Flying Skynyrdのブログ

映画や音楽、本についての雑文

『ネルソン(Nelson)』が出てきたよ!

またしても我が家のCD棚を漁っていたら、なんとネルソン(Nelson)が出て来ました。

ネルソンはご存じ、アイドル少年からロックシンガー兼映画俳優になったリック・ネルソン(Rick Nelson)の双子の息子たちです。

 

リック・ネルソンと言えば一世を風靡した大歌手です。ロックンロールや60年代後半からはカントリーロックに傾倒した世界中に知れ渡った歌手です。

1950年代後半から活躍し、「トラベリン・マン」「ハロー・メリー・ルー」その他数多くの大ヒットを飛ばします。

1960年の末期ごろからストーン・キャニオン・バンドを結成しカントリーロックを演奏するようになりました。このバンドには後にイーグルスに参加するランディ・マイズナーも在籍していました。アラン・ケンプもいました。

残念ながら1985年に飛行機事故で亡くなってしまいます。私も何枚か彼のレコードを買いました。爽やかなポップ・ロックシンガーです。

 

ということで、そのリック・ネルソンの子供達が結成したバンドがネルソンです。音楽一家に生まれた彼らは、早くも10歳の時には父親の手を借りて初のレコーディングをしたといいますから驚きです。

13歳の時には早くもバンドを結成します。ナイトクラブなどで演奏していたようです。そして16歳の時にはネルソンズを結成し、本格的にバンド活動を開始します。

しかし、それから間もなく父親のリッキーが飛行機事故で亡くなってしまいます。2人はミュージシャンで成功する決意を固めます。

その後二人はテレビ出演などを経て、ロックシンガーのマーク・タナーと出会います。そのマーク・タナーのバックアップでゲフィンレコードとの契約が成立し、新たにバンドを編成しデビューアルバムの制作に取り掛かります。

 

バンドのメンバーマシュー・ネルソン(Matthew Nelson,vo,g,b)ガナー・ネルソン(Gunnar Nelson,vo,g)の兄弟にブレット・ガースド(Brett Garsed,g)ポール・マーコヴィッチ(Paul Mirkovich,key)ボビー・ロック(Bobby Rock,ds)ジョーイ・キャスカード(Joey Cathcart,vo,g)の6人です。ドラマーのボビーはヴィニー・ヴィンセント・インヴェンションのドラマーです。

 

そして1990年にファーストアルバムAfter The Rainがリリースされます。

 

01. (Can't Live Without Your) Love And Affection

02.I Can Hardly, Wait

03.After The Rain

04.Tracy's Song/Only Time In Tell

05.More Than Ever

06.(It's Just) Desire

07.Fill You Up

08.Interlude/Everywhere I Go 

09.Bits And Peices

10.Will You Love Me?

 

プロデュースはマーク・タナー(Marc Tanner)デヴィッド・ソナー(David Thoener)です。

マーク・タナーは10曲中、8曲で 曲作りに参加しているように、この兄弟には切っても切り離せない存在です。

 

ネルソンはカテゴリーでいうとHM/HRに入っています。しかし実際聴いてみると、そこまでハードではなく、メロディアス・ハードという感じでしょうか。キャッチーでポップな曲が多いです。

シングルの「 Love And Affection」は全米1位に輝きました。アルバムも17位まで上りました。日本でも国内盤海外アーティストの部門で1位を獲得しました。

このアルバムの大成功は亡きリッキー・ネルソンもさぞ喜んだことでしょう。

 

波に乗ったネルソンは早速次作をレコーディングします。出来上がったアルバム『Imaginator』は前作とはまるで違ったヘヴィーでダークな、テーマも社会性を帯びたものになっていたため、ゲフィンレコードがリリースを認めませんでした。

 

止む無くネルソンはセカンドアルバムの制作に取り掛かりますが、出来上がったのが1995年、アルバム『Because They Can』でした。ファーストアルバムから5年も経ってしまっていました。ネルソンブームは去っていました。さらに世間は不景気、音楽界はオルタナグランジブームでハードロックは蚊帳の外になっていました。

このアルバムはアコースティックなカントリー、フォーク色が強まりました。このジャケットは何か無言の抵抗をしているような感じを受けてしまいます。

 

こうして、ネルソンはゲフィンレコードを去り、新たに『Stone Canyon』なるレーベルを立ち上げ、オクラ入りになっていた『Imaginator』をリリースします。

 

その後もアルバムを出し続けますが、ファーストアルバム程の成功は今のところ収められていません。

 

どうやら最近はハードロックとはお別れして、カントリーへの転向を決めたようです。

 

やはり父親が進んだ道を、子供達も進んでいくのでしょうか。

 


Nelson - (Can't Live Without Your) Love And Affection


Nelson - After The Rain


nelson - tracy's song & only time will - After The Rain


nelson - interlude & everywhere i go - After The Rain

 

 

それでは今日はこの辺で。