メイソン・プロフィット(Mason Proffit)などと言っても、今このバンドを憶えている人はほとんどいないのではないかと思えるくらい最近では名前を聞きません。 もっとも当時でも日本盤は1枚も発売されなかったのではないでしょうか。
メイソン・プロフィットはアメリカはイリノイ州出身のカントリー・フォークロックバンドです。結成は1969年です。
結成メンバーはテリー・タルボット(Terry Talbot,g,harp,vo)、ジョン・マイケル・タルボット(John Michael Talbot,g,banjo,vo)の兄弟とアート・ナッシュ(Art Nash,ds)、ティム・エアーズ(Tim Ayers,b)、ロン・シュテッター(Ron Schuetter,g,vo)の合わせて5人でした。
そして1969年にファーストアルバム『Wanted』がリリースされました。
Side A
1.Voice Of Change
2.A Rectangle Picture
3.You Finally Found Your Love
4.Sweet Lady Love
5.Stewball
Side B
1.Two Hangmen
2.Buffalo
3.Walk On Down The Road
4.It's All Right
5.Till The Sun's Gone Down
6.Johnny's Tune
ピアノでリック・ダレット(Rick Durret)とフィドルでジョン・フリーゴ(John Frigo)が参加しています。
プロデュースはビル・トラウト(Bill Trout)とビリー・タルボットです。
トラディショナルのA-5を除いて全曲タルボット兄弟の手によるものです。
メイソン・プロフィットの音楽はいわゆる70年代前後のカントリーロックです。フライング・ブリット・ブラザースやポコと共通するものが有ります。あるいはニッティ・グリッティ・ダート・バンドをも彷彿とさせます。
どの曲をとっても爽やかなハーモニーとカントリースタイルの演奏が心地よいです。
ジャケットの絞首刑の場面はB-1の「Two Hangmen」を描いているのでしょう。この曲はローカルヒットとなりました。
しかし、レコード会社がマイナーなため発売枚数も極めて少なく、アルバムはほとんど売れませんでした。
セカンドも同じレコード会社からのリリースでした。その後サードアルバムを発表し、4枚目のアルバムからメジャーのワーナーに移籍しました。そこで2枚のアルバムを残しますが、兄弟がデュオを組み独立することになり、バンドは解散しました。
兄弟はタルボット・ブラザーズとして1974年にアルバムを発表します。
その後はそれぞれソロ活動をしているようですが、詳しいことは判りません。
Amazonで彼らのCDを検索したところ、このアルバムはCD化されていないようです。ワーナーに移籍後の2枚はかろうじてCD化されているようです。
それと1974年にワーナーがファーストとセカンドをカップリングして発売した『Come & Gone』というアルバムがあるのですが、それはCD化されています。とんでもない値段が付いていますが。
いずれにしても隠れた名盤であることは間違いないでしょう。
Voice of Change - Mason Proffit (Wanted).wmv
A Rectangle Picture Mason Proffit Wanted
Sweet Lady Love Mason Proffit Wanted
それでは今日はこの辺で。