インディゴ・ガールズ(Indigo Girls)はアメリカのフォークロック・デュオグループです。
1964年生まれのエイミー・レイ(Amy Ray,vo,g)と1963年生まれのエミリー・サリアーズ(Emily Saliers,vo,g)はジョージア州の同じ小学校に通っていました。学年が違うのでそれほど親しいわけではなかったようですが、中学生になると親しくなり、高校ではThe B-Bandとして演奏するようになりました。その後はSaliers and Rayとして活動するようになりました。
大学生になると二人はインディゴ・ガールズと名乗り、大学で歌うようになりました。
そして1987年に『Strang Fire』というアルバムを制作しますが、ほとんど注目されませんでした。
EPICレコードはスザンナ・ベガやトレイシー・チャップマンの成功に続いて次のスターを探していました。その募集にインディゴ・ガールズが見事にフィットし、契約に至りました。
そして1989年にセカンドアルバムとして『Indigo Girls』をリリースしました。
これがいきなりビルボードの22位を記録し、プラチナアルバムとなり、グラミー賞のベスト・コンテンポラリー・フォーク・アルバムを受賞しました。R.E.Mのメンバーらが参加して話題を呼びました。
そして翌年、サードアルバム『Nomads Indians Saints』がリリースされました。
01.Hammer and a Nail
02.Welcome Me
03.World Falls
04.Southland in the Springtime
05.1 2 3
06.Keeper of My Heart
07.Watershed
08.Hand Me Downs
09.You and Me of the 10,000 Wars
10.Pushing the Needle Too Far
11.The Girl with the Weight of the World in Her Hands
ゲストミュージシャンにはメアリー・チェイピン・カーペンターやメアリーとも関係が深いジョン・ジェニングス、R.E.Mからピート・バック、dB'sからピーター・ホルサップ、その他ジム・ケルトナーなど多くのミュージシャンが参加しています。
プロデュースは前作に引き続きスコット・リット(Scott Ritt)です。
2人の共作はありません。それぞれが半々の曲を持ち寄って全体が成り立っています。エイミーが6曲、エミリーが5曲です。
アルバムはビルボードの43位、シングルの「Hammer and Nail」は12位になりました。
この二人は対照的で、エイミーの声はちょっとハスキーでドスが効いています。曲もどちらかというと力強く、感情的な歌が多いのに対し、エミリーは優しく透き通った声で、曲もフォーク調の曲が多いです。この二つが全体とすると程よくバランスが取れています。
05の「1 2 3」などはエイミーの独壇場で凄い迫力があります。07の「Watershed」などはいかにもフォーク調で二人のハーモニーが見事です。
歌詞は訳詞を読んでも難解です。彼女たちはレズビアンです。それぞれ子供もいるようです。彼女たちはLGBTの権利ための活動や、その他環境問題、死刑廃止、貧困問題などの政治活動も盛んに行っています。そうした問題意識を歌詞に盛り込んだ歌が多いようです。
この後もインディゴ・ガールズはコンスタントにアルバムを発表し続け、現在に至っています。
アメリカでの人気に比べ日本での人気はかなり低いのではないでしょうか。中古レコード屋でもあまり見かけません。したがってその後のアルバムも数枚しか手元にありません。もったいない話です。
Indigo Girls - Hammer And A Nail
それでは今日はこの辺で。