今日の「この人の、この1枚」はレオ・コッケ(Leo Kottke)の『アイス・ウォーター(Ice Water)』です。
レオ・コッケは1945年、ジョージア生まれのギタリストです。小さいころからミシシッピ・ジョン・ハートなどブルースを聴き影響を受けました。彼の左耳は爆竹の事故によって聴力を失っていましたが、天才的なギター・テクニックで音楽界に登場しました。
彼のデビューアルバムは1969年の『12 String Blues』でした。
そしてすぐに伝説のギタリスト、ジョン・ファヒイ(John Fahey)が設立したタコマ・レコードから『6 & 12 String Guitar』をリリースしました。全曲インストルメンタルです。
1970年にはセカンド・アルバム『Circle 'Round The Sun 』をリリース。
さらに、レーベルをメジャーのキャピトルに移し、3枚目のアルバム『Mudlark』をリリースします。珍しくザ・バーズのカバーなどが収録されていました。
1972年には『Greenhouse』をリリースします。このアルバムはほとんど一人での演奏でヴォーカルが4曲入りました。
1973年には『My Feet Are Smiling』がリリースされます。これはライヴ盤です。生のギター・テクニックが聴かれます。
そして、1974年に『Ice Water』がリリースされました。
Side A
1.Morning Is The Long Way Home
2.Pamela Brown
3.A Good Egg
4.Tilt Billings And The Student Prince
5.All Through The Night
Side B
1.Short Stories
2.You Tell Me Why
3.You Know I Know You Know
4.Born To Be With You
5.A Child Should Be A Fish
Leo Kottke - Guitar [6-String], Twelve-String Guitar, Vocals
Bill Peterson - Bass
Cal Hand - Dobro, Steel Guitar
Bill Berg - Drums, Percussion
Bill Barber - Piano
プロデュースはデニー・ブルース(Denny Bruce)です。
A2はトム・ホールの曲で、これがレオ・コッケの唯一のヒットシングルでした。この曲のお陰かどうか、アルバムも全米で69位になりました。
B2はボー・ブラメルズのロン・エリオットの曲です。
このアルバムは10曲中6曲がヴォーカル入りです。珍しいです。個人的にはありがたいです。全曲アコースティック・ギターのインストは正直私には辛いところがあります。このアルバムのようにバックの演奏が入り、ヴォーカルも少し入ると、ぐっと聴きやすくなります。ただし、そのヴォーカルは賛否別れるところでしょう。
その後のレオ・コッケは順調に活動を続け、アルバムも定期的にリリースしていました。1980年代に入ると、指の腱鞘炎に悩まされ、ギターの奏法を変えざるを得なかったようです。それでも休みながらも音楽活動は続けています。
Leo Kottke - Morning Is The Long Way Home
それでは今日はこの辺で。