フランキー・ミラーの記事を書いていたら、ボブ・シーガー(Bob Seger)を思い出しました。さらに彼についてはまだ何も書いていないことに気が付きました。
ということで、今日はボブ・シーガーについて書いてみたいと思います。といっても、私が彼を聞き始めたのは意外と新しく、1975年のアルバム『美しき旅立ち(Beautiful Loser)』かその次の『ライブ・ブレット(Live Bullet)』だったと思います。
この頃は、ボブ・シーガーもだいぶ人気者になっていましたから、私もあまり触手が動きませんでした。ひねくれものなので人気者は敬遠してしまうんです。
ところが何かの記事でボブ・シーガーがフランキー・ミラーの影響を受けたというのを読んで、それならばということで聴いてみました。
すると、影響を受けたという通り声などはよく似ています。ただ歌い方などはどちらかというとブルース・スプリングスティーンのほうに似ているような気がしました。
この2枚とも評判通りの気合のこもった演奏・歌が聴かれ、なるほど売れるわけだと納得した次第です。
この後も『炎の叫び(Night Moves)』『見知らぬ街(Stranger In Town)』『奔馬の如く(Against The Wind)』、そして2枚目のライブ『嵐の呼ぶ声(Nine Tonight』と立て続けにヒットアルバムを出し続けました。
今回取り上げるのは1968年のデビューアルバムから数えて14枚目のアルバム『ザ・ディスタンス(The Distance)』です。1982年のリリースです。
Side A
1.Even Now
2.Makin' Thunderbirds
3.Boomtown Blues
4.Shame on the Moon
5.Love's the Last to Know
Side B
1.Roll Me Away
2.House Behind a House
3.Comin' Home
4.Little Victories
The Silver Bullet Bandのメンバー
ボブ・シーガー (Bob Seger,g,vo)
クリス・キャンベル (Chris Campbell,b)
クレイグ・フロスト (Craig Frost,key)
アルト・リード (Alto Reed,sax)
豪華ゲストミュージシャンは
マッスルショールズ・リズム・セクション(バリー・ベケット、ピート・カー、ロジャー・ホーキンス、デヴィッド・フッド、ランディ―・マコーミック)
ワディ・ワクテル
ダニー・コーチマー
ロイ・ビタン
ラス・カンケル
その他
プロデュースはジミー・アイオヴァイン(Jimmy Iovine)です。
このアルバムはビルボードで5位、シングルはA-4が1位、A-1が2位を記録。その他A-3が11位、B-1が12位と凄い売行きでした。
しかしその前のスタジオアルバム『奔馬の如く(Against The Wind)』の1位には敵いませんでした。
スタジオアルバムとしては3年ぶりとなるアルバムでしたが、期待を裏切らない出来でした。正統派ロック、ロックンロールが気持ちいいくらいです。
私がボブ・シーガーのアルバムを買ったのはこれが最後でした。
というのもこの後1986年までしばらく間隔が空いてしまいます。出されたアルバムはあまり評判が芳しくありませんでした。そういう事もあって、遠ざかってしまいました。その内に名前も聞かなくなってしまいました。アルバムの方も90年代に2枚出しただけでした。
この『ザ・ディスタンス』はボブ・シーガーの輝ける時代の最後のアルバムだったようです。
しかし彼は2000年代に入って復活しました。2006年、2014年、2017年とアルバムを出し、また盟友のグレン・フレイの死を悼んでの曲も発表しました。
ボブ・シーガーは地元デトロイトでは絶大なる人気を誇っています。まだ73歳、これからも頑張るでしょう。
Bob Seger -Shame On The Moon (With Lyrics)
(HQ) Robert Clark ''Bob'' Seger - Little Victories (1982)
それでは今日はこの辺で。