今日の「この人の、この1枚」は引き続きキャンド・ヒート(Canned Heat)の8枚目のアルバムとなる『Historical Figures And Ancient Heads』です。
オリジナルメンバーのラリー・テイラーがバンドを去り、アラン・ウィルソンが亡くなったキャンド・ヒートはジョエル・スコット・ヒル(Joel Scott Hill,g,vo)が加わって、ニュー・アルバムをリリースしました。
ジョエル・スコット・ヒルはストレンジャーズというバンドに在籍していたギタリストで、『L. A. Getaway』という名盤セッションアルバムを作成したり、1975年からはフライング・ブッリト・ブラザーズにも参加しました。
1972年にキャンド・ヒート、8枚目のアルバム『Historical Figures And Ancient Heads』がリリースされました。
Side A
1.Sneakin' Around
2.Hill's Stomp
3.Rockin' With the King
4.I Don't Care What You Tell Me
5.Long Way from L.A.
Side B
1.Cherokee Dance
2.That's All Right
3.Utah
メンバーは
ボブ・ハイト(Bob Hite ,vo)
ヘンリー・ヴェスティン(Henry Vestine –.g)
ジョエル・スコット・ヒル(Joel Scott Hill g, vo)
アドルフォ・デ・ラ・パラ(Adolfo de la Parra ,ds, p)
アントニオ・デ・ラ・バレダ(Antonio de la Barreda ,b)
です。
アディショナル・ミュージシャンとして
リトル・リチャード(Little Richard ,p,vo on A3)
クリフォード・ソロモン(Clifford Solomon ,saxo on A3)
チャールズ・ロイド(Charles Lloyd ,flute on A4)
ハーヴィー・マンデル(Harvey Mandel ,g on B2)
アーネスト・レーン(Ernest Lane ,piano on A1)
ケヴィン・バートン(Kevin Burton organ on tA4)
レイ・ブッシュバーン(Ray Bushbaum piano on B2)
が参加しています。
プロデュースはスキップ・テイラー(Skip Taylor)とジム・テイラー(Jim Taylor)です。
A1はジェシー・メイ・ロビンソンの曲。ヴォーカルはジョエル・スコット・ヒルです。スロー・ブルースです。
A2はジョエル・スコット・ヒルの曲です。
A3はスキップ・テイラーの曲でリトル・リチャードがピアノを弾き、リトルとボブ・ハイトがヴォーカルを執っています。軽快なロックンロール。
A4はジャズ・ミュージシャンのチャールズ・ロイドによる曲です。本人も参加しています。
A5はジャド・ベイカーの曲でヴォーカルはボブ・ハイトです。
B1はロバート・ランダースの曲です。ヴォーカルはボブ。
B2はブルース・マンのジミー・ロジャースの曲。ジョエルがヴォーカルでハーヴィー・マンデルがリード・ギターを弾いています。
B3はキャンド・ヒートの曲。ヴォーカルはボブです。
ジョエル・スコット・ヒルの存在が大きくクローズアップされました。アラン・ウィルソンがジョエル・スコット・ヒルに代わったということで、バンドのイメージは大きく変わりました。それでも頑なにブルースを演奏する姿は変わらず、個人的には比較的好きなアルバムでした。
しかし、バンド間の不協和音は表面化しました。ドラムのアドルフォがバンドを辞めると言い出しました。それを聞いたジョエルとアントニオはそれなら自分らが辞めると言ってバンドを去りました。
この後、新メンバーで再々出発を図ります。それはまた次回ということで。
CANNED HEAT - ROCKING WITH THE KING -LITTLE RICHARD
Long Way From L.A. (Remastered 2005)
それでは今日はこの辺で。