Flying Skynyrdのブログ

映画や音楽、本についての雑文

アラン・ドロンのことなど

以前、高校時代にちょっと難しい映画を観るようになったと書きましたが、田舎町ですからそのような映画の上映はあまり多くはなかったのが実情です。そうしたなかで普段はやはり娯楽系の映画を観る機会が多くを占めていました。ただしその趣向が邦画から洋画へと移っていきました。特にフランス映画の犯罪物などをよく観るようになりました。

中でもアラン・ドロンの映画には嵌りました。もちろん『太陽がいっぱい』や『地下室のメロディー』などは後追いになりますが『冒険者たち』や『サムライ』など魅力的な作品が目白押しでした。また、ミケランジェロ・アントニオーニの『太陽はひとりぼっち』やルキノ・ヴィスコンティの『若者のすべて』『山猫』などにも出演していました。日本での人気も抜群でした。

その中で忘れられないのが『さらば友よ』です。共演のチャールズ・ブロンソンは当時私は知らなかったのですが『荒野の七人』や『大脱走』にも出演していた俳優でした。これらの映画も後になってみたのですがそれほど目立った役ではありませんでした。もちろん映画は面白かったですが。そうしたこともあって当然アラン・ドロンの引き立て役と思われていましたが、ふたを開けてみると逆にアラン・ドロンを喰ってしまったような、実に魅力的な俳優でした。地下室の大金庫を開けるシーンや二人の格闘シーン、さらに彼の肉体美は見るものを驚かせました。特にラストシーンでアラン・ドロンブロンソンの銜えた煙草に火をつけるシーン、ドロンがブロンソンをじっと見つめ、ブロンソンは目を合わさない、その様子をじっと見つめる刑事の目、何度見てもぞくぞくします。

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この映画でブロンソンは一躍人気俳優になりました。その後ヘンリー・フォンダクラウディア・カルディナーレとの共演で『ウェスタン』に出演した後、彼の人気を不動のものにする『雨の訪問者』の主演が決まったのです。監督は『太陽がいっぱい』のルネ・クレマン、音楽は『男と女』白い恋人たち』『個人教授』などのフランシス・レイ、共演はマルレーヌ・ジョベール(エヴァ・グリーンの母親)でした。この映画の大ヒットで日本でも人気沸騰、マンダムのCMにも出演。一世を風靡しました。その後数多くの映画に主演しましたが、私にとっては『さらば友よ』『雨の訪問者』以上の作品はありませんでした。晩年、アルツハイマー症を発症し81歳で死去したとのことです。

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アラン・ドロンはその後も多くの作品に出演しました。日本でもダーバンのCMは有名になりました。ジャン・ギャバン、リノ・バンチュラとの共演『シシリアン』やジャン・ポール・ベルモンドとの共演『ボルサリーノ』も大きな話題になり、夢中で観ました。映画館を出た後は自分がドロンになったような気分で歩いたのを思い出します。バカでした。

アラン・ドロンは現在81歳、健在のようです。当時の俳優でお気に入りだったのは他にも先ほどのジャン・ポール・ベルモンドスティーヴ・マックイーンポール・ニューマンロバート・レッドフォード等々でした。女優ではカトリーヌ・ドヌーブキャサリン・ロスクラウディア・カルディナーレアラン・ドロンの前妻のナタリー・ドロン等々でした。

そういえば先日、ロバート・レッドフォードの『ロングトレイル』という映画を観ました。レッドフォードも随分年を取ったなと思ったのですが、調べてみたら80歳でした。それにしては若いと改めて感心しました。

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ああ、青春でしたねー!