今日の「この人の、この1枚」はビッグ・カントリー(Big Country)のデビューアルバム『インナ・ビッグ・カントリー(The Crossing)』です。
1981年にスコットランドで結成されたビッグ・カントリーはパンク・バンドのスキッズ(Skids)を脱退したスチュアート・アダムソン(Stuart Adamson,vo,g,p)が結成したバンドです。メンバーはブルース・ワトソン(Bruce Watson,g,vo,)、トニー・バトラー(Tony Butler,b,vo)、マーク・ブレゼジッキー(Mark Brzezicki,ds,vo)の4人でした。
スチュアート・アダムソンはスキッズ時代からロックと伝統的なスコットランド音楽であるケルトを融合できないかと考えていました。そしてそれを実践すべくビッグ・カントリーを結成しました。
そして1983年にリリースしたセカンド・シングル「フィールズ・オブ・ファイヤー」がヒットし、続く3枚目のシングル「インナ・ビッグ・カントリー」もヒットしました。その年にリリースされたのがファースト・アルバム『インナ・ビッグ・カントリー(The Crossing)』です。
Side A
1.In a Big Country
2.Inwards
3.Chance
4.1000 Stars
5.The Storm
Side B
1.Harvest Home
2.Lost Patrol
3.Close Action
4.Fields of Fire
5.Porroh man
プロデュースはスティーヴ・リリーホワイト(Steve Lillywhite)です。
このアルバムはアメリカでもゴールド・ディスクになり100万枚以上の売り上げを上げました。
スチュアート・アダムソンのギターはまるでバグパイプを思わせるような音を奏で、ロックとスコットランドの伝統音楽との融合を表現しています。
ビッグ・カントリーはこの後も寡作ながら順調にアルバムをリリースします。特にセカンド・アルバムの『Steeltown』は全英でも1位になる大ヒットとなりました。
ビッグ・カントリーはイギリスでの人気は上々でしたが、アメリカでは今一つの状態でした。しかし、1999年の8作目『Driving to Damascus』が不発に終わると、スチュアート・アダムソンは次第に精神を病んでいくようになります。
失踪を繰り返し、2001年には首を吊って自殺しました。43歳でした。
その後バンドはオリジナルメンバー3人で再結成しています。
それでは今日はこの辺で。