フェアポート・コンベンションやスティーライ・スパン、ストローブスなどと並んでイギリスを代表するフォークロック・バンド、リンディスファーン(Lindisfarne)です。
もともとの始まりは、1969年にニューキャッスルで『ブレスン(Brethren)』というバンドをロッド・クレメンツ(Rod Clements,b,violin,vo)が中心となって創設し、そこにアラン・ハル(Alan Hull,vo,g,key)が加わってリンディスファーンとなりました。
その他のメンバーはレイ・ジャクソン(Ray Jackson,vo,mandlin,harp)、レイ・レイドロー(Ray Laidlaw,ds)、サイモン・カウ(Simon Cowe,g,mandlin,banjo,key)でした。
1970年、ファーストアルバム『Nicely Out of Tune』がリリースされます。
このアルバムはそこそこの売行きを示しましたが、彼らが本当に名を知らしめたのは、その翌年、1971年に発表されたセカンドアルバム『Fog On The Tyne』でした。
Side A
1.Meet Me on the Corner
2.Alright on the Nigh
3.Uncle Sam
4.Together Forever
5.January Song
Side B
1.Peter Brophy Don't Care
2.City Song
3.Passing Ghosts
4.Train in G Major
5.Fog on the Tyne
プロデュースはボブ・ジョンストン(Bob Johnston)でした。
アルバムの中のA-1の大ヒットにより、このアルバムも全英1位を機記録しました。そのおかげでファーストアルバムも1年以上経ってから売れ出し、全英の8位まで上がりました。
リンディスファーンの音楽はどちらかというと、フェアポート・コンベンションに似て、いわゆるフォークロックです。イギリス特有のトラディショナル・フォークとは少し趣を異にし、アメリカのフォークロックに近いものが有ります。
1972年にサードアルバム『Dingley Dell』をリリースします。
このアルバムも全英5位を記録しますが、これがオリジナルメンバーでの最後のスタジオアルバムとなってしまいました。ライブアルバムが4枚目として発売されました。
ロッド・クレメンツ、サイモン・カウ、レイ・レイドローはビリー・ミッチェル(vo,g)を加えてジャック・ザ・ラッド(Jack The Lad)というバンドを結成します。
一方、アラン・ハルとジレイ・ャクソンはケン・クラドック(Kenny Craddock,key)、チャーリー・ハーコット(Charlie Harcourt,g)、トミー・ダフィ(Tommy Duffy,b)、ポール・ニコルズ(Paul Nichols,ds)を加えて、リンディスファーンを存続させます。
生まれ変わったリンディスファーンですが、その後1973年に『Roll On, Ruby』、1974年には『Happy Daze』をそれぞれリリースしますが、1975年には解散してしまいます。
その間もアラン・ハルは良質なソロアルバムを出します。ファーストソロアルバムの『Pipedream』は彼の代表的作品となりました。
1978年にはオリジナルメンバーで再結成します。そしてアルバムも着実に出し続けます。その後もメンバーチェンジを繰り返しながらも、地元のニューキャッスルで地道なライブ活動を続け、人気バンドになっています。
リンディスファーンは多くのライブ音源やコンピレーションアルバムが発売されています。彼らのステージはライブアルバムからも観客と一体となっている姿が浮かび上がってくるようです。特にクリスマスライブなどは最高です。
アラン・ハルは1995年に50歳で亡くなりました。現在のオリジナルメンバーはロッド・クレメンツ一人になっているようです。それにしても息が長いですね。イギリスのフォーク系のバンドはこの手の長生きバンドが多いのです。
Lindisfarne - Meet me at the corner.
Lindisfarne - Lady Eleanor - Live
Lindisfarne - We Can Swing Together (Live 1978)
それでは今日はこの辺で。