監督:マイテ・アルベルディ
出演:パウリナ・ウルティア、アウグスト・ゴンゴラ
製作:2023年 チリ
この映画はアルツハイマーを罹患した夫のアウグストと彼を支えた妻のパウリナのささやかながらも幸せな暮らしを描いたドキュメンタリーです。
チリの著名なジャーナリスト、アウグストは国民的女優で最初の文化大臣のパウリナと20年以上深い愛情で結ばれていました。しかし、アウグストはアルツハイマーを患い、パウリナをはじめ記憶を失っていきます。パウリナは困難に直面しながらも愛に満ちた生活を支えるのです。
まさに認知症を患った人物のドキュメンタリーです。軍事政権の中、民主主義を目指して活動した著名なジャーナリスト。明るく快活で美しい女優で大臣まで務めたパウリナ。
映画はアルツハイマーの初期から自分自身もわからなくなってしまうまでを追いかけます。それでもパウリナの献身的な支えによってアウグストはたっぷりの愛情を感じながら生活していきます。末期には鏡に映った自分も誰だかわからなくなってしまい、怒りをぶちまけます。それでもパウリナは絶望せずアウグストに寄り添います。
最近、物忘れが激しくなった私としては、「明日は我が身」ですね。その覚悟だけはしておかなければなりません。周りに迷惑をかけないような人生の終わりを迎えたいものです。
アウグストはこんな素晴らしいパートナーが寄り添ってくれて幸せ者です。
それでは今日はこの辺で。