacker - drums, percussion
プロデュースは Giorgio 'Rubbishenko' Gomelskyです。
LPの面ごとにタイトルが付けられていました。
A-4はニーナ・シモンの曲。
B-1はドアーズの「ハートに灯をつけて」、B-2はリッチー・ヘヴンス。
D-2はマイルス・デヴィス、D-4はローラ・ニーロ。
全編ほぼジャズ・ロック、クロス・オーバーです。ジュリー・ドリスコールの曲にはフォーク調の曲もあります。
この後、トリニティは翌年の1970年に解散してしまいます。
ブライアン・オーガーはブライアン・オーガーズ・オブリヴィオン・エクスプレス(Brian Auger's Oblivion Express)を結成。現在も活動中のようです。
ジュリー・ドリスコールはその後ジャズ・ミュージシャンのキース・ティペット(Keith Tippett)と結婚、名前をジュリー・ティペッツと名前を変えて、活動中です。とにかく不思議な魅力を持った歌手です。彼女については機会を改めて書こうかと思っています。
それでは今日はこの辺で。