今日はイギリスのバンドで、ゆったりとした音楽を奏でる『アスリート』について書いてみたいと思います。
メンバーは
ジョエル・ポット(Joel Pott,vo,g)
ティム・ワンストール(Tim Wanstall,key)
スティーヴ・ロバーツ(Steve Roberts,ds)
キャリー・ウィレッツ(Carey Willets,b)
の4人です。
結成は1999年です。デモテープを制作しインディーレーベルからEPを出すと、メジャーのパーロフォンから声がかかり契約に至ります。そしてデビューシングル「You Got The Style」がトップ40入り、2番目のシングルも評判になります。
そして2003年にデビューアルバム『Vehicles&Animals』がリリースされます。
このアルバムは新人としては異例の25万枚の売り上げを上げます。音楽の方は、スローテンポのゆったりとした曲がほとんど、これまでのブリットポップとは明らかに一線を画すアルバムになっています。マイナー調の曲もありますが、なぜか暗くなりません。不思議です。
続く2005年にはセカンドアルバム『Tourist』をリリースします。
このアルバムは初登場でいきなり1位を獲得する大ヒットとなります。前作以上に全曲美しいメロディーでゆったりと流れます。ジョエルのヴォーカルは上手くはありませんが、気だるさが出ていて曲を引き立たせています。サウンドは軽やかですが、時には重厚な部分もでて曲にメリハリが出てきています。メンバーはこのアルバムについてニール・ヤングを意識したといっていますが、それはあまり感じられませんでした。
続く2007年にサードアルバム『Beyond The Neighbourhood』をリリースします。
このアルバムはテンポが全体に上がり、メロディーはよりマイナーになっています。サウンドがよりハードになって、ジョエルのヴォーカルが負けてしまっているところも見受けられます。のんびり、ゆっくり、そしてゆったりとした気分になることを期待していましたが、そういう点では裏切られました。それでも中には以前のゆったり感を味わえる曲もあって、及第点というところでしょうか。アーティストにいつまでも変わりなくなんて望むことは愚の骨頂です。が、期待してしまうことも事実です。
続いて2009年に4枚目のアルバム『Black Swan』をリリースします。
完全なポップアルバムに仕上がっています。スローテンポのしんみりとした曲が数局ありますが、他の曲はアップテンポのポップチューンです。私が『アスリート』に期待していた音楽とはちょっと離れますが、ポップアルバムとして聴く分にはよいアルバムでしょう。
初期のゆったり感を味わいながら。
それでは今日はこの辺で。